売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

11月13日

11月13日(土)、昨年と同様に、新型コロナウィルス感染拡大防止対策で内容を縮小したり来場者数を制限したりして、学園の一大イベントである収穫祭を行いました。収穫祭は、農作物の収穫を祝い、自然の恵みに感謝するとともに、7か月間に一人ひとりが収穫した様々なことを発表し、お世話になっている方々に感謝の気持ちを表す場です。

風は冷たかったけれど、よく晴れた青空の下、午後1時からセンターの玄関前に学園生・受け入れ農家さん・学園生の家族・村長さん・小中学校の校長先生と教頭先生・学園職員が整列し、開祭宣言で39期の収穫祭が始まりました!

まず、7か月間に行った農事の報告をしました。とても大きな声で体験を発表することができた子も! 描いた絵を使って説明したり感想を述べたり、三択クイズを取り入れるなど、お越しいただいた方たちを巻き込んだ発表の仕方をしたり。

収穫物の報告もしました。

それから、”自然への感謝のつどい”を行い、今年 作物が無事収穫できたことを自然の神様に感謝しました。中1女子が神主役を務め、学園生を代表して中2女子が祝詞に代わる作文を奏上し、玉串を奉奠しました。つどいは厳かに進み、全員で黙とうをして終了。

数人の方々のお話を聞いた後、学園生たちは収穫した稲穂と新米をお家の人に「ありがとう」の言葉を添えて手渡しました。そして、ささやかに直会を行い、子どもたちはお神酒代わりに梅ジュースをいただきました。

午後2時30分からは、センターの大広間で体験発表が始まりました。自然への感謝のつどいに参列してくださった方々に加え、学校の先生方数名にお越しいただき、学園生たちはいつになく緊張した面持ち…。 まず、これまでの山村留学生活を振り返り、考えたこと・成長できたと思うこと・これからの課題などを書いた”心の収穫作文”を、代表して2名が読みあげました。

次に、12人の個人体験発表。売木に来て、初めて知ったことや驚いたこと、興味・関心を持ったことなどの中からテーマを決め、一人ひとり取り組んできたものを発表しました! “売木村のオススメスポット”と題し、村の人に聞いたスポットを地区ごとにわけて発表したり、木の実を生で食べる他にどんな食べ方があるのかを調べ、料理したアケビの皮やヤマボウシジャムを、ステージにあがっていただいた家族や農家さんに試食してもらったり。

走ることが好きな子は、自分で考えた 村の中を走るランニングコースを幾つか紹介し、会場の皆さんに勧めていました。テーマは二転三転したものの、植物からとれるオイルのことや星の観察など自分の体験を発表した子も。

猟師について調べたことや鹿の解体を見せてもらった体験を発表し、猟師さんにわけていただいた鹿肉を調理してみた子は、家族や学校の先生たちに天ぷらや焼き肉を試食してもらい、感想を頂戴していました。自然のものや動物の毛を使った筆を作ってみようと奮闘した体験を話した子も。

休憩を挟み、後半の発表。クラフトコーラに野草を加えたらどうなるのだろうと試行錯誤し、作ったものを振る舞った子。学園長や学校の先生方から感想をもらいました。カブト虫を観察しやすい飼育ケースを作り、飼って観察していたところ、死んでしまったのでクワガタ虫の観察に変え、分かったことや感想を話した子もいました。

村を流れている川に架かっている橋の名前と由来を、足を棒にして村人に聞いて回った子は、その体験を発表したり、村の昔の冬の生活について興味をもった子は、村人から聞き取った話をまとめたものや、教えてもらいながら自分で作ってみた背中ばんこを披露したり。

植物の繊維から紙を漉いてみた子は、その過程や作った何種類かの 紙とは言えない代物やまさに和紙といった感じのものを披露。村の人に教わった保存食をたくさん作ってみた子は、そのうちの幾つかを家族や学校の先生に試食してもらったり、保存食への思いを話し、多くの人に伝えるために作ったレシピ集を見てもらったりしました。

会場の皆さんは、回ってくる 学園生たちが書いた資料や作品を手に取ってよく見てくださいました。一人ひとりの発表の後には質問をしてくださったり、感想を述べてくださったりしました。ただし、残念なことに、緊張のためか準備不足からくる自信のなさのためか、大きな声で発表することができなかった子たちも多く…。それでも、長時間にわたり、会場の方たちは温かい雰囲気で、学園生たちの発表に熱心に耳を傾け、大きな拍手を送ってくださいました。

個人の体験発表が全て終わると、全体発表の準備に移りました。準備が整ったら、まず、学園生全員による シンデレラのお話をもとにした劇を発表。台本作り、構成や演出も全て自分たちで行い、台詞はできるだけ売木村の方言で言ったり、学園生活の様子や決まりごとを散りばめたりしたものです。

舞踏会のシーンでは、数人が岐阜県郡上八幡の踊り“春駒”を披露。春、若駒がいななくように左右に飛び跳ねる様子を、体を思いきり使い 激しく踊りました。また、劇の中に組み入れた漫才で会場を沸かせていました!

最後のシーンでは、全員で富山県新川郡一円に伝わる口説調の盆踊り“古代神”を披露しました。自主練習せず、一つひとつの動きを覚えていなかったり、手首をやわらかく回し、扇を蝶のように舞わせながら軽やかに踊ることが難しかったりと、完成度が低いまま本番を迎えてしまった子たちも…。

しかし、風刺のきいた歌にのって、下を向かずできるだけ笑顔で踊るということは意識できた様です。

続いて、太鼓を演奏しました。太鼓は、学園生だけでなく、売木小中学校のお友だち6人と構成する“うるぎ子ども太鼓”メンバー18名で、二曲披露。一曲目は、太鼓を指導してくださっている藍羽さんが作曲された“楽”を演奏。楽しさを前面に出して発表できました!

子どもたちで太鼓の配置転換をし、二曲目は、腰を落とした低い姿勢で横打ちをする”三宅島神着木遣太鼓”。力一杯打つことだけではなく、威勢よく大きなかけ声をかけることやバチを揃えて持つ時にカチカチと音を鳴らさないことなども意識してできた様です。

新型コロナウィルスの影響であらゆる発表の機会がなくなったので、今年度初めての人前での発表となったわけですが、お互いに教え合いながら練習してきた成果をしっかりと発揮していました!

午後6時すぎ、予定より30分ほど遅れてしまいましたが、多くの方々のご協力と支えにより、収穫祭を無事に終えることができました。ありがとうございました!!
学園生たちの一年の山村留学生活は、約3分の2の地点まできました。これからは、修園にむかって、それぞれの目標や課題を達成できるよう、また、収穫祭を通して得たことをいかして、過ごしていきます!

21/11/20

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