売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

4月9日

4月9日(日)、今日は生活を一度仕切り直すため、朝から荷物整理と部屋掃除を行いました。センターでは休日の起床時間が7時です。この日は朝のつどいや朝食が終わった8時過ぎ頃から、まずは荷物整理に取り掛かりました。4月5日に入園して4日ほどしかたっていないにもかかわらず、自分のロッカーの中が散らかっていたり、お家の人に荷物整理を任せてしまったため、どこに何があるのかわからない状態になったりしている子がいるだろうということで、荷物整理の時間を設けることに。ついでに、4日間暮らしてみて、「これはいらないだろう」と思う物がないか確認もしました。不必要なものがあった子は、今度お家人が来てくださった時に持ち帰ってもらうためにロッカーの隅に置いておくことにしました。
荷物整理が終わったら、次は部屋掃除。毎朝、部屋の畳を箒で軽くはいていますが、細かいところまでは掃除ができていないので、今回はロッカーの中や壁の淵などを雑巾で拭いたり、畳に掃除機をかけたりしました。男子も女子も継続生が中心となって、部屋掃除を進めていました。
そして、荷物整理や部屋掃除が終わった10時50分頃から、今日の活動「しいたけとなめこの植菌」についてのミーティングに参加しました。きのこは菌類であることや、普段食べているものは子実体であること、きのこ栽培の歴史などについて学びました。

その後、11時半頃から、一同外へ。まずは、昨年度(40期)の学園生が植菌したしいたけのほだ木の本伏せです。菌を全体にまわすために置いておいた(仮伏せ)原木を、雨がよく当たり、直射日光が当たらない林の中(ほだ場)に移動させます。一人で二本持ったり、重たいほだ木を二人で力を合わせて持ったりとみんなで協力して運ぶことができました。
全て本伏せできたら、次は39期以前の学園生が植菌したしいたけの収穫と、ほだ場の整備をすることに。しいたけは、大きいものから小さいものまであり、大きいものは小2の子の手のひらサイズでした。しいたけが苦手な小5の子や中1の子も収穫は楽しいようで、ほだ木からどんどんとっていました。そして、ほだ場の整理では、朽ち果てたほだ木はほだ場の端に撤収し、まだしいたけが生える可能性があるほだ木を回したり天地返ししたりしてきれいに並び変えました。菌の繁殖のすごさに驚いた子が多くいました。

そして、12時半を過ぎたので、一旦昼食をとって14時から植菌を行うことにしました。
まずは、指導員から植菌の一連の流れと注意事項の説明を聞きました。電動ドリルを使って原木に穴を開け、木槌で種駒を打ち込みます。2チームに分かれて今期もしいたけとなめこをそれぞれ500個ずつの、合計1000個の種駒(菌とおがくずが混ざったもの)を原木に打ち込む作業をすることになりました。 チームが決まったら秋頃に伐り倒し、1mほどの長さに切っておいたナラの原木を作業場所へ運びます。しいたけ栽培に適する原木はどんぐりのなる木です。センターでは毎年ナラの木に植菌しています。

そして、チーム内でドリルを使って穴を開けるための目印をチョークで描く人、ドリルで穴を開ける人、それを補助(原木を支えたり、回転させたり)する人、種駒を詰めていく人、詰められた種駒を木槌で打ち込む人など、指導員の手も借りながらですが、少ない人数で協力して作業しました。みんながどの作業も体験できるよう、年上や継続生が指示している場面も見られました。
ドリルの使用を最初は怖がっている子もいましたが、怖がっていても作業は進みません。一般的なドリルよりも1分間の回転数が多いということでしたが、恐る恐るスイッチを入れ、とりあえずやってみることに。後で種駒を打ち込み、しっかり菌をまわすためにも、原木に対してドリルの刃を垂直にあてて穴が開いたら穴の中が焼けてしまわないようにすぐにドリルの刃を抜かなければなりません。怖くて腰が引けて垂直にドリルの刃をあてられない子がいたり、穴が開いてもドリルの刃をすぐに抜かない子がいたりしました。また、全ての穴を無事に開けられた安心感からか、スイッチを切ってもまだ少し回転している先端の刃を足に当てそうになっていた子もいました。

先にしいたけ、その次になめこの植菌をしましたが、皆で協力したおかげで、16時過ぎには全1000個の種駒を打ち込むことができました。
次に、しいたけの原木は昨年度仮伏せしていたところに、なめこの原木はセンター前の林の中(ほだ場)に運びました。自ら進んで二本以上持つ中学生がいました。
そして最後に、林の中でヒノキの枝葉を皆少しずつ折り取ることに。足場が悪い斜面で、手を伸ばして枝先を折るので、滑り落ちそうになっている子がいたり、背の低い小学生や年下のために、代わりにとってあげていた優しい子がいたりしました。

みんなで少しずつ持ってきたヒノキの枝葉は、仮伏せしたしいたけの原木の上に置きます。きのこは、ほどよく日光が当たり、少し湿った場所を好みます。原木全体に菌がまわるように、直射日光防止として、ヒノキの枝葉と遮光用ネットをかぶせ、水まきをしました。今回植菌したしいたけやなめこは、早くて来年の秋ごろに収穫できます。これからしばらくは当番制で水まきをし、菌を活着させます。きのこ嫌いの子が何人かいるようですが、来秋の収穫を楽しみにしている子もいます。

23/04/18

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