ゴールデンウィーク3日目
5月4日(日)の活動予定は、デイキャンプ。飯盒でご飯を炊く活動です。
前日までは快晴で暑いほどだったのに、なぜかこの日に限って、朝からぐずついたお天気。新入園生たちはさることながら、昨年一年の活動を通してあまり上達がみられなかった継続園生たちのキャンプスキル、特に火つけの技術にも、不安がよぎります・・・。しかし、細い雨が降ったり止んだりというくらいで、近くの林などから集めてくる薪も、探せば湿っていないものを見つけられる状態だったので、決行することに。
新入園生たちにとっては、初めての飯盒炊さんなので、活動前ミーティングで細かいところまで指導員がレクチャーをしたのですが、「知ってる!知ってる!」「やったことあるから、わかってる!」などと遮り、自信ありげな様子の学園生たち。どうなることやら?
継続園生はソロで1合を、新入園生はペアで2合のお米を炊くことに挑戦。まず、お米の計量から。飯盒の外蓋を使うのか内蓋を使うのか、両方をどのように使ったら1合を量れるのか、わからなくなって困る子も。洗米し、間違えないように水加減をしたら、センター敷地内でかまど作り。ソロの子もペアの子たちも、皆ほとんど同じような形でした。次は、センター付近や下の林などで薪集め。落ちている枝の表面は雨で濡れているものの、折ってパキッと音がするような木を拾ったり、できるだけ濡れていない木の皮や折れた枝を見つけたりしなければなりません。しかも、細いものから太いものまで、自分たちが炊くお米の量に見合った薪が必要ですが、多くの子は明らかに不備な感じが・・・。
準備が整ったら、新聞紙とマッチを受けとり、火をつけます。小雨の中、気を張ってマッチを擦ったHさん。これまでに身につけたスキルを活かし、新聞紙から薪に火をつけ、順調に進めていました!
対照的に、頭を抱えて唸る新入園生・・・。薪の量と質、雨が降っている中での新聞紙や薪の管理の仕方、薪の組み方など、どれをとっても不安要素だらけ。失敗するかもしれないと怖気づき、マッチを擦ってみようとする気持ちさえ喪失しかけていました。
ぜひとも継続園生の意地を見せたいJさん。自分が雨で濡れることは気にも留めず、かまどに組んだ薪や新聞紙が濡れるのを避けるため、自分の雨合羽を被せ、満を持して、擦ったマッチを近づけます・・・。
奮闘する新入園生ペア。恐る恐る擦ったマッチを、中くらいの太さの湿った枝に近づけても、火がつくわけはありません!!この失敗の原因を考えて、次のマッチ棒に懸けて欲しいところ。
すぐに「できない!もうやめます。」と一度は諦めた継続園生も。結局、自力というより大人たちの助力で、炊けてしまったのですが・・・。その一方で、倉庫の軒下で雨宿りをしながら、「どうする?」と相談する新入園生2人。屋根の下で新聞紙や小枝に火をつけ、かまどに持っていく作戦を練るもあえなく失敗。
全員、雨合羽を準備しているのになぜか着用せず、静かな雨に打たれながら、明暗が分かれていきました。
粉骨砕身するJさん。大人が少し手出しをし、乾いた薪をくべて、安定した火に。地面に這いつくばって、懸命に息を吹いていました。
そうこうするうちに、一人でさくさく取り組んでいた継続園生Hさんは、豚汁とお漬け物をもらい、飯盒で炊いたご飯と一緒に「いただきま~す!」他方、どうしても火をつけられない子たちは、火がついているかまどに飯盒を持って集結。一時、こんな光景が見られました・・・。
その後、2か所にわかれ、それぞれの飯盒のお米が炊けるのを待ちました。
自分の力では火をつけられなかった子たちも、午後1時半過ぎ、お昼ごはんにありつきました!弱雨の中、苦労して炊いたご飯を食べることに達成感を味わっていた子もいれば、自身の力のなさを痛感し考え込むように食べていた子も。
大多数が、反省や課題の残るデイキャンプになってしまいましたが、最後は使った食器や飯盒をきれいに洗い、かまど跡を元通りの状態に戻しました。
夜ごはんには、主菜・副菜2品といういつものおかずに加え、センター周辺で採れた『山うど』が!葉の天ぷら・茎の酢味噌和え・皮のきんぴらを少しずついただきました。「この山菜はちょっと苦手・・・。」と話す子もいましたが、おかわりをする子もいました。
消灯前の時間には、4月に仕込んだ味噌の樽に被せるカバー書き。『33期の味噌』とか、33期生の名前、2年後の留学生へのメッセージなどを、皆で書き込みました。
15/05/05