炭焼き体験&大掃除
昔から売木村では、炭焼きが盛んに行われていました。そんな自然の恵みを利用してきた先人の知恵や工夫に触れようと、19日(土)・20日(日)に学園生たちも、炭焼きに挑戦。
ミーティングで、木炭の話や炭の作り方を聞いた後、服装を整えて外へ。晴れてはいるものの、気温が低く、予想外の寒さに身震いする子も。
初めは、2人組になり、炭焼き原木のうち、長いものをのこぎりで切る作業から。ドラム缶を横にして作られた炭焼き窯に、良い具合に入る適当な長さに切るのです。炭焼き原木は硬い木が良いとされていて、そのような木を準備していたので、のこぎりで切るのは結構大変でした。必死でのこぎりを挽いていたら体が熱くなり、上着を脱ぎ捨てる子も!また、窯の焚口で焚く薪の準備も並行して行いました。焚口はそれほど大きくないので、作業としては、原木と同様、長い薪をのこぎりで切ること。
原木や薪をのこぎりで切る作業が捗ったら、炭にするには太すぎる原木を割る作業に取り掛かりました。いわゆる”薪割り”です。2年目の子たちは昨年体験し、スパッと割れた時の爽快感を知っているので、はりきってやり、その様子を見ていた1年目の子たちは「僕もやりたい!やりたい!」と好奇心いっぱい。斧で怪我をしないよう、説明を聞いてから、1人ずつ体験しました。振り下ろした斧の重みを活用し、一発で原木の真ん中を命中させ、真っ二つにできた子もいれば、狙いを定めたところに当たらず、土台にしている丸太にばかり振り下ろしてしまう子もいました。中には、斧で割った原木でまだ太いものを、さらに手斧で割る作業を買って出る子も。一度、薪割りの爽快感にはまってしまうと、順番待ちをしたり、他人が割っているのをじぃーっと見ていたりして、のこぎりで切る作業が手薄になる時があったほどでした。
切ったり割ったりした原木や薪は、窯のすぐ近くに、分けて積みました。
次に、ドラム缶の中に、原木を詰めていきました。ドラム缶の形に合わせて、ぱぱっと原木を見繕い、できるだけ隙間なく詰めることは、なかなか難しいもの。けれども、煙突の下辺りに小さな空間を残した以外は、上の方までぎっちりと詰め込むことができたので、ドラム缶に蓋をして、その上を土で覆って埋めました。そして、ドラム缶の手前側にある焚口で、段ボールや細い薪を焚きつけに使い、マッチを擦りました。しかし、一度ついて大きくなりかけた火が消えてしまうアクシデント発生!やり直して、薪を燃やし始めました。
炭焼きとは、蒸し焼きの状態にしたいので、火を絶やしてはいけません。しかし、薪をどんどん燃やしすぎて炎が大きくなってしまうと、原木に引火してしまう危険があるため、気をつけなければなりません。
気をつけながら、あとは2日ほど、焚口に薪をくべ続けるだけです。窯の前にずっとはりついている必要はないので、約2時間おきに見に行き、必要に応じて薪をくべることに。この日の午後からは並行して大掃除をしたので、窯を見に行く順番とだいたいの時間を決め、当番の子は掃除の合間に窯へ。もちろん夜も火を絶やしてはいけないので、テント泊希望者を募り、夕方に窯の近くにテントを設営。
夜から朝にかけては、テント泊の5名が、交代しながら火の番をしてくれました。星空観察をしたり、テントの中でふざけたりもした様。何はともあれ、朝まで無事に焚き続けることができました!
翌朝からはまた、大掃除をしながら、当番の子が2時間おきくらいに窯の様子を見に行き、薪をくべていきました。その日の夜から21日(月)の朝まではF指導員が焚き続け、朝のつどいの後に全員で窯の熱さや煙の様子を確認。そして、午前中に、指導員が(子どもたちは学校に行っていたので)窯の口を板と土で塞ぎ、煙突も外して、穴を土で覆いました。
窯だしは1月の予定。それまで、炭は窯の中で十分に冷やされることでしょう。ちゃんと炭になっているのかどうか、不安なような楽しみなような・・。
19日の午後と20日の一日を使って、センターの大掃除をしました!蛍光灯を外して拭いたり、窓を外と中から拭いたりと、普段の掃除では行き届かないところをきれいにすることができました。実はあまりにも適当すぎて、やり直しとなった箇所もあったのですが、最終的には気持ちよく新年を迎えられそうなくらいになりました。
15/12/22