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売木村の山村留学ブログ

意外に盛りあがりました!

3連休2日め 1月10日(日)
やはり雪が降らないので、活動予定を変更。朝から「今日は、何をするんですか?」「今日の活動は?」と矢継ぎ早に質問する学園生たち。朝食後、ひとまず荷物整理や部屋の掃除を。しかし、ちんたらちんたら・・・。散らかしている子に限って、片づけるよりも先に遊んでしまい、全員終わったのが10時!
そこから活動のミーティングが始まりました。年が明けてまだ10日しか経っていないので、お正月気分を楽しもうと、この日は独楽を作って遊ぶことに。一昔前の子どもの手作り遊びを知り、体験することで、ないものを作り出す知恵を学ぼうというものです。
「お正月に、どんな遊びをした?」と子どもたちに尋ねると、「羽子板!」「凧揚げしたよ!」「独楽!」「百人一首(かるた)!」と口々に。「ゲーム!」という答えが返ってくるものとばかり思っていたので、「このお正月の話なの?」と何度も確認してしまいました・・・。意外に、学園生たちはお正月の伝承遊びも楽しんできたということが判明。そして、独楽で遊んできたという子も数人おり、皆、やる気が沸いてきた様でした!
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まず、独楽の材料を準備しに、外へ。前日に伐り倒したナラの木の、直径5~10cmの枝の部分を選び、7~13cmほどの長さに、各自のこぎりで切りました。今回作るのは、心棒をつまんで回すものではなく、小さな丸太を削って作った独楽を回したら、さらに独楽をぶって(叩いて)回す”ぶち独楽”という変わり種。力を加え続けることによって、独楽が回り続けるというものです。なので、独楽にする枝を切ったら、次に、ぶつ(叩く)ための鞭として使う細い竹を40cmくらいに切りました。のこぎりはもう、皆、使い慣れた様子。
1-12 (3).jpg陽当たりの良いセンターの玄関前に移動し、思い思いに独楽作り開始。ナイフで、ナラの枝の端を、円錐形に削っていきました。全員が初めての体験なので、どれくらいの角度に削るとよいのか、尖らせるのか少し丸みをもたせた方がよいのかは、自分で考えます。
1-12 (4).jpg1-12 (5).jpg和やかな雰囲気で、それぞれが削る作業に没頭し始めました。鉛筆を削るように尖らせていきたいところですが、ナラの木は堅く、なかなか思うように削れず・・・。
1-12 (6).jpg1-12 (7).jpg「全然削れない!」「手が痛いよ~!」と苛立ちを隠せない子や、円錐形がわからず適当に削ってしまう子も出現。中には、ナイフで削るのが嫌になり、アスファルトにナラの木を擦りつけて削ろうと試みる子たちも・・・。「なんか、イスラム教のお祈りをしている人たちみたいだね。」と周囲の子たち。一方で、サクサクと削り、逸早く独楽らしくなってきた子は、羨望の眼差しで見られていました!けれども、ナラの堅さに全体的に皆、苦戦していたので、ナタも使うことに。ナタで、ある程度削ぎ落としてから、ナイフで削り直したり整えたりしました。お昼ごはんを食べ終わると、だらだらせず、自主的に独楽作りの作業に戻った学園生たち。すぐにナイフを手に取って削り続け、次第に完成が近づいてきました!「回るかな?」と心配そうな表情の子も。
1-12 (9).jpg1-12 (8).jpgそして、独楽の高さを決め、のこぎりで切り落としたり、独楽を回してみて、微調整をしたり。とりあえず独楽ができたら、次は鞭作り。幅2cm・長さ80cmぐらいの木の皮などを使用したいところですが、今回はビニールハウス資材のマイカ線を使うことに。午前中に切った竹に、マイカ線をくっつけ、鞭のようなものが完成。
1-12 (10).jpg独楽と鞭が完成した子から、回してみました。独楽に鞭を巻きつけて地面に置き、指で支えて竹の棒を勢いよく引っ張ります。自分で削った独楽が本当に回るのかどうか、半信半疑だった子どもたちですが、結構回りました!回り始めたら、鞭でぶつことによって強い回転力を与え、回転が弱くなってきたら、また、鞭でぶつということを繰り返します。これが、なかなか難しいようでした。竹の棒は要らないと言う子も出てきました。
1-12 (11).jpg全員、独楽と鞭が完成したので、センター内の舞台で、回して遊ぶことに。いえ、回し続ける練習をしました。後で、ぶち独楽大会が開催されるということで、多くの子が闘志満々!とにかく、初めに独楽が回らなければ、ぶつこともできません。自分で上手く回せない子は、自分の独楽は果たして回る独楽なのかどうかを上手く回せる子に試してもらっていました。どの独楽も一応回る様。引き独楽や投げ独楽で遊んだ経験が豊富な子たちは、ぶち独楽の基本的な回し方ではなく、鞭を紐のように使って巻いては投げ、しっかりと回していました!
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1-12 (13).jpg全員初めてのぶち独楽体験なので、誰にも勝算があります。小一時間、真剣に練習した学園生たちはまず、プレ大会に出場。3人ずつ3組にわかれ、組の中で一番長く回った独楽が決勝に進みます。遊びとはいえ、真剣勝負!皆、緊張感を持って挑んでいました。
1-12 (14).jpgそれぞれの手並みがわかったところで、売木学園33期 第1回 ぶち独楽大会 を開催。くじを引いて決めた3人で予選。合図で、同時に独楽を回しました!
1-12 (15).jpg予選2組め。競っていましたが、こまに勢いをつけるため、回っている方向に鞭でどんどん叩いたHeさんの独楽が、一番長く回り続け、勝ちあがることに。
1-12 (16).jpg決勝進出者3名の戦い。観ている子たちも手に汗握るような、盛りあがりでした!
1-12 (17).jpg 栄えある 第1回 ぶち独楽大会 優勝を手にしたのはHeさん!大会実行委員長から優勝トロフィーを渡され、にっこり。もっと練習してぶち独楽を極め、名人になりたいそうです。
他の子たちも、「すごく楽しかった!」「次回大会があったら勝てるように、もっと練習して強くなりたい」と話していました。活動中には、根気強く取り組もうとする姿や創意工夫、子どもたち同士での教え合い、和気藹々と遊ぶ姿などが見られました。自分で作ったものだから、削り直したり、改良を加えたりもできるし、しばらくは、ぶち独楽ブームが続くかも!?

 

16/01/12

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