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売木村の山村留学ブログ

凍み大根づくり

昨日 1月29日(金)、小学生は学校のスキー教室で、平谷高原スキー場に行く予定でしたが、明け方から雪ではなく、雨が激しく降っていたため、中止に。そして、今日 1月30日(土)も、センターの活動でスキーを予定していましたが、降り続いていた雨のため、とりあえず明日の予定と入れ替えることに。

寒い地方の暮らしの中には、寒さや冬の自然を利用した、様々な工夫が残されています。厳しい冬の寒さと乾燥した気候を生かして作る”凍み大根”を、今日の午前中の1時間ほどを使って作ってみました。
1-30 (1).jpgミーティングの後、早速外に出て、後で使う藁の準備。もち米の藁は、秋に脱穀をしてとっておいたもの。藁を梳いて、表面の弱い皮を取り除きます。この作業は、以前にもしたことがあるので、てきぱきとできました。
1-30 (2).jpg次に、藁を水で湿らせて木槌で打ち、しなやかで丈夫なものにしました。たくさん必要なわけではなかったので、積極的にやっている子の作業を、ただ見ているだけの子たちも多かったのですが。
1-30 (3).jpg学園生たちが食堂に戻ると、厨房で数十分前からゆでていた大根が、程よくゆであがっていました。皮をむいた状態のものや輪切りにしてある大根を、村の人がくださったので、ありがたくそのまま使わせていただいたのです。一から凍み大根作りをするのであれば、皮をむいたり輪切りにしたりする作業をしてから、ゆでるわけですが、今回、学園生たちはその作業を省略。大鍋の中から、ゆであがった輪切りの大根を10個取ってトレーに載せ、先ほど準備した藁を2本取り、着席。指導員が見本を示し、それぞれが自分でやってみることに。
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お箸で真ん中に穴をあけた輪切り大根5つに、藁を1本通して結わえ綯います。それを2つ作りました。「あれっ?藁が綯えないんだけど・・・。」なんて言っている子もいましたが、藁を綯うことも、今までに何度かやっています。なので、わりとてきぱきやっていました!
1-30 (6).jpg綯った藁同士を結んだら、完成。結び目は本結びにしたのですが、これもまた「どうやるんだっけ?」と、ちょっと困っている子が・・・。本結びも、これまでの活動で何度も使っている結び方なので、ちゃんと覚えていた子が教えてあげる姿も。そして、お鍋にまだ大根が幾らか残っていたので、同じように藁を通し、干せるようにしました。
1-30 (7).jpg最後に、藁を通した大根を竿に掛けて干しました。雑に扱うと、ゆでて軟らかくなっている大根が藁から外れて落ちてしまうので、そろっと干すよう注意喚起していたのですが、案の定幾つかの大根が落下してしまいました・・・。干しておくと、夕方から凍り始め、朝にはかちんこちんになり、日が当たる日中には水分がぽたぽたと落ちます。この繰り返しで、気温や天候にもよりますが、約1か月で大根の水分がなくなり、凍み大根ができるはず。うまく乾燥したら、1年くらいは保存できるそう。独特の歯ごたえで、味が濃縮された凍み大根は、煮物にすると、煮汁をしっかりと吸い絶品なのだという話を聞いた学園生たちは、食べられる日の訪れを既に楽しみにしていました!厳寒期を逃すと、せっかく作っても、かびが生えたり腐ったりしてしまいますが、寒い売木村で、この時期に作ったので、きっと上手くできることでしょう。これから時々、観察していきます。

1-30(8).jpg今日のおやつには、”凍り餅”を食べました!これは、昨冬の厳寒期に昨年度の学園生たちが作ったもの。凍み大根と同様、夜間の氷点下で凍らせ日中で溶かすという工程を繰り返し、次第に乾燥させたもので、売木村の寒暖の差と風通しの良さで、かなり上手にできており、保存性も完璧でした!継続生たちは懐かしそうな表情。まずは、そのままサクサクと食べてみて、「へぇ~、こんな感じなんだ!」
その後、凍り餅を水に浸してしばらく待ちました。
1-30(9).jpg水分を含んだ凍り餅を絞り、砕いて、電子レンジに数十秒かけると、とろとろの餅状に!そこにお砂糖を少し加え、かき混ぜて食べてみた子どもたちは、「うまいっ!」「おいしい!」と、大満足の笑顔を見せていました。

16/01/30

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