売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

4月15日

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4月15日(日)午前、一年間 自分が使うお茶碗(飯碗)を作りに、センターから通学路を歩いて数分のところにある”売木村陶芸体験工房”へお邪魔しました。陶芸の先生にご挨拶をすると、早速 野球ボールくらいの大きさの、白っぽい粘土か茶色っぽい粘土かを選び着席。粘土の中の空気を抜くために、自分の手と手でキャッチボールをしながら、説明を聞くよう言われた子どもたち。ひんやりした粘土の感触を味わいながら、そのようにしていましたが、意外に難しそうでした。
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陶芸には様々な成型方法がありますが、初心者が多い今回は手びねりで。手びねりの中でも、紐づくりではなく玉づくりという技法で作ることに。手回しろくろのだいたい真ん中に土を置いたら、粘土の中心に親指を入れて押し込むように穴を開け、底の厚さを1.5cmくらい残して穴を広げていきました。
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両手の親指と人差し指、中指で挟み、土を均等な厚さになるように形づくっていきます。経験者たちは、先にイメージしていた作りたい形に近づけていくように指を動かし、粘土をつまみ出すように立ち上げていっていました。
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力加減に気をつけないと、底に穴を開けてしまったり、薄くなって形が崩れたり、広がりすぎてお皿のようになってしまったりします。思うようにできなくて粘土を元の形に丸め、何度かやり直した子たちもいました。
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とても慎重に作る子たちもいれば、粘土遊びのようにどんどん形を変えていた子たちも。中には、どうしてもハート型や星型にしたいと先生に相談し、一緒に成形してもらった子たちも。
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納得のいく形になったら、口(口縁)の高さを揃えたり、なめし皮を当ててならしたりします。文字を書いたり、模様をつけたりして、完成!
「箸置きも作りたい!」という継続生の希望で、全員 少量の粘土をもらって、思い思いに作りました。箸先をのせるという目的を忘れ?とても凝ったものを作っていた子も。案の定、粘土遊びのようにエスカレートし、幾つもの小さな作品を仕上げた子も。
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熱中して作った箸置きと、形づくったお茶碗の粘土を手回しろくろから切り離し、板にのせた後、お茶碗が焼きあがるまでの流れを先生に教えてもらいました。そして、工房を後に。
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この後の、乾燥や高台づくり・素焼き、釉薬をかけて本焼きをする工程は、先生にお任せし、学園生たちは、焼きあがりを待つのみ。土が持つ自然の風合いをいかしたものになる予定で、自作のお茶碗を使って食事をする日を、子どもたちは心待ちにしています!
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午後は、お箸を作ることに。近くの竹林へ行き、お箸を作るのによさそうな1本を皆で決めると、代表して中3生がのこぎりで切り倒しました。
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そして、全員で協力して竹林から運び出し、センターまで持ち帰ると、すぐさま継続生たちが率先して枝打ちをしていました!
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次に、作るお箸の長さを決め、竹をのこぎりで切る作業。自分の手にちょうどあったお箸の長さは一咫半と言われているので、だいたい手の大きさが同じくらいの子たちにわかれ、1本の長い竹のままだと作業能率が悪いので、3つに切り分けてから作業を進めることに。使い慣れていないのこぎりで、一生懸命切る子どもたち。結構、時間と力が必要でした。
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続いて、なたで竹を割る工程。初めて使う子もいましたが、怪我をしないように気をつけながら、半分、その半分、またその半分というふうに割っていきました。スパッと気持ちよく割れ、お箸の素となる竹の棒2本の準備が完了。
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もとは1本の竹を皆で分け合い、自分たちの命を繋ぐ食事のときに使うお箸を作るこの活動には、この1年、ひとつのものでも皆で分かち合う様な気持ちや思いやりの心を持って過ごしていこう という意味も込められています。ナイフの使い方を聞いた学園生たちは、棒状の2本の竹を各自 ナイフで削る作業に取りかかりました。
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皆で選んだ竹の、厚さが薄かったので、それほどたくさん削らなくてもよさそうでした。でも、ナイフを使ったことはあっても竹のような堅いものを削った経験は少ないようで、苦労する姿も見られました。
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初めの形状からなかなか変わっていかないお箸もありましたが、これから毎日使うものなので、手に馴染むものを作ろうと、どの子も黙々と丁寧に削っていました。
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お箸の形状に削れたら、紙やすりでなめらかに仕上げました。持つ方に名前を書き、きれいに洗って箸立てに入れ、この日の夕食から、MY箸を使うことに。大切に使っていきますが、使い心地が悪ければ自分で削りなおすことも作りなおすこともできます。削りすぎたのか、もう既に折れそうなほど細いお箸もありますが・・・。

18/04/17

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