売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

5月3日~6日

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掃除や洗濯が終わった5月3日(木)の夜、翌日の味噌作りに備え、材料の乾燥大豆20kgを厨房で洗いました。ザルに入れた大豆を、水をはったボールの中でガシャガシャ洗い、水を替え、汚れを取り除きました。泡立ったり、水が黒く汚れたりして、驚く子も。
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4つのシンクを使い、11人でかわりばんこに、きれいに洗った大豆は、外倉庫に設置した たっぷりと水を張った3つの樽の中へ。上質な大豆で、変色しているものなどがなかったので、程なく終了。翌朝まで水に浸される大豆は、吸水して膨張します。

5月4日(金) 一晩水に浸しておいた大豆は、丸から楕円形になり、膨れて大きくなっていました。それをドラム缶蒸かし機に移し、朝から蒸かし始めました。学園生たちもどんどん薪をくべたり、様子を見たり。
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活動ミーティングの後、10時頃から味噌作り開始。現在、学園生たちが毎日口にしている味噌は、2~3年前の学園生たちによって作られたもの。なので、この日仕込む味噌は、2~3年後の山村留学生のために作ることになります。まず、今 食べている味噌と一年前に仕込んだ味噌を、見比べたり食べ比べたりすることに。興味津々の子どもたち。色の違いや、味や香りの違いから、1年の熟成ではまだまだということがよくわかった様。そこで、一年味噌の樽の上下部分の熟成具合や水分を均一にしたり、発酵を促して味と香りをよくしたり色合いを促進したりするために、”天地返し”をすることにしました。
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11人が2チームにわかれ、2台の味噌すり機をフル稼働。樽から味噌を取り出し漏斗状の部分に入れる・それを棒で下部へ送り込む・味噌すり機が動かないよう足で押さえる・ハンドルを回す・ミンチ状になって出てくる味噌をバットで受けるなど役割を分担し、交代しながら進めていくことに。
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昨年度は、乾燥大豆約30kgに米麹約20kg、11kgくらいの塩を材料として、2つの味噌樽に仕込んだわけですが、煮たり蒸かしたりした大豆や、硬さを調整するために入れたアメ(煮汁)の分、できあがり量は、材料の重量よりもうんと増えています。なので、一生懸命作業をしても、進捗状況がわかりにくく・・・。
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途中、ミンチ状になって出てくる穴に味噌が詰まってほとんど出てこなくなったので、詰まりを改善するための細かい作業をするはめに。また、集中力を途切れさせてしまい味噌をこぼしてしまうアクシデントもありました。
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全身を使ってハンドルを力いっぱい回す子もいました! 均一に熟成されたおいしい味噌にするために必要な作業だとわかってはいても、作業速度は緩やかに。なかなか味噌樽の底は見えてこず・・・。
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ぼけーっとしたり、愚痴ったり、言い合いをしたりする子たちがいて、全体の士気が下がった時もありましたが、少しずつ天地返しは進み、味噌すり機にかけられた味噌は再び樽に詰められました。午後1時を回り、終わりが見えてくると、一踏ん張り。開始から3時間半ほどかかって、天地返しを終えました。
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少し遅めの昼食をとり、食休みをした後、活動再開。子どもたちが天地返しに奮闘していた間に、昔 岩倉地区の組合で使っていたというドラム缶蒸かし機で蒸かしていた大豆は、指で簡単に潰せるくらいの軟らかさになっていました。いよいよ36期の味噌仕込み! まずは、天地返しをした2チームにわかれ、蒸かし大豆を味噌すり機にかけていく作業。
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幾つかある役割を交代しながら、どんどん大豆を潰していきました。大豆・麹・塩が混ざった味噌よりも、蒸かし大豆を味噌すり機にかける方が、穴に詰まらず出てくるので、捗るようでした。潰された大豆がスパゲティー状になって出てくる様子が面白く、2チームとも、連係してさくさくと作業をすることができました!
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ドラム缶蒸かし機や味噌すり機をざっと片づけたら、次は、粗熱をとるために倉庫の中の台上に広げておいた潰した大豆に、”塩きり麹”を混ぜる工程。時間が押していたので、指導員が14kgの米麹に8kg弱の塩を均等になるよう混ぜて”塩きり麹”を作り、大豆にまぶすところまでを担いました。子どもたちは、それを攪拌。麹は高価なのでこぼさないよう慎重にかき混ぜなければなりません。
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全員で台の周りを囲み、懸命に大豆と塩きり麹を混ぜました。しかし、容易なことではなく、潰した大豆の重さににっちもさっちもいかず。リーチの長い子が凄く頑張って、材料を下から持ち上げるようにしたり、押しつけたり、向こう側へやったりしながら、できるだけ均質になるよう心を込めて混ぜ合わせていました。時には場所替えもしながら。
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いよいよ味噌仕込みも終局。だいたいむらなく一様に混ぜられた材料をソフトボールくらいの大きさに、空気を抜きながら丸めます。案の定、粘土遊びのようになったり、床に落としてしまったりしていましたが・・・。
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それから、ビニール袋を敷いた2つの樽に、丸めたものを思い切り叩きつけるように入れていきました。空気を抜くためですが、嬉しがって調子に乗って投げ入れようとし、外してしまい、非難を浴びた子もちらほら。
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しばらく同じ子たちばかりが投げ入れていたのですが、遠慮していた子たちも最後の方には面白がってやっていました。全てを2樽に仕込みましたが、硬かったので大豆の煮汁(アメ)も加えて混ぜ、表面を均して塩蓋をしました。 中蓋をして重石を載せ、蓋をした重い味噌樽を、力を合わせて倉庫へ運びました。
作業に使ったものを手分けしてきれいに片づけると、午後6時を回っていました! 皆 よく働き、日本人の食生活に欠かせない味噌の作り方や、先人の知恵や工夫を知ることができた一日でした。
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5月6日(日)の朝、20分ほど使って、味噌樽に被せるカバー作り。2樽に仕込んだので、2枚の大きな紙に”36期”と記し、味噌を作った自分たちの名前や2~3年後の留学生へのメッセージを熱心に?書きました。
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お昼ごろ、数名の学園生がカバーを持って倉庫へ行き、味噌樽に被せました。
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比較的 温度変化の少ない倉庫の中で、36期の味噌を熟成させていきます。そして、1年後には天地返しをし、ふた夏越したら食べ頃になる予定です。倉庫には、33期から36期の味噌樽が並びました!

18/05/08

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