売木村山村留学センター
売木学園

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売木村の山村留学ブログ

5月27日

5月27日(日)、村の渓流釣り祭に参加。
5時に起床し、動植物の世話などをして、釣りに行く準備ができた学園生たちは、センターを出発。長靴を履いた足で3km強の道を一路 学童用の釣り場となる池がある河川公園へ。早く辿り着かなければ釣り始めが遅れてしまうので、学園生同士で急いだり、自分のペースで黙々と歩いたりしていました。しかし、学園生全員がまだ辿り着かないうちに、釣り祭の開始を告げる号砲が!
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河川公園に学園生打ち揃った頃には、釣り堀の池に放流されたニジマスを面白い様に釣りあげている人たちが既に何人も!! 逸る気持ちを抑えて、5週間ぶりに来園された家族と、まずは広場で釣りの準備。過日 何とか自分で作った仕掛けと、カーボンののべ竿を受け取り、竿先のリリアンに仕掛けをつけます。昨夜、のべ竿をのばす順序や仕掛けのつけ方を確認したのですが、忘れてしまったのかわからないままだったのか、竿を壊してしまいそうな子やお家の人任せにする子、なかなかできない子が・・・。
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ようやく準備ができたら、いろいろと注意事項を聞き、イクラやブドウ虫などの餌を持って池の周囲へ。ガンガン釣りあげている人の近くで釣りたいけれど、おまつりしたらいけないので、とりあえず空いている場所で糸を垂らすことにした子もいました。
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家族と積もる話をしながら、釣りを楽しみます。しかし、この釣りには最低でも一人5匹は釣るというノルマが課せられていました。お昼に行う昼食交流会参加予定人数が45人で、釣ったニジマスの塩焼きを一人1匹ずつ食べる計画だからです。
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前途多難な様相を呈する子や多少の緊張を強いられていた釣り初体験の子たちもいましたが、お腹を空かせた状態で釣り堀に放たれたばかりのニジマスたちは、釣り針につけられた餌に、面白い様に食いつきます。魚群が移動する場所に糸を垂らせば、”入れ食い状態”。学園生たちの仕掛けにも、ニジマスがかかり始めました!
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場所を変え、次々と釣れ始め、笑顔を見せる子。
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釣り始めてなかなかアタリがなかった子たちのいた岸の方にも、ニジマスの魚群が移動し、ついに釣れました!!
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お父さんの手解きで、忙しいくらい釣れまくった子も。
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途中で、朝食のおにぎりにかぶりつき、すぐに再開。場所を変えたら急に釣果が伸びた子もいれば、他人がいる場所に割って入っておまつりしたり、針だけ持っていかれてしまったり、木を釣ったりして、手間取る子たちもいました。
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ようやく釣れたものの、魚を触ったり針を外したりできず、お家の人や指導員にやってもらう子たちも。餌のブドウ虫を触れないという子もいました。
農家の父さんの教えでどんどん釣れ始めた子もいて、釣り開始から2時間ほど経ったところで、全体のノルマを達成している感じになり、一安心。
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全員ボウズは免れ、独りで既に十数匹釣りあげていた子もいました。学園生たちは9時に釣り堀から撤収。準備と同様 苦戦し、時間がかかった子もいましたが、急いで片づけて、車でセンターへ。
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センターに戻ったら、ほとんど一息つく間もなく外に集まり、センター長に、ニジマスのさばき方を教わりました。魚のさばき方はいろいろありますが、今回はこの後、串に刺して炭火で塩焼きにするので、はらわたを出す下処理だけ。
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肛門から頭の方に包丁を入れ、内臓をかきだし、血合いをきれいに取ります。
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「ヌルヌルする!」とか「気持ちわる~。」などと初めは騒いでいた子もいましたが、次第に皆、真剣に。魚をさばく体験をする 学園生のお家の人や兄弟たちもいました。
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下処理したニジマスは、水できれいに洗います。洗っていると、雑に処理してしまったことが発覚し、指で血合いや内臓を取り除くなどしていた子も。それでも、一人数匹はさばいたので、上手にできるようになった子もいました。さっきまで生きていた魚を、食べるために自分でさばくという体験を通し、普段食べている魚や肉が自分たちの口に入るまでの過程を知り、命をいただいているということを今一度考えたはず。
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ある程度さばいて洗えたら、魚に竹串を打つ作業も進めました。食育指導員から、ニジマスをうねらせながら、しっかり安定させるような打ち方を教わりました。表面に串がでていると焦げてしまうので、中を通さなければなりません。
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焼いている途中に串から抜けて落ちないよう、また、姿よく塩焼きにしたいのですが、結構難しく、「わからない。」「できないよ~。」と言いながら、説明を何度も聞き、試みていた学園生たちでした。失敗して何回も串を打ち直し、身がぼろぼろになってしまったニジマスもありました。串に刺したニジマスの山がどんどん髙くなり、なんとか60匹に串を打ち終えました! 全体での釣果は82匹と判明。

午前10時半過ぎには、交流会に参加してくださる受け入れ農家さんたちがぼつぼつ来園され、農家の父さんたちや学園生のお父さん方 男衆は、この後の役割を察知し、すぐに炭を熾し始めてくださいました。

午前11時。昼食交流会に参加する学園生・学園生の家族・受け入れ農家さん・学園職員 総勢45名がセンターに集結。皆で昼食を作って一緒に食べ、交流しようということで、早速 役割分担をし、昼食準備開始。
外では既に、男衆が炭を熾していたので、センター内では、受け入れ農家の母さん4名に先生になっていただき、3班にわかれ、この辺りの郷土料理のひとつである”五平もち”作り開始。
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学園生と、学園生のお母さんや姉弟・お祖母さんたちは、農家の母さんのご指導の下、まず、炊きたてのうるち米をすりこ木で半殺しに! 何とも物騒な話ですが、炊いたご飯を半分突く(つぶす)行為を言い、もともとご飯でありながらお餅のような状態にする時に半殺しにするのです。1班あたり1.3升強の割り当てがあり、つぶすのはかなり大変!
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すりこ木の使い方を教えてもらって上手に潰したり、ボールが動かないようにしっかり押さえたり。半殺しという行為とは裏腹に、和気藹々とした雰囲気の中、進んでいきました。
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次に、各班に17本の串が配られたので、半殺しにしたご飯を17等分し、だいたい同じくらいの大きさになるように丸めます。農家の母さんたちの目分量の的確さに、驚きました!
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そして、握ったご飯を平たい串にくっつけ、わらじ型に整えます。先生たちの鮮やかな手さばきに惚れ惚れしながら、皆、見様見真似で一生懸命作りました。机の上に、ぼろぼろとご飯をこぼしたり、到底わらじ型には見えないものを作ったり、焼いたら串からはがれ落ちてしまいそうなくっつき具合のものがあったり・・・。
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「この辺りでは”五平もち”ではなく”御幣もち”と言って、わらじ型ではなく御幣の型に整える人もいる。」という様なお話をしてくださったり、手直しが必要なものをさりげなく修正してくださったりした農家の母さんもいらっしゃいました。各班17本作ったら、あとは炭火で、表面が乾くまで焼いてもらうことに。
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野外で、炭火熾しの達人たちがいい具合に焼いてくれた串刺しのニジマスが、次々に食堂へ運ばれてきました! ふり塩の加減も絶妙です。
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五平もち作りの方は、使った調理器具の片づけと並行して、”たれ”作り。今回は、”胡桃味噌だれ”を農家の母さんに伝授してもらいながら作りました。胡桃をすり鉢に入れて、すりこ木ですり潰すのは、小骨が折れたよう。ある程度潰せた胡桃に、冷ました緑茶を加えると、あら不思議、真っ白に変化。学園生たちもお家の人たちも驚いていました! 砂糖やみりん・味噌などの調味料を加えて混ぜ、味を調えました。熟練した母さんたちのおかげで、ぱぱっとできあがり!
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外では、ニジマスに続き、五平もちの両面を乾くまで焼く作業。
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そして、胡桃味噌だれを両面に塗って、
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表面がふつふつとし、少し焦げ目がつくくらいまで炙ります。
その間、学園生たちは洗い物をしたり、机を並べて、外から運ばれてきた魚や五平もちを配膳したり。
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食堂には、炙られた味噌だれの芳ばしい匂いが漂いました。皆で協力して作ったお昼ごはんが、予定より随分早く完成! 特大五平もち・ニジマスの塩焼き・筍や鯖などが入った具沢山のお味噌汁・お漬け物が食卓に並びました。全員着席し、正午頃には「いただきま~す!」
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受け入れ農家さんごとに卓を囲み、ゆっくりと会食。学園生たちの農家生活の様子を話し合うなど、和やかな時間が流れていきました。
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もちろんどれもおいしく、残さずきれいに食べていた学園生たちでした。 楽しい時はあっという間に過ぎ、お開きに。

18/06/01

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