売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

6月3日

6月3日(日)、良いお天気の下、諏訪湖で船の体験活動を行いました。
5時半に起床して急いで準備をし、7時前にはマイクロバスに乗って、一路 諏訪湖ヨットハーバーへ。車中では、ロープワーク講習がありました。9時過ぎには到着し、乗艇活動ができるよう着替えを済ませ、ヨットハーバーでの注意事項を聞いたり、準備をしたり。そして、班分けと集合・人員点呼の練習。11名がきびきびと動いて2列横隊に並び、番号を言い、報告するということを何度か繰り返しました。水辺で勝手な行動をしてしまうと、命に係わることがあるので、普段とは違い、規律のある団体行動をしなければなりません。次に、ライフジャケットの着方講習。ファスナーとベルトをきちんと閉めて着用し、落水時の姿勢のとり方や着用の効果を学びました。
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いよいよ船に乗る活動です。5人と6人にわかれ、午前中は1班がセーリングクルーザー(ヨット)、2班がカヌーを体験することに。どちらの班も船の説明を聞いたり、陸上練習をしたりしてから。ヨットに乗った1班の子たちは、使われているロープワークや船の各部の名称を確認し、乗船。ハーバーから湖の真ん中辺りに出るまでは機走し、風上に船首を向けてセイル(帆)をあげることに。
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しかし、5月下旬に事前講習を受けていたとはいえ、ヨット用語を覚えていなかったので指示されたことがわからず動けなかったり、不安定な船の上での作業が難しかったり。なんとかセイルをあげたら、帆走開始。微風でしたが、風の力だけで船が進みます! 全員順番に、ティラー(舵)を操作するスキッパー(船長)の役割と、ジブトリマー(ジブセイルをトリムする役割)を体験することにしました。
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スキッパーとジブトリマーをしていない時でも、ただヨットに乗っているだけではなく、常に艇の前後左右のバランスを考えて座る場所を判断し、おもりの役割と、周囲を見張るワッチに徹しなければなりません。ただ、強風ではなかったのでセイルをしっかり引き込んでクローズホールド(風上に向かって約45°の上り角度の状態)で走っても、艇はヒール(傾くこと)せず、あまり体重移動をする必要はなかったのですが。乗艇時間が長くなってくると、少しのヒールでも感じとって左舷から右舷に移動したり、他人に指示を出したりできるようになった子もいました。
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船長の役割を体験する時は、重責を感じながら、舵をとっていた子どもたち。本当は、メインセイルに風を流したり受けたりするように操ることもするのですが、初めてヨットに乗ってそれらを両方行うのはとても難しいので、それぞれの理解度に合わせて体験。何が何だかわからないくらい難しかったと話す子もいれば、去年よりわかったから楽しかったと言う継続生もいました。どの子も、少しでも風が吹いていれば、湖を自由自在に走れるヨットの魅力を感じることはできた様です。正午を過ぎたので、セイルをおろして機走し、桟橋に係留。
カナディアンカヌーに分乗して湖上に出ていた2班も、ハーバーのスロープに帰着。そして、艇庫内に並べたテーブルと椅子を使用し、お弁当タイム。皆、食欲旺盛で、ごはんをたくさんおかわりしていました!
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食休み後、午後1時15分から活動を再開し、1班がカヌー、2班がヨットに乗ることに。
1班の子たちは、まず体格を考慮して同じカナディアンカヌーに乗る2人組を作り、陸でパドルの持ち方や漕ぎ方・操船方法を練習。
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順番に後ろから押してもらい、スロープから一艇ずつ出艇。パドルでしっかりと水をとらえ、スイスイと進む艇もあれば、後ろに乗る人が船長さんで、前に乗る人は船長さんに委ねて指示に従うものなのですが、それができず”船頭多くして船 山に登る”状態の艇も・・・。しばらくハーバー内で練習して、慣れたら湖上へ漕ぎ出していきました。
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強くはないものの僅かに吹いている風の向きを考え、島や足湯方面へ。カヌーに乗ってパドルで漕いでいると、湖に大量発生している水草のヒシを間近で見ることができました。ヒシは水質浄化に一定の役割を果たしてきたものの、過剰に繁茂し、湖底の酸素不足を引き起こしているという現状を知った学園生たち。足湯に着くと、温かいお湯に浸かりリラックス。
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人力で動かすカヌーにとって厄介な風はほとんどなく、穏やかな湖面は、子どもたちに最適! 後ろに乗っている子は、前で漕いでいる子の動きを見ながら、舵とりしたり漕いだりすることを次第に上手くできるようになっていきました。前に乗る子も、カヌーの不安定感に慣れ、力強く漕げるように。人力の大変さを実感しつつも、お互いの息を合わせ、爽快感や非日常感も味わいながら漕いでいると、帰着すべきハーバーはもう目の前。
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片や2班は、時折 無風になる微風の中、セーリングを楽しみました。午前中の1班と同様に、常に艇のバランスをとるおもりの役目とワッチをしつつ、交代でジブセイルを操るジブシートを持つ役割と、ティラーを握って船を走らせることを担当。
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行きたい方向に船首を向けるためにはティラーをどう動かせばよいのか、風はどこから吹いていて、セイルはどのくらい出したり引き込んだりすればよいのか、そんなことを瞬時に考えて動かなければなりません。頭と体をフル回転させる2班の子たち。
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そよ風だったり風が吹いていなかったりすると、ヨットは動きが悪かったり動かなかったり。強い風を受けて疾走するヨットのイメージだけをもっていると、無風にがっかりしますが、こればかりはどうしようもありません。自然に合わせて、のんべんだらりとしたり、できるだけ風の吹いている場所を探したり。
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そんな中でも、ゆっくりとタッキング(風上を通る方向転換)やベアリング(風下に方向を変えること)、ジャイビング(風下を通る方向転換)などを繰り返し、よくわからないなりにも、いろんな条件下でセーリングを楽しむことができるということは体験できた様。
湖の真ん中からは、遠くに富士山を眺めることもできたのでした!
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レスキューされることなく自力で、無事に着艇した1班の子たちは、カヌーとパドルの片づけ。水をかけてスポンジでこすり、きれいに洗いました。片づけは、次の活動の準備にも繋がるのでとても大事です。
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桟橋に着艇し下船して、人員点呼をした2班の子たち。ジブセイルを塩ビ管に巻くという片づけをしましたが、なかなかきちんと巻けず、何度もやり直すはめに。
それから、全員でカナディアンカヌーを協力して船台に乗せ、艇庫に格納。最後に、一日お世話になった諏訪湖に挨拶をし、ハーバーを後に。
午後4時過ぎに出発したものの、中央道での事故による一部区間の通行止めに巻き込まれ、センターに辿り着いたのは午後9時頃・・・。強い日差しを浴びて一日 活動したうえ、陸揺れしている子もいて、かなりお疲れモードの学園生たちでした。

18/06/07

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