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売木村の山村留学ブログ

12月24日

連休3日目。朝から、部屋掃除や荷物整理をし、明後日に迫った帰省の荷造りをした学園生たち。10時半には終わらせるように動いていたのですが、なかなか進まない子がおり、結局11時すぎまでかかってしまいました。
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この日は、前日に行った鏡餅作りに続く お正月準備活動第二弾”しめ飾り作り”を行う予定でしたが、昼食まで小一時間しかなかったので、とりあえず藁を綯う練習をすることに。まず、倉庫の前辺りで藁すぐりをし、水で湿らせた藁束を木槌で叩いて、センターの玄関へ。手のひらを湿らせるための水も用意。
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3本ずつ準備した2組の藁を手のひらで挟み、手のひらを擦りあわせるように右手を前方に出しながら、2組の藁を同じ方向に撚ったら、右手で左手の指先側の藁を手前に移動させます。これを繰り返していくと右綯いの縄ができます。少し練習すると継続生たちは上手に綯えていましたが、1年目の子たちは四苦八苦していました。
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どうして綯えないのか、間違えているポイントを教えられると、少し開眼した子も。「できた!」と喜ぶ子、「これ、綯えてる?」と確認する子が、だんだん増えていきました。右綯いができたら、左綯いも練習。「難しい…。」と呟く子たちが多かったです。右綯いも左綯いも難しすぎて、歯が立たない子もいましたが、継続生が手取り足取り教えていました。不安要素を残したまま、練習時間終了となった子も。
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午後2時から、ミーティングでしめ飾りとは何か?、何のために飾るのか?ということを知識として身につけて、活動開始。藁縄で作り、裏白・橙・ユズリハなどの縁起物をあしらうしめ飾りは、種類も多く、地域差もありますが、今回は輪が二つ隣り合わせた”めがね”と呼ばれる輪飾りを作ることに。初めに、午前と同様に、外で藁すぐりをしました。使うのは、もち米を脱穀した後 とっておいた”もち藁”。適量の藁の穂先を持ち、反対の手を櫛のようにして穂先から根元に向かってとかすように動かし、はかまを取りました。以前やったことがある作業なので、皆 さくさくとやっていました。
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次は藁打ち作業。すぐった藁を水で湿らせてから、木槌で叩くと、藁の組織が打ち砕かれて柔軟で加工しやすくなり、かつ変形に対して強靱になるのだそう。しめ飾りのできあがりを考え、藁の根元から20cmくらいまでは叩かないようにしました。
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加工する前処理ができたら、センターの玄関へ移動し、いよいよ”めがね”作り本番です。練習の時より太い縄を綯うので、12本ないし16本の藁を準備し、根元から20cmの所をビニール紐できつくくくってから、6本ないし8本にわけた2組の藁を右綯いに。
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造作もない様子で、2組の藁を1本の縄に綯った子。穂先より10cmほど下をビニール紐で仮止めし、綯い始めの所にさらにくくりつけた6本または8本の藁を、左にねじりました。それを縄に巻きつけていくと、もっと太い1本の藁縄が完成。
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足してねじった藁は、ぴったり合うところにおさまっていくので、「すごい!」と気持ちよさそうに作業する子もいました。
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先日、みどりの少年団のわら細工教室でお正月飾りの”おやす作り”を体験した小学5・6年生たちですが、全員が藁を綯えるようになったわけではなく、「できない!」「こんなの無理だよ!」と、泣いたりイライラしたりする子たちもいました。わら細工初挑戦の中学生も、かなり悪戦苦闘。歳神様を迎えられる清浄な場所であることを示すためのしめ飾りを作るので、藁を綯う時に、足で踏んだりお尻に敷いたりしないよう、正座をして膝で藁を押さえる子たちもいました。
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しばらくは、力加減が均等でなく、きれいな縄を綯えない子たちが多かったものの、なんとか形になってきました。”めがね”作りには、右綯いと左綯いの縄が必要なので、手のひらを擦りあわせるようにしながら右手を手前に持ってきて、2組の藁を同じ方向に撚ったら、右手で左手の手首側の藁を奥に移動させることを繰り返していく左綯いも、今一度練習。
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左綯いができるようになったら、右綯いと同様に左綯いの縄を作りました。そして、しっかりと撚りをかけてから、藁屑を丸めたものでよくこすり、出てきた短い藁をはさみで切って、きれいに処理。できた2本の藁縄を、拝み合わせに持ち、同じ大きさの輪を作って紐でくくり、ビニールテープを巻きました。
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根元の方を揃えるように、はさみで少し切ったら完成。二つの輪が同じ大きさできれいな形の”めがね”に仕上げることは難しかった様ですが、全員 どうにかこうにかしめ飾りをこしらえることができました!
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午後5時の鐘を聞き、「寒い、寒い。」と言いながら、手分けして片づけをしました。そして、縁起物は各自あしらうことにし、自作のしめ飾り(めがね)を手に、2018年最後の集合写真撮影!
一生懸命作った”めがね”は、お家に持ち帰って飾り、歳神様をお迎えします。

18/12/24

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