4月7日
4月7日(日)、週末に出されている学校の宿題を、全員が全て済ませてから、予定していたきのこの植菌の活動をしました。売木村の気候は、しいたけ栽培にとても適しているので、今年度も”しいたけ”の種駒を十数本の原木に打ち込むことに。
10時頃から活動ミーティングが始まり、きのこは菌類だということ・きのこ栽培の話・しいたけの原木栽培の手順などを聞いた後、外へ。まず、大人が一連の作業をするところを見て、ドリルの使い方や作業の流れを今一度 確認しました。
それから、植菌作業を体験したことがある人と初めての人が混じった3グループにわかれ、作業をする3か所に原木を4本ずつ運びました。(デジカメで撮影した写真をパソコンに移動中、誤って消してしまったため、写真がありません…。すみません。) そして、それぞれのグループで、原木にチョークで印をつける作業開始。原木の長さは揃っているものの、太さはまちまちなので、全て同じように作業できるわけではありません。直径10cmくらいのものであれば、その太さを4等分して線を引き、20cm間隔で印をつけます。それよりも直径が大きいものは、6等分または8等分するのが適当。植えるしいたけの菌が良い具合にまわるよう、自分たちで考えて印をつけていきました。
次は、植菌専用の電動ドリルで、チョークでつけた印のところに穴を開ける作業。普通のドリルよりも回転が速いので、おそるおそる作業をしたり、誤って怪我をしないよう慎重に行ったりしていました。穴を開ける深さに達するとストッパーは回転せずにドリルの先進を止めるのですが、その深さに達する前にドリルを引き抜いてしまう子も…。グループ内でかわりばんこにドリルを使って作業をしていました。ドリルを手にしない子たちは、原木が動かないようにしっかりと押さえたり、次に穴を開ける線が原木の上になるように素早く回転させたりと、スムーズに進むよう協力していました。「次、ここ!」とか「刃をまっすぐに!」などと、お互いに声をかけたり注意を喚起したりも。
最後に、穴に、しいたけの菌を繁殖させた小さな木片(種駒)を入れ、金槌で打ち込んでいきました。2回ほど打って原木の表面と同じ高さになるようにし、抜け落ちのないように、種駒を穴に入れる時に、数を声に出して言いながら確認。
誰もがどの作業も体験できるようにしながら、4本の原木に同じ工程を施していく班もあれば、1本ずつ仕上げていくグループもありました。早く終わったグループは、開けた穴に種駒が入っていない所を発見し、補うよう教えてあげるなど、まだ終わっていないグループの手伝いを。
全ての原木に植菌し終えたら、センターの敷地内に井桁積みにして”仮伏せ”をしました。菌を原木に活着させ菌糸の伸長を促すため、ふた梅雨越すまで置いておきます。
お昼ごはんを食べ、食休みをした後、午後2時から活動再開。昨年 植菌し仮伏せしていた原木を”本伏せ”するために、センター下の林の中へ運びました。
細いものは一人で抱えたり、太くて重いものは二人で運んだり。
急な斜面を3~4往復し、大変な思いをして重い原木を運ぶうちに他人と協力するということを覚えたよう。厳密に言うとまだ、ふた梅雨越してはいませんが、林に本伏せ完了!
ほだ場に本伏せをしている原木からは、かなりたくさんのしいたけが発生していましたが、とても小さかったので収穫はもう少し先。それでも、初めて見るしいたけの原木栽培に驚いたり、収穫を楽しみに待ったりする新入園生たちでした!
それから、井桁に積んで仮伏せした原木に、直射日光が当たらないように覆い被せるための、ヒノキやスギの枝葉を林の中で折り取りました。
その枝葉を手に、仮伏せした原木の所に戻り、覆い被せ、水やりをしました。これから当番制で時々水やりをしていきます。自分たちが駒打ちをした原木から収穫できるしいたけを食べられるのは1~2年先になりますが、学園の先輩たちが植菌してくれたおかげで、今期もたくさんしいたけを食べられそうだという話を聞いた学園生たちは、未来の山留生たちのために丁寧に作業することができていました! 午後の作業は1時間ほどで終了。
毎日少しずつ、基本的生活習慣や生活技術のミーティングやレクチャーが行われていますが、この日の夜は各種掃除道具の使い方について、指導員だけでなく継続生も新入園生の前に立って教えてくれました。
19/04/10