5月11日
5月11日(土) 午前中、中学生が部活動に行って不在だったので、小学生はまず荷物整理をし、宿題を全て済ませてしまうことに。さらに、新入園生は村の公民館報に載せる自己紹介文書きに勤しみ、やるべきことが終わったら自由時間。継続生のHoさんは、結構早いうちから、自分の畑の作業に精を出していました。
学園生全員で体験するセンター畑の他に、継続生は『一坪地主』になることができ、Hoさんも一坪百姓活動を希望。5月上旬に立てていた作付計画にそって苗を植えるために、鍬を振るって耕し、畝をたて、マルチはり。計画表を見ながら株間を測り、一旦 苗を置いて確認したら、マルチに穴を開けて丁寧に植えていっていました。
ミニトマトやきゅうりの苗には支柱を立て、水やり。今月下旬頃には、ポットに種を蒔いた枝豆などが苗になっているはずなので、定植する予定だそう。これからも責任を持って、水やりや草取り・追肥など手入れをしていき、多収を目指す様です。
全員が揃った午後は、田植えをしました。
午後1時からのミーティング後、それぞれ準備をして田んぼへ。まず、指導員から苗の植え方の説明を聞きました。
村の方に育ててもらっていた苗は、手植えをするのに丁度良いくらいの大きさでした。その苗を少しずつ手にした早乙女(男子も2人いるけれど)たち9名は、ほぼ長方形の田んぼの短辺に、横一列に並び、3列ないし2列を担うことに。途中で田んぼの幅が広くなり、最後の方は狭くなるので、端の子たちは担当する列が増えたり減ったりするわけですが。どの列をまたぎ、右足と左足をどのように動かしていくかを初めにしっかりと確認しました。
熟練者ではない子どもたちが手植えをする場合、いろいろな方法がありますが、学園では30cm間隔に印をつけた紐を20cmずつ前に移動させながら、その印の下に苗を植えていく方式を採用しています。
全員が自分の担当か所を植え終わらないと、紐が20cm前方に動かないので、結構時間がかかります。また、植え方がいい加減だったり、植える苗の本数が少なすぎたり多すぎたりする子がいると、目を光らせている指導員から即刻注意され植え直すことになります。すると、他の人を待たせることになるので、一回一回植える時の丁寧さも求められます。
植え始めから小一時間経過。振り返ってみた子たちは、「まだ、これだけ?」「全然進んでない!」と、ため息。このペースでいくと、植え終わるのが夜の7時や8時になってしまうかも…!!
紐が前方に移動するやいなや、取り分けて持っていた一か所に植える苗3~4本を、さっと印の下に植え、その隣にも同じ様に植えるということを、ひたすら続けていく学園生たち。田んぼの端に辿り着くまで、田んぼから出られず、田植えを勝手に止めたり休憩したりすることもできません。
手元の苗がなくなったら、大きな声で苗の補充を頼みます。すると、畦から手渡しされたり、投げられたりします。投げられた苗をうまくキャッチできればよいのですが、失敗すると、激しく泥がはねて顔や体が汚れたり、植えた苗を踏みつけてしまったり、周りの子たちにも泥はねの被害が及び嫌な顔をされたりすることも。中には、キャッチした勢い余って尻もちをつき、苗を踏み潰したり、ズボンがドロドロに汚れたりした子も。
かなりきつい体勢を続けるので、時々 腰伸ばしタイム。
2列しか担当していないのに皆を待たせてしまう子もいれば、素早く3か所に植えられるものの、植え方が浅かったり広がっていたりして、植え直しをするため結局時間がかかってしまう子も…。早さと的確さが求められる作業が続き、大変です!
田んぼの幅の広がりに合わせ、両端を固めていた継続生2人は、担当する列が4列になったり6列に増えたりしました。それでも、鮮やかな手さばきでしっかりと植えていました!
ほとんどの子は苗を取り分ける時も植える時も中腰のまま頑張り続けているのに対し、皆に後れを取ってしまう子は、いちいち上体を起こしていることが発覚し、発破をかけられました。しばらくすると調子が出てきたようで、午後4時半頃には、終了の目処が立つようになりました。
ヒル・アメンボ・オタマジャクシや名前がわからない不思議な生きものを見つけたり、カエルの鳴き声を聞いたりしながら、植え続けていく子たちもいました。
一か所に植える苗の本数が多すぎたり少なすぎたり、苗の植え方がまずかったりはしましたが、きつい体勢のまま根気よく植えた学園生たち。
到達すべき畦に近づき、最後の一踏ん張り。田んぼの幅が狭まり、端まで植え終わった子が一人また一人と、田んぼからあがっていきました。畦に達するところまできちんと植え、開始から3時間強、2.5畝ほどの田んぼ一面に早苗が植わりました!
田起こしをしてから田植えまでの期間が1週間という慌ただしさ。しかも、例年 「センターはいつになったら田植えをするの?」と心配されたり、地区の中で最後の方というのが指定席だったりしたのに、今年はどこよりも早い様です! これからは水管理や草取りをしたり、必要に応じて追肥や農薬を撒いたり。そして、収穫は秋。おいしいもち米が育ちますように。
19/05/17