売木村山村留学センター
売木学園

〒399-1601
長野県下伊那郡売木村45-551
Tel:0260-28-2116
Fax:0260-28-2116
お問い合わせはコチラ

">HOME >  ブログ >  5月3日

売木村の山村留学ブログ

5月3日

5月3日(日)、キャンプ活動第一弾”デイキャンプ”をしました。ここのところずっとお天気続きで雨が降っていなかったので、絶好のキャンプ日和。キャンプは初めてという子もいたので、まずは飯盒炊さんをし、お昼に食べるご飯を炊くことにしましたが、失敗するのが難しいくらい、条件が整っていました! 朝食後に行われたミーティングでは、新入園生向けに飯盒炊さんのいろはやマッチの使い方・火についてなど念入りに説明されました。
今回は、継続生2名はソロで、他の6名はペアで挑むことになり、個人装備を整えたら外へ出て11時頃からそれぞれ活動開始。
20200503 (1).jpg
まず、センターの敷地内に、それぞれかまど作り。飯盒ひとつをかけるだけのかまどを作ればよいものの、レンガや大きな石を高く積みあげたがる子たちも。直火での焚き火が環境にインパクトを与えることを考え、レンガを敷くことにこだわった子たちもいました。  
20200503 (2).jpg
用意された薪はないので、燃えやすさやご飯を炊けるだけの量や太さを考えて自分たちで薪集めもしなければなりません。センター周辺や林の中で、湿気ていない、折った時にパキッと音がするような薪を探す学園生たち。湿気を帯びているものを探す方が逆に難しいくらい、何もかも乾燥していましたが。
20200503 (3).jpg
正午5分前。ソロのHaさんは、もうそろそろご飯が炊けそうになっていました! 細いものから太いものまで上手に薪を拾い集め、木の皮や落ち葉など焚きつけになるものもしっかり準備。マッチの正しい擦り方は習得しておらず、頭薬の部分から軸木の方へ火を燃え移らせる前に、慌てて焚きつけの下に放り込んだものの、全てのものが乾燥していたので運よくマッチ1本での着火に成功。焚きつけは惜しまずに使った方がよいという助言に従い、勢いよく炎をあげた焚きつけの上に薪をくべていきました。また、適当な風も吹いており息を吹き込む必要もなく、後は楽に進んだ様です。
20200503 (4).jpg
同じ頃、Hiさん・Eiさんペアは、火加減を意識しながら薪をくべていました。皆 よく食べるので1人1合、飯盒の蓋などを使って計ったお米は、研いでから水加減をしておき、かまどや薪の準備も整ったら、ソロの子は5本・ペアの子は10本入ったマッチ箱を指導員から受け取り、焚きつけの新聞紙はなしで、挑戦していたのでした。交互にマッチを擦り、共に1本目は失敗。二人目が1本目の不成功を教訓として、擦ったマッチの火が軸木の方へ燃え移るまで一呼吸置き、落ち着いて火をつけました。マッチ4本目で見事 つけた火を、大きく育てていく2人。
20200503 (5).jpg
時を同じくして、火をつけるまでの準備に時間をかけたものの、マッチを擦り始めると立て続けに消費していたOhさん・Koさんペア。活動前にはマッチで火をつけてご飯を炊くことくらい簡単と、大口を叩いていたのですが、この後 とんでもないことに!!
20200503 (6).jpg
Ohさん・Koさんペアと同様、大言壮語していたMkさん・Waさんペアも、焚きつけや薪集めに執着し、まだ火がついていませんでした。
20200503 (7).jpg
「マッチ1本での火つけは朝飯前だよね。」「こんなに良い条件だから当然マッチ1本でご飯を炊けるよね。」と指導員からプレッシャーをかけられていたソロのMrさん。11時55分、独りでワーワーキャーキャー言いながら緊張や不安を封印し、思い切って擦ったマッチの火を焚きつけに近づけたところでした。準備万端整えてから、落ち着いて1本目のマッチを擦った後、細い薪から中くらいの太さの薪に手際よく火を移して育て、安定した火力に保つまで、あっという間にやってのけました!
20200503 (8).jpg
20分後。1合炊くだけなので火加減を気にする間もなく、そろそろご飯が炊けそうなMrさん。集めた薪は乾燥しており、程よい風のおかげで息を吹き込む必要もなく…。おいしそうなセンター産肉厚椎茸が配られたので、木の枝に刺して焼く準備。
20200503 (9).jpg
同じ頃、失敗を重ね、7本目のマッチの火がようやく薪に移り、大きな火になって一安心のMkさん・Waさんペア。初めは、短い竹筒に小枝を立て掛け、その上に薪を組み、マッチの火を近づけたもののなかなか火がつかず、揉めていました。木の皮など燃えやすいものを加えると好転し、どんどん薪をくべていけるように。
20200503 (10).jpg
同時刻の12時15分、2合のご飯はとうに炊け 蒸らしている間に、Hiさん・Eiさんは椎茸を焼くことに躍起になっていました!
20200503 (11).jpg
皆の様子を横目に、最初に渡された10本のマッチを即 使いきり、途方に暮れていたのはOhさん・Koさんペア。火をつけられない原因を考えることなく5本ずつマッチを擦り、浪費。「風が強くて消えた…。」と、ぼそぼそ…。意気消沈。 
20200503 (12).jpg
時を同じくしてHaさんは、ご飯を蒸らし終わったところでした。そこへ椎茸が配られたので、焼くための火を復活させようと残る熾きに息を吹きかけていました!
20200503 (13).jpg
ご飯が炊け 椎茸も焼けた人から、お漬けものと豚汁をもらって、お昼ご飯にありつきます。12時30分、逸早く「いただきます!」と挨拶したのはHaさん。継続生としての面目を保ちました! ご飯はとても上手く炊けており、笑みがこぼれていました。
20200503 (14).jpg
12時33分、Ohさん・Koさんペアは追加でもらったマッチを擦ったところ、幸いにも火がついたのでした。安堵し、一転して笑顔で 準備していた薪をどんどんくべていく2人。光明を見出した様。
20200503 (15).jpg
12時40分、お昼ご飯にありついたのはMaさん。好みのやわらかさのご飯が炊けていた様で、焼いた椎茸を入れた豚汁もたくさん飲みながら、「おいしい!」ともりもり食べていました! 楽しみながら、マッチ1本で上手に飯盒炊さんを行い、継続生の意地を示したのでした。
20200503 (16).jpg
ほぼ同時、Hiさん・Eiさんも「いただきま~す!」ご飯は少しかためだった様ですが、おなかがすいていたので2合のご飯を2人で、おいしいおいしいとぺろり。「火の調節が上手くいかなかった。」「ずっと強火だったからかな?」と分析することも忘れませんでした。
20200503 (17).jpg
既にお昼ご飯にありついた人たちを羨望の眼差しで見ながら、自分たちもそれに続こうと奮闘していたMkさん・Waさん。午後1時を過ぎて、待望のお昼ご飯。ようやく笑顔になりました!
20200503 (18).jpg
午後1時12分、Ohさん・Koさんのご飯も炊きあがりました! ちゃんと黙とうをしてから食べ始めた2人は、そのおいしさに思わず笑みがこぼれ…。おなかが一段落したら、マッチを正しく擦れなかったことや、マッチで火をつける時に風向きや場所を考えていなかったことを反省していました。
20200503 (19).jpg
それぞれ食べ終わったら、飯盒や食器類をきれいに洗いました。
20200503 (20).jpg
それから、かまどや火を焚いた跡の片づけ。食べている間に燃やしきった薪の灰をきれいに片づけ、水をかけて完全に消火し、かまども解体。辺り一面に散らかしていた薪もできる限り拾い集め、元の場所に戻し、どこで火を焚いていたのかわからないくらいに片づけました。
今期初のキャンプ活動は、あらゆる条件が味方して、難易度は低かったかもしれませんが、苦労の末に炊けたご飯のおいしさや達成感を味わうことができた子たちもいました。

20/05/07

ひとつ前に戻る