5月24日
5月24日(日)、布団を干したり学校の宿題などを済ませたりした後、釣りの仕掛け作りをしました。まず、釣り名人であるセンター長さんからレクチャーを受け、釣りの種類や釣りに必要な最低限のものなどを教わりました。
来週あたり、渓流釣りを体験する予定です。渓流釣りで一番オーソドックスな目印を使っての”ミャク釣り”で、アマゴやヤマメ・イワナなどを狙うので、それに合わせた仕掛けを作らなくてはなりません。初めに、エイトノット(8の字結び)という結び方を覚え、釣りでよく使うダブルエイトノットをロープで繰り返し練習。手元を見ず、5秒以内にできるくらいになるまで練習しました。
それから外に出て、4月中旬に伐り出し 干しておいた細い竹を、釣り竿にするので、手頃な長さに切りました。その竹竿の長さに合わせて、道糸の長さを決めました。
「絡ませないように気をつけて!」と言われながら、長い道糸を受け取った子どもたちは、室内に戻り、仕掛け作りに取り掛かりました。
いよいよ、実際にテグスでダブルエイトノットをしてみる段階! まず、道糸の端にダブルエイトノットを2つ作ることに。先ほど練習したロープでは何とかできたものの、細くて非常に見えづらい道糸では、思うようにできず…。
ロープと道糸では全く感覚が違ううえ、手先を器用に使えず、経験のある継続生でも大苦戦! 容易ではなく、しばらくして「あ~、もうちょっとだったのに!」「この結び方で合ってる?」と。
「あぁ~、もうっ!」「できない!」という声が、1年目の子たちからも聞こえてきました。「えっ、どういうこと?」「できない、わからない!」と大騒ぎして、もう一度ダブルエイトノットを覚え直す羽目になった子も。
叫びだしたくなるのを堪えながら、結べそうになっても滑る道糸に、なんとか自力で結びを施そうと一生懸命取り組み続ける子も!
しばらくの間、それぞれ集中して取り組んでいた子どもたちの中から、「できた!」「これでいい?」と弾んだ声が。2つとも自分でできた子もいましたが、 全員で次の段階に進むために、大人にやってもらったり、やり直してもらったりした子も。
次に、道糸のもう一端に、同じくダブルエイトノットを1つ作りました。これも、わけなくできた子は少なく…。
そして、ハリスが配られました。道糸よりさらに細いハリスにもダブルエイトノット。難易度が上がった感はありましたが、やることは同じ。何とか自力でやろうと、皆 目を凝らしながら真剣に挑戦。なかなかできなかった子たちの中には、大人に任せきりにした子もいましたが、落ち着いて何度もチャレンジした子もいました。今回使う釣り針の先端にはかえしと呼ばれる 針先の向いている方向と逆の方向に尖った部分があり、えさが落ちたり釣れた魚の口から外れたりするのを防ぐ役割があるものの、釣り針が皮膚に刺さると厄介。もし皮膚に刺さってしまった場合には・・・という痛い話を聞いた後だったので、恐る恐る作業していた子どもたち。それもあって、時間がかかった様でした。
どうにか結びを施して、かえしがついている釣り針が手に刺さらないよう気をつけながら、道糸に作った輪に、ハリスに作った輪を通して針をくぐらせ、道糸とハリスを繋ぐことに全員が成功。それから、ハリスの少し上に、錘のかみつぶしをつけます。歯で上手く鉛をかみつぶすことができず、「歪んじゃったし、錘が動く。」とか「かめない! ペンチ貸して~。」などと言っていました。案の定、道糸を絡ませて余計な作業を増やした子も。最後に、目印となる目立つ色の短い紐を付けて完成! できたばかりの仕掛けを、名前を書いた段ボール紙に巻きつけ終えた時には、午後1時になっていました…。
この様子では、釣りに行って仕掛けが切れたり作り直したりしなければならなくなった時に、自分でできなかったり、何時間もかかり 釣る時間がなくなったりしてしまうことは明白。それぞれ、もう少し練習が必要そうです。
日中に、とりあえず一人1セットの仕掛けは完成しましたが、就寝時間前の30分ほどを使い、竿先のリリアンに道糸を取りつけたり外したりする方法を教わることに。
学園生たちの竹竿の先端には、ジュート紐で作ったリリアンを付けました。だから、実際には、道糸の端から2つめの輪に通して作った道糸の輪の中に、ジュート紐のコブを通し入れ、ゆっくり引き締めればセット完了となります。また、仕掛けを外す時には、道糸の先端の小さな輪を引っ張るだけでよいのです。
わかりやすいようにと、ロープで模して拡大した竿先リリアンと道糸を使っての説明を、わかるまで何度も聞いた子どもたち。その後、反復練習。
どことどこを持って、どの向きに引き締めればよいのかを考えながら、練習し、とりあえず全員 できるようになりました! これもロープと道糸では、感覚も見えにくさも全然違うので、実際にはすんなりとできないと思われますが…。
あとは、竿の扱い方なども覚えなければなりませんが、学園生たちは渓流釣りを楽しみにしています!
20/05/27