5月30日
5月30日(日)、午前8時から村の『530(ゴミゼロ)運動』に参加しました。
山留センターは岩倉地区に建っているので、学園生たちは火ばさみとごみ袋を持参し、岩倉集会所の向かいのチェーン脱着所に集合。地区の方々に挨拶をし、学園長でもある分館長さんのお話やゴミ拾いの説明・注意事項を聞きました。
そして、学園生たちは地域の皆さんに続き、ごみを拾いながら平谷峠に向かって歩き始めました。平谷峠からごみを収集しながら下りてくる地域の方もいらっしゃるので、その方たちと出会う所までです。まるで宝探しでもするかのように、道路沿いや茂みに捨てられた缶やペットボトル・ビン・プラ系ごみ・たばこの吸い殻などを発見すると、嬉々として火ばさみでつかんでいた学園生たち。しかし、足早に歩く地域の皆さんの後塵を拝する状態となった子たちは、ごみをなかなか見つけられず、小さな欠片を見つけただけでも走り寄り、ごみの取り合いをしていました。中には、地面に打たれた赤色の印をプラ系ごみだと勘違いし、火ばさみで必死に取ろうしていたおちゃめな子も!!
地域の方と一緒に、集団の中ほどを歩いていた子たちは、初めはごみを全く見つけられずつまらなかったようですが、たくさん捨てられている場所を目にし、疑問に思ったり、心を痛めたりしていました。とても楽しんで、ごみを拾っていた子たちもいました。
浄水場の少し先で、平谷峠から下りてこられた方々と合流。ほとんどごみが入っていない袋をぶらぶらさせながら歩いてきた学園生に、種類別に分けながら、拾ったごみをスカスカの袋に加えてくださる方も! 少しでも自分の手柄にしようと、袋の口を広げて「ください!」とお願いする子もいました。
浄水場近くの路肩の広い場所に集まり、収集したものを入れた袋を軽トラの荷台に載せたら、飲み物と非常食(アルファ米)2袋をいただきました。よく冷えたジュースやお茶・スポーツドリンク・ミルクティーなどの中から好きなものを選ばせてもらった学園生たちは、その場で喉を潤し一息つきました! 終わりの挨拶を聞き、その場で解散。山留センターまで歩いて戻ると、9時20分頃でした。
10時半からは、畑に定植作業を行いました。半数ずつ作業することにし、まず中学生5人と小6 1人の6人が、中庭のビニールハウスから苗を畑へ運び出し、前日に作り マルチを被せた畝の横へ置きました。その苗は、5月5日に野菜用培養土を入れたポットに種をまき、ビニールハウスで管理し、この日の朝まで水やりしてきたもの。様々な野菜の苗たちは、本葉が2~3枚ないし3~4枚出て、定植できるくらいに育っていたものもあれば、畝に植えるにはまだ早いものも。だから、この日は全部ではなく程よく育っていた苗だけを定植することに。まず、株間を20㎝測り、穴を開け、エダマメの苗を置いていきました。株間を測って穴を開けていく子も、仮に苗を置いてみる子も、手際が良かったです。続いて、インゲン・スナップエンドウ・クウシンサイなどの苗を植えるために、畝3本分にひたすら株間30㎝を測って穴を開け、指示された所に苗を仮置き。なかなかの光景が広がっていました! 定植する場所を確認できたら、
初めにエダマメを植えつけました。ポット苗を植えることは経験済みなので、一人3ポットずつ担当することに。マルチに開けた穴を広げてから、根鉢の大きさの植え穴を掘り、根鉢を崩さないよう ポットから苗を抜きます。そして、根鉢を崩さずに、子葉を埋めないように、浅く植えつけ、株元を軽く押さえて安定させようと心がけていましたが…。自分たちで育てたポット苗は、ポットから苗を抜く時に根鉢が崩れてしまうものが多く、そこここで「うわぁ、バラバラになっちゃった…。」「土が崩れて、ちゃんと植えられない!!」と、困惑する声が! それでも、とりあえず定植。
続いて、スナップエンドウの苗を2ポットずつ定植してみました。苗の茎がひょろひょろしているので、ポットから苗を抜く時に折らないよう、丁寧に扱っていましたが、植え穴を深く掘りすぎて株元が凹んでいた所も!
次に、インゲンの苗の定植に着手。手早くきちんと植えられた子は、きちんと植えられていない苗を見つけると、手直しを買って出てくれました!
それから、たくさんあるクウシンサイの苗の定植に移りました。同じような作業の連続でしたが、どれだけ植えてもあまり上手に植えられない子もいれば、担当した苗全てを丹念に植えた子も。自分で「植えるの、下手だなぁ…。」とぼやいていた子は、マルチに開けた穴をほとんど広げないで植え穴を大雑把に掘り、根鉢が崩れてしまった苗をどうにか植えていたので、そこからマルチの下に手を入れて周りの土を寄せたり均したりすることが大変そうでした。クウシンサイの苗を25ほど定植し終えたら、確認をして、苗を取り出したあとのポットを洗って干し、次の小学生6人にバトンタッチ。
畑に来た子から順に、クウシンサイの苗の定植から。植え方の見本をよく見た後、それぞれ植えてみることに。
やはり、ポットから苗を抜く時に根鉢が崩れてしまい、まっすぐ安定させて苗を植えることに苦労していました。
次は、株間30㎝を測りながら穴を開けていき、小豆の苗を仮置き。約50ポットが3畝にわたり並びました。あとは、ひたすら定植をするのみ! 苗をできるだけまっすぐ植え、畝の表面の土と同じくらいかやや高くなるように株元を軽く押さえて安定させるはずでしたが、定植後を見てみると、傾いて植わっている苗があったり、不安定だったり、株元の土が凸凹していたり…。一応手を入れ、あとは野菜の生命力に期待!
最後に、植えつけたばかりの苗たちに2人がたっぷりと水やり。並行して、苗を取り出したあとの大量のポットを手分けして洗い、干しました。前半も後半も数十分の軽作業でしたが、たくさんの苗が並び、畑らしくなってきました!
午後は、前日と同じく渓流釣りに興じることに。14時からの予定でしたが、前日の釣果に気をよくして今日も…と張り切る子たちや、前日の反省をいかし、竿や仕掛けをカスタマイズして是が非でも釣果を出したいという気概を見せる子たちが多く、全員が時間前から準備するほど逸る雰囲気でした! 服装や竿・仕掛けの準備を整え、渓流の傍へ移動し、前日のポイント周辺で釣り開始。しかし、同じ所で釣れるわけではないので、魚の気持ちになって考え 場所を変えながら…。案の定、川に糸を垂らすまでに、釣り糸を絡ませたり、木々の枝葉や自分を釣ったりすることは、のべつ幕無しに起きていました。ブドウ虫がなくなると、イクラや川虫をエサに。
それぞれ、魚との知恵比べに挑んだ2時間。いろいろなドラマがありました! 魚の姿が見え、もう少しで釣れそうだった時に、近くで釣っていた子がバシャバシャと川に入ってきたため、魚がびっくりして逃げてしまい、そのようなことが二、三度あって結局一匹も釣れなかった子。昨日釣れたからと、渓流釣りを甘く見ていたふしがある子は、自分を釣ってばかりでガッカリ…。魚に自分の姿を見られないよう、寝転がって釣るなどの工夫をしてみたけれどダメだったと話す子もいれば、エサだけ取られたり、あわせに失敗して逃がしてしまったりと、なかなか釣りあげることができず、イライラしたり焦ったりして楽しくなくなり、挙句 場所を頻繁に変えてみたものの途中で転んでずぶ濡れになってしまい、踏んだり蹴ったりだった子も。一方で、何度も根掛かりし、またか…と思って竿を上げたら、小さいサイズのイワナがかかっていたという子もいました! その後、もう少し大きいものを狙ってポイントを変えたら、大きめのイワナも釣れたのだとか。また、川に落ちてかなり濡れてしまったことで少しやけっぱちになり、ポイントを変えて糸を垂らしてみたところすぐに釣れたという子も!
前日に目を見張るような釣果をあげた子は、昨日に続けと勇んで釣れそうなポイントに仕掛けを流そうとしましたが、木々の枝葉や自分に針を引っ掛けたり、エサがとれたり…と、馴染み深い姿を露呈していました。その後も数々のトラブルに遭い、しまいには竿が折れるというアクシデントにも見舞われ、もはや釣りどころではない状態に。しかし、センター長に直してもらい粘った結果、撤収の声がかかる寸前にアタリがきて…。
やっとのことで釣れたのは“美しいアマゴ!! 大変嬉しがって写真に納まり、沈滞ムードが一気に吹き飛びました。
小さな虫が顔の周りにたかる不快な中での渓流釣りで、虫刺されと引き換えに釣果があった3人以外は、ボウズでした。竿仕舞いし、見事 二日続けて釣果を出した3人は、センターに戻り、自分で釣った魚の下処理を。アマゴとイワナは天ぷらにしてもらい、釣った本人が夕食に食べました。「天ぷらの方が苦くなくておいしい。」とか「アマゴの方がおいしい!」と感想を述べていましたが、自分で釣りあげた魚の味は格別だった様です!
納竿後、前日には立派なイワナを釣ったもののこの日はボウズだった女子2人が、ざるを手に再び岩倉川へ。
狩猟本能に火がついてしまったのか、負けず嫌いが高じて釣った魚でなくても、どんな手段を使っても獲ったもの勝ちだと思い込んだのか、釣りをしている時に見つけた小魚をすくいとれると考えた様。岩に身をもたせかけ、水面に顔を近づけ、虎視眈々と狙う2人…。今だ! と思った瞬間に、素早くざるを動かし、ゲット!! 何度か試みた結果、
6匹すくいとることに成功!! 容れものに入れて、意気揚々とセンターに引き揚げてきました。とりあえず、毎日 水をかえたり、エサをやったりすることを約束し、飼ってみることに。その後、玄関のメダカの水槽の横に容れものを設置し、すばしっこく泳ぐハヤ?を嬉しそうに観察しています。農家入りする時には、川に戻す予定。
21/06/07