売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

4月9日

4月9日(土)、今年度初めての週末活動は“村めぐり(フィールド調査)”。これから一年間暮らしていく売木村内の道や自然の様子を感じ取って関心を深めたり、より親密な人間関係を築くきっかけにしたりするために、車ではなく歩きます。くじで3人ずつ3つの班にわかれた学園生たちは、地図を見て、どの方面に出かけるかを相談。どの班にも必ず継続生がいるので、その助言を参考にして決め、ナップザックにお弁当や水筒を詰め、活動中のルールや注意事項などを聞いてから、班ごとに「行ってきま~す!」とても良いお天気で、気温もぐんぐん上がる中、10時15分には全員 出発。“15時半頃にセンターに帰ってくる”という約束ごとがあるので、5時間強を同じ班のメンバーと過ごすことに。

センターを出発して一時間後、岩倉ダムキャンプ場の方の道から長下地区に抜け、売木川沿いを歩いていた3人。目指すのは、丸畑渓谷にある日本一美しいといわれる親子のポットホール(甌穴)がある所。村の北東部、隣町との境近くまで行く予定なので、どんどん歩を進めていました!
同じく、丸畑渓谷の親子ポットホールを見てみたいという新入園生2人を含む別の3人組は、長下地区の道端で山菜を採っていました!

11時25分頃、愛知県との境に近い ブナの峰牧場に向かうつもりで、通学路を通り、村の中心部から南部方面へ県道を一列になって歩いていたのはこの3人。地図で確認したブナの峰牧場が遠いので焦っていたのか、先頭の継続生が脇目もふらずもの凄い速さで歩き、その後ろになんとかついて歩くもう一人の継続生、必死に小走りで追いつこうとする新入園生…という隊列で、しばらく進んでいました。しかし、除草のために放牧されているヤギたちのいる所でようやく立ち止まり、見回りにやってきた指導員に、このまま計画通りに進むか変更した方がよいかを相談し、総合的に勘案。そして、この時期にはたくさんの生まれた子ヤギを見られると聞き、とりあえず 目的地をあと1㎞強先の南一地区 道仙沢にある“ヤギ小屋”に変更し、一路 南へ。
のんびり歩きに切り替えた3人は、ほどなくヤギ小屋に辿り着くと、番犬に吠えられながらもたくさんの子ヤギたちが放されている辺りへ寄っていき、柵の隙間から顔を出してくる子ヤギたちに目を細め、「かわいい~!!」と連発しながら、触れていました! 他にもオスのヤギ・ポニー・鶏などを観察。お昼をまたぐので、お弁当をいつ・どこで食べるのかも、班員で相談して決めるのですが、この3人は当然 動物たちを見ながらお弁当を広げることに。

ポットホールを目的地に設定していた二班6名は、正午前に到着していた様。ポットホールとは、河床の岩盤表面に円柱状に開けられた縦穴で、水流と礫によって削られてできたと考えられる自然の造形だそう。それをしっかりと見て、そのそばでお弁当を食べ、食休みを終え、12時40分頃には既に川から道路にあがろうとしていたり、道路を歩き始めたりと、帰路に就いていました。中には、岩から岩へ飛び移ったり遊んだりした際に、川に落ちて靴やズボンがびしょ濡れになってしまい、「気持ち悪い…。」と言いながら歩いていた子も…。

午後2時頃、往路の様子とは打って変わり、ヤギ小屋から引き返し、にこやかに南二地区を歩いていた3人。子ヤギたちとゆっくり触れあい、長い道のりを早足で歩いた疲れが吹き飛ぶくらい癒された3人は、満足げな表情で大きく膨らんだビニール袋を持って歩いていたので、山菜を乱獲してきたのかと思いきや「SDGs活動で、ゴミを拾いながら歩いてきたんですよ!!」とのこと。素晴らしい! 「時間もあるし、センターまでは通学路ではなく、岩倉ダムの方の道をゴミ拾いしながら歩こうかな…。」と言っていました。
一方、ポットホール方面から村中心部方面へ売木川沿いを歩いてきた班の子たちは、午後2時すぎ、軒川橋近くで休憩。「(南一の)ヤギ小屋まで行ってこられるかなぁ?」と言う継続生もいましたが、新入園生の体力やセンターに戻る時間などを思案し、のんびりと通学路を散策しながらセンターのある岩倉地区へ帰ることを決めた様。

同じ頃、ポットホールから後発した3人も、年下の子を気遣いながら村中心部近くまで歩いてきていました。そして、旭地区の河川公園方面を巡りに。
どの班も約束の時間までにセンターに戻れそうでしたが、午後3時半ちょっと前、逸早く学園の玄関に現れたのは、軒川橋付近から一時間半ほどかけてゆっくりと通学路を歩いてきた班の3人。「行ってきました~!!」と帰園したら、お弁当箱や水筒・ナップザックなどの片づけをしました。しかし、他の二班がなかなか戻らず…。午後4時前になってようやく、がやがやしながら二班入り乱れて帰ってきました! 荷物の片づけ等をし、全員 食堂に揃ったら、活動の報告会をすることに。班毎に、どういうルートを歩き、どこに行って何を見てきたのか何を感じてきたのかを発表。申告どおりに村を巡ってきた班もあれば、行き先や目的を変更した班もありました。スイセンやたんぽぽといった花、何かはわからないけれどつぼみや新芽、鳥の鳴き声、用水路を勢いよく流れる水の音などにそれぞれ春を感じ、描いてきたスケッチを披露。

“少し、山菜を採ってくる”という課題に対し、三班ともふきのとう・つくし・カンゾウ・クローバー・よもぎ・たんぽぽ・ギシギシ・あさつき・ふきの葉などを採ってきていました! “湧き水や山水を探して飲んでくる”とか“村の人に、時間とおすすめスポットを聞く”などといった他の指令については、おすすめスポットは聞きそびれたものの、田畑で農作業をする村の人たちに挨拶をしたり、何度か時間を聞いたりすることができ、湧き水や山水を飲むこともクリア。“よい匂いのするものを見つける”という課題については、「なかった。」と言う班もあれば、ムスカリやカキドオシを採って握りしめてきた子たちや、子ヤギや犬の匂い・寝転がった時の草の匂いを挙げた子たちもいました! さらに、村の人と話せて嬉しかった・歩くのは大変だったり疲れたりしたけれど、村のことを少し知れてよかったし楽しかったなどと感想を話し、時間を守れなかったり危険だったりしたことを反省する子たちも。
班によって歩いたコースや距離は違いましたが、十数㎞という長い道のりを入園早々、どの子も自分の足でよく歩きました! 村のことや春の自然を知ることができ、まだ関わりがなかった子と共に活動し話したことで距離を縮めることもできた様。少しずつ採ってきた山菜は、報告会の後に皆で下処理し、夕食時に天ぷらにして出してもらうことに。

夕方、お風呂に入る前には恒例の“足型とり”を行いました。比較してみるために、来年の3月に再度とる予定。一年経てば足が大きくなり、山村留学中はよく歩くので、扁平足の子に土踏まずができたり、すでに土踏まずがある子はさらに発達したりするかもしれません!

22/04/15

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