売木村山村留学センター
売木学園

〒399-1601
長野県下伊那郡売木村45-551
Tel:0260-28-2116
Fax:0260-28-2116
お問い合わせはコチラ

">HOME >  ブログ >  4月20日

売木村の山村留学ブログ

4月20日

17日(日)に雨天のため、土壌改良剤と藁を撒いたところまでで打ち切った田起こしの続きを、学校からの帰りが早かった20日(水)夕方に行いました。まさに田を耕起する作業です! 中学生は午後3時半すぎから、小学生は午後4時前後から、一人一本 備中鍬を持って田んぼへ。

雨を吸い込んでいた田んぼの土は、この日までに程よく乾き、田起こしにおあつらえ向きの状態になっていました!いよいよ、人力田起こし開始! 田起こしは、冬の間に相当固まった田んぼの土や、稲の切り株を掘り返すことにより、まずは空気に触れさせ、やわらかくする作業。年齢や経験によって担当する幅をだいたい決め、先日の畑作業で使った平鍬とは違う 新入園生は初めて使用する備中鍬で、土を掘り起こし、細かく砕きながら田んぼの長辺方向に後退していくことに。勢いよく取り掛かったものの、

しばらくすると、手を止める時間が長くなり…。鍬を振るっている子は僅かで、ほとんどの子たちは休憩ばかりしていました。具体的にどのような作業をすればよいのかわからないまま、無駄に疲れるような鍬の使い方をしていた子たちは、指導員に解説しながら模範を示されたので、真似をする形に。
その後、不慣れな鍬の使い方ながらも9人それぞれが頑張っていましたが、だんだんに、表面の土を軽く掘っただけでどんどん後進していく子たちや、手を動かさずに口ばかり動かす子たちも…。田んぼの土を掘り起こすだけではなく、表層と深部をひっくり返して細かく砕き、昨年の古い稲株を土の中に混ぜ込み、土壌改良剤や藁もすき込まなければなりませんが、ほとんどできていませんでした。早いだけで浅くしか起こしていなかったり、隙間なく並んで耕起していたつもりが、知らず知らずのうちに自分が担う範囲を狭め、両隣で起こしている所まで手つかずの地帯を作ってしまったり…。

それでも、キャラメルを食べながら休憩して気を取り直したり、奮起を促されたりしながら、とにもかくにも鍬を振るい続けた学園生たち。備中鍬を振り上げれば、刃の重さで落ち、土に深く食い込みます。柄と刃の付け根を支点にし、柄の手前を上げて土を起こしたら、起こした部分の土を引いて、土のかたまりを裏返します。その土のかたまりを砕いたら、一歩下がって、同じ動作を繰り返すということを、丁寧にコンスタントにし続ける大変さを子どもたちは体感していました。
全員で作業に着手してから一時間弱。「手にまめができた!」「腰が痛い…。」「鍬が重い…。」「疲れた~。」と言いながらも鍬を振り上げ続け、見た限りでは田んぼ全体に鍬の刃が差し込まれ、掘り起こされたような状態にはなりました! その頃、センター長が管理機を押しながら田んぼに現れ、鍬で起こしたか所に管理機を投入。継続生たちは「あれっ?」「機械を使うの?」「去年より楽じゃない?」などとつぶやきながらも嬉しそうでした。そろそろ重労働から解放されると気づいた子どもたちは、折角起こした所を踏み固めてしまわないように気をつけつつ、手つかずの地帯やいい加減なか所のテコ入れをはかるなど、もう一踏ん張り。

翌日は登校日なので、就寝までに宿題をする時間を確保しなければならないこともあり、小学生と新入園生は午後5時すぎ、一足先にセンターへ戻り 入浴。田んぼに居残った中学生の継続生4人は順番に、管理機での仕上げの耕運も体験することに。レバー操作もさることながら、耕起した所をできるだけ踏み固めないように、管理機を真後ろからではなく右側後方や左側後方から押して歩くことも、想像以上に難しかった様です。

管理機体験の順番待ちの時には、よく見ると放置されたままになっていた所や中途半端にしか起こされていなかった所を、鍬でしっかりと起こし、土のかたまりを裏返して砕くという作業をしたり、管理機で耕運しやすいよう なるべく凸凹をなくしたり。土が空気に触れ、大分やわらかくなってきていたので、さくさく進められました。そして、昨年度とは打って変わり、泥が顔や服にとぶことも、土が鍬にまとわりついて作業効率が悪くなることも、長靴に土がまとわりついて動きにくくなることもなかったので、作業開始から二時間足らず(午後5時半頃)で、田起こしは終了。
これで冬の間眠っていた田んぼの土が生き返り、いよいよ今年の稲作に向けた作業が本格化します!

22/04/27

ひとつ前に戻る