売木村山村留学センター
売木学園

〒399-1601
長野県下伊那郡売木村45-551
Tel:0260-28-2116
Fax:0260-28-2116
お問い合わせはコチラ

">HOME >  ブログ >  6月4日

売木村の山村留学ブログ

6月4日

6月4日(土)午前中、売木みどりの少年団員である小学4・5・6年生は、軒川第一浄水場付近で植樹活動を行うということで、少年団ユニフォームを着てセンターを出発し、集合場所のぶなの木に向かいました。バスで現地に赴き、植樹をして、正午前にバスで帰園。中学生は、卓球部も文化部も午前中 練習があり、参加。12時20分頃、センターに帰ってきました。

全員揃ってお昼ごはんを食べた後、15時から今年度 初めてのりんご作業を体験させていただくことになっていたので、13時50分にセンターを出発。5㎞ほどの道のりをおよそ1時間で歩き、南部第一地区のりんご農園にお邪魔しました! まず農園主さんに挨拶をし、農園で栽培しているりんごやこの日行う“摘果”の仕方について教えていただきました。“てきか”には、開花時に行う 花を摘む摘花と、花後に生る未成熟な果実を摘み取る摘果がありますが、今回の作業は後者。摘花で数を減らせば養分を実の成熟に回せるため効果的ですが、受粉や実の形、遅霜や天候不順等で順調に育たない場合もあるため、この農園では主に摘果をして、減らし過ぎの失敗を防いでいるそう。ひとつの芽に咲いた5~6個の花は、受粉すると幼果になり、少しずつ膨らみます。農園のりんごの木には、さくらんぼくらいの実がたくさん生っていました!

早速、各々ハサミを手に、適当に散らばり、指定された列に並ぶ“つがる”という品種の摘果作業開始。どの木でもよいので、手が届く高さの枝に生っている実を摘み取ることから始めました。一か所に数個結実している中から、ほとんどは中心果を残すのですが、中心果が良くない場合には側果の中から丈夫で形が良く軸の太いものをひとつ残し、他は摘み取ります。大きなりんごを作るためには欠かせない一手間です。摘果はひとつひとつ手作業で行うので、大変な作業ですが、りんごを栽培するうえで最も大事な作業のひとつだそう。しばらく作業を続けていると、ハサミで摘み取らなくても軽く触れただけで落下する幼果もあり、残すべき幼果を選ばなくてよいこともありました。「なんか、楽しい!」と言いながら、ハサミの小気味よい音を響かせる子たち。残した実が育っていく過程で傷つかないように、できるだけ幼果の軸の根元近くで切ることに留意していた子たちもいました。

広がる枝の中に強引に踏み入って作業しようとすると、枝を折ったり傷つけたりしてしまうことがあるので、学園生たちは差し控えていましたが、まだまだ容易に手が届く高さの枝の摘果が終わっていないのに、飽きてしまったのか遊び始めた継続生たちの残念な姿も! 木々の列の間を思いきり走り回ったり、摘果したものや落ちていた幼果をいっぱい集めて、真面目に作業している人に向かって当たるまでしつこく投げ続けたり。摘んだ幼果は、渋くまだおいしくないことを知っているのについ口に含んだり、新入園生を騙して幼果を食べさせようと企み、実行したり…。一方、終了の声をかけられるまで、後ろの列の木にも手を出したり、手を伸ばして高い所の摘果をしたりと、果てしなく続くのではないかと思われる作業に没頭していた子たちもいました! 摘果は、終わりを決めないときりがなく、終わりと言われてもついもうちょっと…と、やめられなくなってしまう中毒性のある作業でもありました。
一時間ほど経ったところで、「そろそろ終わりにしよう。」と農園主さん。りんご栽培というのはお休みがなく毎日何かしらの作業があるそうですが、学園生たちが体験させていただいたのはほんの一部。摘果作業ひとつとっても、農園全てのりんごの摘果を一巡してもそれで終わりではなく、時期をおいて仕上げの摘果を行うのだそう。長くない作業時間でしたが、ひとつひとつ手作業で行う大変さを十分に理解することはできた学園生たちでした。貴重な体験の場を与えてくださった農園主ご夫妻は、大して貢献していない子どもたちに「すごく助かったよ。」と言って、わざわざカップアイスを人数分買ってきてくださったのでした。一人一個ずつアイスクリームをおいしくいただき、体験させていただいたお礼を述べて、車で農園を後に。次に、全員で農園を訪れるのは秋の収穫作業になりますが、「これから時々、りんごの成長の様子を見に来てもいいですよ。」と声をかけていただき、「農家生活中に来ようっと。」と言っていた子たちもいました!

22/06/08

ひとつ前に戻る