売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

10月9日

10月9日(日)、9時15分から畑で“さつまいも掘り”や野菜の収穫をすることに! 学園生たちは、前日の稲刈りに続き、収穫作業とあって、わくわくした様子で準備をし、畑に集まりました。

春に苗を植えたきり、水やりや草とりの際につる返しをしたくらいで、世話らしいことはほとんどしていないさつまいもですが、なんとか育っている様でした。まず、つるの根元を鎌で刈りとり、茎葉をセンターの玄関前に運ぶことに。やぎのえさにするため、抱えて運搬する学園生たち。マルチをかけた日当たりがよくない二畝弱に、さつまいもの苗を植えて育てていたので、マルチをはがし、手早くきれいに片づけてから、いも掘り開始! どんな大物に出会えるか、まさに芋づる式に収穫できるのではないかと、期待しながら、残しておいたつるの根元辺りを、軍手をはめた手で掘ってみましたが…。

全然いもが見つからないか所も!! そう言えば苗の植え方が悪かったのか、植えたはずの苗がいつの間にか消えてなくなっていたので、当然 根の部分であるさつまいもはあるはずがありません! また、マルチで覆っていた畝の土は保湿効果なのか崩しにくく、容易にさつまいもを掘り出せそうではありませんでした…。しかし、どうにか土を崩し根気よく掘り出していくと、皮の赤紫色が美しいさつまいもが姿を現したか所も! ここはと思う一か所目を選んで掘ったみたら何もなく、二か所目も何も見つからず、がっかりしながら掘ってみた三か所目でようやくいもを発見し、嬉しくなって注意深く掘り進めるとさつまいもが4本あり、大喜びした子もいました。

どうやら不作気味だとわかったので、土の中に数少ないさつまいもを見つけても、つるをつかんで揺らしながら無理に引っ張るようなことはせず、周りの土を手で少しずつ崩し、丁寧に掘り出していっていました。すると、折れたり傷ついたりしていないきれいな状態のいもが数個、つるに連なってついていました! 大きないももついており、びっくりしながら笑顔を見せる子も。
一通り掘ったら、深い場所にできているかもしれないいもをひとつ残らず収穫するために、シャベルや鍬を使用することに。いきなり いもの近くの土に深く突き刺してしまうと、さつまいもを傷つけてしまいます。だから、一見遠すぎるのではないかと思われるくらいの所や畝の外側から、シャベルや鍬を入れ、最終確認。そして、隈なく掘りつくしたら、鍬で畝を崩してざっと均し、さつまいも掘りはあえなく終了。

それから、人にはあげられないほどの美味さにこの名が付いたと種の袋に書いてあった晩生の“一人娘えだまめ”を収穫することに。過繁茂なのか樹勢が強いのか、草丈が伸びすぎて倒れていましたが、よく見ると十分に膨らんだ莢もぶら下がっていました! 枝豆の収穫は、株を根元から引き抜くことが多いですが、まだ薄かったり平べったかったりする莢も結構あったので、しっかりと膨らんだ莢だけを手で摘み取ることにしました。

これからもう少し膨らむであろう莢や葉をちぎったり、茎を折ったりしないよう気をつけながら、それぞれ収穫しました!
次に、学園生たちが随時 摘み取らないクウシンサイや茎立ちブロッコリーの収穫。もう何度か収穫を体験済みなので、手際よく摘み取っていました!

続いて、ビニールハウスの中で栽培しているピーマンや甘長とうがらしの収穫もしました。朝の畑当番の時に、ビニールハウス内に水やりをした後、大きなピーマンや長いとうがらしを数個だけ収穫し厨房に届ける子もいますが、皆で収穫するとかなりたくさん採れました! まだまだ元気で片づけはもう少し先になりそうなピーマン・甘長とうがらしの他、トマトやミニトマト・オクラなどの夏野菜もそろそろ始末する時期ですが、まだ実をつけ細々と収穫できており、もったいないので、なかなか片づけられないでいます。
皆で手分けして、掘ったさつまいもや収穫した野菜をセンターの倉庫や厨房に運びました。やはり収穫は嬉しいもので、頬が緩んでいた学園生たち。収穫したさつまいもは、倉庫の中に広げて干しました。でんぷんが糖分に変化し甘さが増してから食べる予定です!! 他の野菜は、種類ごとにわけて袋に入れ、食事作りにすぐ使えるようにしました。

畑での収穫が終わった10時半すぎからは、“はざかけ”をしに車で村の中心部にある田んぼへ。学園生たちは、センター近くの田んぼで、できるだけ手作業での、もち米作りを体験していますが、普段の食事で食べるうるち米作りには、今まで殆ど関わっていません。うるち米を作っている田んぼ二枚は広大なので機械も使っていて、この日の朝からセンター長が、バインダーで稲刈りをしておいてくれたのですが、刈った稲は天日干しにするので、機械ではできないはざかけを人海戦術で行うことに。田んぼに着くと、刈り取り結束された稲の束が一面に…。学園生たちは前日に、もち米の稲刈りとはざかけをしたので要領はわかっており、稲束を集め、抱え、はざのそばに運び始めました。

田んぼから国道418号沿いの土地に立ててあるはざまでの距離が100m弱。抱えられるだけ抱え、一生懸命運びますが、なかなかの重労働! はざにかけていく時、どの辺りに稲束が置かれてあると効率よく作業を進めていけるかを考えて、抱えてきた稲束を下ろしたり山積みにしたりする場所を何か所か決めていました。
はざかけ乾燥は、機械乾燥に比べてゆっくり乾燥するので割れ粒発生や味の低下が少なく、穂の形が残ったままで乾燥するので後熟が進むのだそう。前日に、稲束を殆どはざにかける体験ができず残念がっていた子は、一番下の段に稲束を半分に割って互い違いにかけていく作業に従事する時間ももてました。かけた稲束を隣の束との間を詰めるようにギュッギュッと押し、割った株元をポンポンと叩くという流れを繰り返していました!

毎年、降雨でできた田んぼのぬかるみに足を取られ、長靴が抜けなくなったりもがいたりして時間を取られる子たちがいますが、今回もご多分にもれず。はざの近くに稲束を下ろし、次に運ぶ稲束を田んぼに集めに戻ったきり、しばらくはざの方に姿を見せない子たちも…。一方、初めはいやいや稲束を運んでいた子たちもいましたが、一度に何束運べるか挑戦する楽しみを覚えると、笑顔で十数束を抱え「最高記録!」と言いながら運搬!
稲束怪人登場?! 自分の体をはざのように使い、年上の子たちにかけられるだけ稲束をかけてもらったり持たせてもらったりして嬉しそうに運んでいたのは小学生女子! 「かゆ~い!」「チクチクする!」などと言いながらも、たくましく大量に抱えて運ぶ子たちの頑張りで捗りました!

上から二段目のはざ棒にかける時には、背の高い子が活躍。作業が軌道に乗ってくると、それぞれが何をしたら全体の作業が早く終わるかを考えて動く姿が見られました! バインダーの結束ミスのものを藁でしっかりと結束し直したり、穂を落とさないように稲束を抱えられるだけ抱えて運んだり、はざにかけたり、はざにかける役割の子がかけやすいように稲束を割って手渡したり、落ち穂を拾ったり…。
2時間強で、小さい方の田んぼ一枚分全ての稲束を干し終え、シートもかけられました! なかなかの壮観です!! 手間はかかっても、天日干しするお米は甘み・旨み・粘りなどが格段に増すはず。おいしい新米を食べられる日は近いという嬉しさからか、皆 本当によく働きました! 最後にもう一度、全員で落ち穂拾いをしてから、心地よい疲労感を覚えながらセンターへ。

はざかけ繋がりの話題ですが、10月14日(金)、学校が休みだった小学生3人は午後3時すぎから、中学3年生は下校後から、もう一枚の大きな田んぼで育てていた稲のはざかけの手伝いをしました。前回より人数が少ないうえ、かなりたくさんの稲束を、遠いはざの所まで運搬しなければならず、非常に大変でした。辺りが真っ暗になる頃まで作業を続けましたが、翌日に持ち越し。15日(土)の午前中は、中学1・2年生が部活動の休日練習に行ったため、また4人で稲束の運搬やはざかけを始め、11時半すぎからは部活動の練習が終わった5人も合流。全員揃った頃には、重労働はだいたい終わっており、落ち穂拾いなどをしました。それでも12時半すぎには、全ての稲束をはざにかけ、拾い集めた落ち穂も束ねて干し終えました! 自分たちの口に入るお米を、よりおいしくするためだと理解しているからか、しっかり作業をすることができました!!

22/10/25

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