売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

12月4日

前日の 売木学園40周年記念式典 に出席してくださったお家の方たちがセンターに宿泊されたので、朝食を一緒に食べたり、朝食後は荷物整理をしたり部屋の掃除をしたりした学園生たち。そして、お家の人たちが帰られるのを見送った後は、学校の宿題をしたりワクチン接種に行ったりしました。

やるべきことが終わった子には、角ばった棒状の二本のヒノキとナイフが渡されました! 各自、売木村産のヒノキで箸を作る活動です。ヒノキは、なんと名古屋城天守閣の木造復元事業に採用されたものの端材を、村内の木工所で0.7×0.7×23㎝のサイズの箸作り用木地に加工してもらったもの。春、もとは一本の竹を分け合って、自分たちの命をつなぐ食事に使う竹箸を作り、今日まで使ってきましたが、乾燥機にかけて曲がったり折れたりして、使いづらくなったり使えなくなったりしていました。

そこで、気分一新 ヒノキで作り直すことにしたのです。まず、作るお箸の長さを決めることから。自分の手に丁度合うお箸の長さは一咫半と言われているので、手の親指と人差し指を90度に開き、直線で結んだ長さを物差しで測って1.5倍。受け取った二本の棒状のヒノキを小学生たちは4㎝ほど、中学生たちは2㎝ほど、のこぎりで切ってから、ナイフで好みの形に削っていく作業に取りかかりました。春に竹を削って作った後から何度か刃物を使う機会があったので、どの子も利き手ではない方に軍手をはめ、ナイフを安全に使ってヒノキを丁寧に削っていました。初めの形状からなかなか変えられない子もいましたが、意外に削りやすく調子に乗ってしまい、お箸の先を折れそうなくらい細く削ってしまった子も。削るとヒノキの良い香りがするので、それを楽しみながら作業を進める子も! 手に馴染むものやイメージするお箸の形状に削れたら、紙やすりで滑らかに仕上げました。納得のいく仕上がりになったら、持つ方に名前を書き、完成。きれいに洗って、次の食事から使うことに。午後一や夕方から、お箸作りに手をつけた子たちもいました。

午後2時すぎからは、冬の準備活動として、二週間前に収穫し川の水でざっと洗っておいた源助かぶ菜のかぶで、干しかぶを作ってみることに。外倉庫の前で、干しかぶにするものと、やぎのえさにするものに分けました。とても小さいかぶや側根がたくさん出ているものは皮がむきにくいので、やぎのえさを入れるかごに入れていったのですが、これから干しかぶを作る作業を面倒と思うのか、ちゃんと選別せずにやぎのえさ入れの方にどんどんかぶを入れていく子もいました。センター内に入り、食堂で、干しかぶ作り開始! だいたい円すい形のかぶからは、側根がたくさん出ていて、ピーラーで皮をむくことが難しそうだったので、包丁を使うようにしました。もじゃもじゃとした根も取り除きつつ、包丁で皮をむくのは相当高難度の様。どうにか皮をむけたら、輪切りでも短冊切りでもよいので5㎜くらいの厚さに切ることに。
各々 かぶと格闘していましたが、しばらくすると、体験留学にきた子たちも干しかぶ作りに加わることになりました。体験生にはピーラーでかぶの皮をむいてもらい、学園生がそれを受け取り、手を切らないよう注意しながら、凹んだ所に入り込んだ土を包丁でほじくり出したり、むき残した皮を包丁でむいたり。そして、輪切りなどにする作業。体験生たちがピーラーで皮をむく役割を担ってくれるようになって、作業スピードは格段にアップ! 体験生と話しながら手を動かす学園生もいれば、昔は、かぶをそのまま食べたり、子どもたちがおやつで食べたりしていたくらいおいしいという話を聞き、切ったかぶをせっせと自分の口に運んでいた学園生もいました。

切れたものは、トレーに載せていきました。あとは日当たりと風通しの良い場所で乾燥させるだけですが、翌日以降にセンター内の日当たりの良い窓辺で干し網に広げて干すことに。水分が抜けるとものすごく縮んでしまいそうですが、昔から保存食として重宝されてきた干し野菜。天日干しにすることで、野菜本来の旨味と栄養が凝縮されて更においしくなり、水分が抜けるので歯触りや歯ごたえもよくなり食感を楽しむことができます。さらに、調理時間が短縮できると良いことづくめ。使ったものを洗ったり食堂を掃除したりして、片づけまで一時間ちょっとで終了。先人の知恵の素晴らしさを知る体験ができました!

夜になって、ようやく学校の宿題が終わった子たちは、消灯時間までヒノキ箸作りに精を出していました! この日のうちに、お箸の作り直しに着手できなかった子たちもいましたが…。近日中に、それぞれのペースで作りあげる予定です。

22/12/17

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