1月14日
かつては木炭の生産量で日本一になったこともある売木村ですが、現在では需要の減少と炭焼きを行っていた方の高齢化で現役で炭を焼いている方はほとんどいません。学園生は以前、村の方に作っていただいたドラム缶を利用した簡易の炭窯で毎年炭焼きの活動をやっています。
午前中は中学生が部活に出かけていたのでまずは留学センターから歩いてすぐの場所にある村の炭焼き窯を見学に行きました。この窯は売木村での炭焼きの文化と技術を後世に残すために数年前に有志の方々が作ったものです。学園生はその大きさに驚いた様子でした。
ミーティングで炭焼きの手順や炭の種類や売木村の炭焼きの歴史などを勉強した後、外に移動し、炭焼きに使用するナラと焚口で燃やすヒノキの重さの違いを実際に手に取って比べてみました。その違いは明らかで炭焼きに利用するナラのずっしりとした重さに驚いたようでした。
既に割ってあったナラを畑横の炭焼き窯まで運び、隙間なくぎっしりと詰め込みました。
ぎっしりと詰め込んだ窯に蓋をして、熱効率を高めるため窯の上に土をかぶせました。これで準備完了です。
焚口に点火する役は Jさんが率先してやってくれました。Jさんは個人体験でキャンプをテーマとしただけあってマッチ1本で火をつけることに成功しました。キャンプ技術がしっかりと身についているようです。
その後、焚口で火を焚き続けるのに必要な薪を準備しました。玉切りにされたヒノキを鉞でみかん割りすることに挑戦しました。鉞のヘッドの重みで遠心力を使って割るのですが距離を誤ると柄の部分でたたいてしまい、手がしびれてしまいます。何回かたたいたのちスパっと半分に割れるととても爽快で何回も挑戦したくなったようです。
3日間ほど火を焚き続け、その後焚口や煙突部分をふさいで空気の流れを止めて鎮火させて窯が冷えるのを待ちます。月末の週末に窯出しの活動を行う予定です。ちゃんと木炭が出来ているか、全部灰になってしまっているか、炭になりきらずに木のままかは窯を開けてみるまで分かりません。
23/01/17