売木村山村留学センター
売木学園

〒399-1601
長野県下伊那郡売木村45-551
Tel:0260-28-2116
Fax:0260-28-2116
お問い合わせはコチラ

">HOME >  ブログ >  4月7日 きのこの植菌

売木村の山村留学ブログ

4月7日 きのこの植菌

7日(日)は、まず休日の仕切り直しの部屋掃除を行いました。42期がスタートして間もないので、ロッカーや衣装ケースの中が散らかっている人は少なかったのですが、初めての休日部屋掃除ということで、継続生が新入園生に整理整頓や掃除方法を教えながら行いました。平日は毎朝交代制で部屋の掃き掃除をするだけですが、休日の部屋掃除は、一週間の区切りをつけ、次の一週間を気持ちよく迎えられるようにするために掃除機をかけたり雑巾がけをしたりしてきれいにします。

そして、10時からのミーティングできのこの歴史や菌などについて学びました。 その後、汚れてもよい服装に着替え、いざ外へ。まずは昨年度の学園生が植菌し、センターの横にある小屋の脇で仮伏せしていたしいたけの原木を、センター前の林の中(ほだ場)まで運び伏せ込みました。さらに一昨年度以前の学園生が植菌したほだ木の天地返しをやり、出てきていたしいたけの収穫を行いました。春と秋に出てくるしいたけの品種を植菌しているので、いくつかのほだ木からしいたけがひょっこり。大きなものから小さなものまであり、大きなしいたけを見つけた小学4年生Atさんに対抗し、さらに大きなしいたけがないか懸命に探す小学6年生Yさんの姿がありました。

そして、収穫したしいたけを持ってセンターの倉庫前に戻り、調理してもらうために厨房に運び込みました。

次は、いよいよ植菌作業。先にやり方を聞きましたが、その際に昔植菌するのに使われていた植菌用金づちの説明も聞きました。この時たまたまセンターを訪れていた村の方も昔使っていたそうで、原木に穴を開けるための刃と種駒を埋め込むための金づちが合体したような植菌専用の金づちです。力とコツがいるので、「昔の人はずいぶん大変だったのだな」と思った子が多かったようでした。

植菌用金づちで植菌していたら何日かかるか分からないので、学園生は電動ドリルで作業をします。今回は、しいたけとなめこをそれぞれ500駒ずつ。1mほどに切りそろえられた木(原木)に、ドリルで穴を開ける箇所に印をチョークで描き、電動ドリルで穴を開け、菌が植え付けられたされたしいたけやなめこの種駒を木づちで打って埋め込みます。

しいたけとなめこの種駒が混ざらないよう、先にしいたけの植菌から行いました。 しかし、昼も近いので、午前中はひとまず印をつけるところまで。様々な太さや形、節の有無があり、それぞれの原木に合わせて印をつけるのに苦戦している子もいました。

昼食を済ませた14時頃から活動再開。午前中につけた印を頼りに、電動ドリルで穴を開け、種駒を埋め込みました。ドリルは、原木に対して垂直に構えないといけませんが、刃が斜めに入ってしまったり、決められた深さまでしっかり穴を開けられなかったりした箇所もありました。しかし、きちんと穴を開けられた時は気持ちが良さそうでした。継続生のSさんは、昨年は電動ドリルに対して恐怖心を持っていましたが、今回やってみたら意外と平気で、なんだか拍子抜け。「ちょっと楽しかった」とまで話していました。

また、木づちは二、三発で種駒をしっかりと打ち込むことができると気持ちが良いので、この作業を気に入る子が多かったです。ドリルで開けた穴が浅かったり、変な方向を向いていると埋め込み辛かったり、何度打っても種駒の頭が出ていたりした箇所もありましたが、木づちの使い方(角を使うなど)を変えながら頑張っていました。

そして、継続生が新入園生に役割を指示する場面も見られ、特にMさんはさぼろうとしている子に役割を与えたり、やりたい作業(種駒を穴に入れるor木づちで打つなど)を聞いてやらせたりと、みんなで協力して体験できるように工夫していました。 しいたけの植菌ができたら、続いてなめこの植菌。しいたけと同じ方法で行うので、みんな慣れた様子でスムーズに進めていました。

植菌できたら、後は仮伏せや本伏せ。植菌したきのこの菌を原木に活着させ、菌糸の伸長を促すために行う作業です。しいたけの原木は、昨年度同様センター横にある小屋の脇に井桁積みで仮伏せし、上にヒノキの枝葉と遮光ネットを被せて水やりをしました。なめこの原木は、ほだ場まで運び、本伏せしました。

きのこは、雨が当たり、水はけが良く、直射日光は当たらないが明るく、適度に通風のある場所を好むと言われています。仮伏せは、ほだ木の一生を左右すると言われているので、雨が降らない日は、これから毎朝交代制で水やりをします。きのこが苦手な子もいますが、しっかりと菌がほだ木に回り、美味しいきのこが収穫できることを願っています。

24/04/15

ひとつ前に戻る