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売木村の山村留学ブログ

6月30日 選択活動(諏訪湖ヨット体験会に参加)

6月30日(日)、学園生(中学生)4人が、諏訪湖ヨットハーバーで開かれた 小学3年生から中学3年生対象のヨット体験会に参加しました。10日ほど前の新聞に開催と参加者募集の記事を見つけ、更にその10日前に諏訪湖でヨットやカヌーなど船の体験活動をした学園生たちに希望をとったところ、もっとヨットを深めたいと望んだ4人を申し込んだのです。前日には、ヨットに特化した座学に臨み、活動に備えました。

10時からの受け付けに間に合うよう、8時には車に乗り込み、センターを出発。高速道路を北上し、一路諏訪湖へ。車中ではうつらうつらしていた4人ですが、受け付けを済ませると、しゃきっとして艇庫内での開会式に臨みました。まず、オリンピック選手のお話を聞く予定でしたが、雲行きが怪しく、主催者の日本セーリング連盟の方が「雨が降る前に湖に出ましょう。」と判断。ヨットは自然相手のスポーツなので、風待ちや予定変更は日常茶飯事。とは言え、いきなり水上でのヨット体験というわけにはいかないので、ともかく陸上で操作練習をすることになりました。指導陣が艤装してくれたOP(オプティミストディンギー)の、簡単な説明を受けた中学生たちは、座学の際にはなかなか頭に入らなかった各部の名称をおさらいできたよう。

続いて、子どもにも扱いやすく作りがシンプルなOPを使って、順番に一人ずつ陸上シミュレーションすることに。

指導スタッフに「誰からやる?」と聞かれても、引っ込み思案な4人は気後れするのか、挙手せず遠慮…。結局、指名されてから艇に乗り込み、丁寧に基本動作を教えていただく羽目になり、ようやく内に秘めたやる気をじわじわ表現して、説明を傾聴したり真剣に操船方法を練習したりしていました。1人乗り(シングルハンド)なので風上側に座ること、ティラー(舵棒)の持ち方や舵を切ると船の向きが変わること、メインシート(セイルを調整するためのロープ)の握り方、ティラーとメインシートの操作の仕方などを実践。また、風上を通る方向転換(タック)の一連の基本動作も学びました。舵を切ると船の向きがどのように変わり、セイルの状態がどうなるのかを見ながら、ポジション(身体)も移動します。足を踏み出し、ブームに頭をぶつけないよう、艇体の中央部で進行方向に向かってかがみ込んで反対側の舷に移る瞬間に、ティラーとシートの持ち手を替え 受け渡すのですが、幾つもの作業を一度にする難しさに混乱気味の4人でした。陸上での操船練習で、完全に身についたとは言えないけれど、とりあえずセーリング(帆走)の基本を学び、水上に出る心構えができました。

ライフジャケットや帽子を着用し、ゴムボートやモーターボートに乗せてもらい 湖に出た子どもたち。諏訪湖ジュニアヨットクラブの子や国スポの長野県代表の選手たちが出艇した様々なディンギーに、順番に湖上で乗り移り、いよいよセーリングを体験!シングルハンドのOPやILCA、ダブルハンド(2人乗り)のセーリングスピリッツや470に乗艇し、ティラーとメインシートを操作。陸上で確認した基本動作を、いざ水上でやってみると頭が真っ白になってしまい、とても落ち着いてなんか操船できない様子でした。それでも、ブームに頭をぶつけそうになりながらもタックに挑戦したり、難しさを痛感しながらもセイルに風を上手く流し 艇を安定させて走らせるために頭と体をフル回転させたりしていた4人。教えてもらいながらトライしたので、前回クルーザーに乗って舵を取った時よりは、少し理解して上手く艇を走らせることができた様。

また、同乗のジュニアヨットクラブ員や国スポ選手の中には、中学生や高校生もおり、自分たちと年齢がほとんど変わらないのに上手にセーリングしたり教えたりできる姿に、学園生は驚き、「凄い!」と尊敬の念を抱いていました。さらに、4人はダブルハンド艇にも乗せてもらったので、舷外に出て 艇のヒール(傾き)を抑える際に使用するトラピーズハンドルを握って体重をかけてみたり、ハイクアウト(身体を艇の外に乗り出すこと)をしてみたり、スピンネーカーやジェネカー(追い風や横風で効率よく進むために設計された帆)を張ったりすることも体験。シングルハンド艇と比べて、身動きが取りやすいと感じたり、身を乗り出してヒールをつぶすことに落水の危険を感じた子もいれば凄く楽しかったという子もいたり、スピード感や疾走感を面白がったりしていました。雨雲が近づいてきて、ポツポツ雨が降り始めたので、ハーバーバックすることに。着艇方法をじかに見て体験できた子もいました。

お弁当を食べて、食休みをしたら、13時半から艇庫内で閉会式が行われることに。予定の入れ替えにより後回しになっていた オリンピックのお話やシーマンシップについて聞きました。オリンピック選手に会えたこと、オリンピックの話を直接聞けたことに、静かに感激していた子がいました。
そして、外に出て、ヨットハーバーをバックに集合写真撮影。初めはかしこまった表情の学園生たちでしたが、何枚か撮るうちにだんだん自然な笑顔に…。これでヨット体験会は終了となり、小学生の他の参加者たちは解散しました。
しかし、閉会式で「この後(午後少し)も、ディンギーに乗りたい人?」と聞かれた時に、迷わず手を挙げた学園生がいたので、中学生の4人は再度ディンギーに乗せてもらえることに。雨はほとんど降らずにしばらくもちそうだったので、逸る気持ちを抑えながら急いで準備をし、ゴムボートに乗り込み 湖上へ。国スポの選手が練習している艇にゴムボートを横付けし、一人ずつ順番に乗り移ってセーリングをさせてもらいました。シングルハンドのILCAに2人乗りし、指導役の選手のサポートを受けつつ、これまでに覚えたことを各々復習する形で舵を取りました。風の力を感じ、気持ちがよかったのは勿論のこと、短時間で自分の成長を実感できた子も!
15時半には、スタッフの方々に見送られながら、諏訪湖ヨットハーバーを後にしました。「いろいろな種類のディンギーに乗れ、良い経験になった。」「スピード感がたまらなかった!」「操船方法がわかってくるととても楽しかった。選手たちのように、格好良くセーリングできるようになりたい!」「自然と一体になる感じがして、気持ちよかった!」と感想を述べていた4人。そして、「またやりたい!」「機会があればまた、乗ってみたい!」「もっとやってみたい!」と異口同音に言っていました。

24/07/12

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