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売木村の山村留学ブログ

7月13日 ジャガイモ掘り、シャワークライミング

13日(土)の午前は、部活動に所属している中学生が休日練習に行ったので、4人で畑作業をしました。

まずは草取り。2人1組で畝と畝の間の通路を一本ずつ担当し、お互いに向かい合わせで両端から進んでいきました。途中で手が止まったり、生き物に意識がいったり、通路にたくさん生えている草を見て、「こっちの方がたくさん草生えてると思う」「いや、こっちの方が生えてるよ」などと謎の張り合いをしたりしていましたが、小一時間ほど草を取りました。

次に、じゃがいも掘りをしました。4月中旬に植えたじゃがいも(メークイン、むらさきいも)の種芋は、降雨や土、虫などの自然の恵みのおかげで、無事発芽し、白や紫色の花を咲かせ、7月に入った頃には茎が枯れ始めていました。じゃがいもは、茎葉が枯れ出す前に収穫すると皮が薄くてみずみずしい“新じゃが”に、地上部が枯れてから収穫すると保存性が高い“完熟じゃがいも”になると言われています。センターでは、完熟じゃがいもを作るべく、茎葉が枯れるのを待っていました。そして、土が湿っているときに収穫すると保存中にいもが腐りやすいので、数日間晴天日が続いた後に掘りいと考えていましたが、農家入りや夏休みの帰省のことを考えると、なかなか良いタイミングがなく・・・。梅雨の影響で晴れた日が続いていませんでしたが、この日に収穫してしまうことに。せめてもの乾燥を、ということで3時間前からマルチシートを剥がして土を乾かしておきました。

スコップや鍬などでじゃがいもを切断してしまうのを防ぐため、初めは手で掘りました。大小様々なじゃがいもを掘ることができ、「これ大きい!」「(小さなじゃがいもを持って)ブルーベリーみたい」「変な形のじゃがいもが出てきた」などと言いながら収穫していました。また、腐った種芋は臭いと説明されているのに、あえて少しかいでみて、「くさっ!」と叫んでいる子がいました。

なるべく深くまで手で土を掘り、畝の下の方にじゃがいもが埋まっていないかを確認しながら収穫した後は、鍬を使って株から離れた所から土を掘り起こし、じゃがいもの掘り残しがないか再度確認しました。丁度鍬を振り下ろした場所にあったじゃがいもを切断してしまい、「あっ!」と声を上げていた子がいました。みんなが手でしっかりとじゃがいもを収穫していたため、思ったよりもじゃがいもの掘り残しはありませんでした。

最後に、じゃがいもの表面を乾燥させるため、センターの倉庫内に広げて並べました。風通しの良い所で陰干しすることで、保存性が高まるそうです。ずらりと並んだじゃがいもを見ると、食欲がそそられます。乾燥させた後に、美味しくいただく予定です。

午後は、小雨がぱらつくこともありましたが、シャワークライミングを行いました。ラッシュガードやカッパを着たり、帰園後すぐに入浴できるように準備をしたりした後、ミーティングを行い、今回のフィールドである岩倉川に向かいました。ヘルメットやライフジャケットの着用を確認し、年齢順に並んでいざスタート。「え、こんなところから入るの?!」と驚く新入園生をよそに、岩倉橋のたもとから木々の間をすり抜けて川に足を踏み入れました。
「冷たい」「川きれい」「自然がいっぱいだ」などと言いながら、川の中を遡っていくと、中学1年生の3人が少し遅れを取り始めたので、女の子2人は列から抜けて少しゆっくりペースで進むことにしました。「前に詰めていいよ」と言われた、水遊びが好きなSさん、Aiさんは、驚く速さで川の中を進み、勝手に5~6人を追い越し、ついには先頭にいた指導員よりも前に行こうとしていました。そこまで前に行って良いとは言われておらず、遅れ気味だったKさんとAsさんがいたところを詰めて良いという意味だったので、所定の場所に戻るよう指示が出された時は、残念そうな顔をしながら後ろの方に戻っていきました。
水深があるところでは、少し浮かんでみたり、近くの人を軽く押して水に濡れさせてみたり、また、あえて川の流れが速い部分を歩いてみたり、逆に川の流れが遅いところに行って少し休憩してみたりと、各々でシャワークライミングを楽しんでいました。

今回のシャワークライミングコースには、3つの関門があります。 一つ目は、高さ160cm程の堰堤です。堰堤の前に鎮座していた大きな石に乗れば140cm程の高さの垂直の壁を越えればよいので、小さい子は石を利用して堰堤を上がることに。しかし、小学生は身長が足りず苦戦・・・。上や下から指導員に引っ張ってもらったり、押し上げてもらったりしていました。(ゆっくりペースで歩いていた中学1年生女子も引っ張っり上げられていました。)Htさん、Sさん、Mさんは、少し補助してもらい何とか上がり、なんとHkさん、Aiさん、Jさんは、大きな石を使わずに自力で上がりきりました。

二つ目は、落差3~4m程の滝です。手がかりや足場はたくさんありますが、滝の流れがあるので、勢いに負けないように踏ん張りながら登っていく必要があります。滝の勢いが中・強の2コースあるので、好きなコースで登りました。強コースで登っていたAiさんは、顔面に水しぶきをガンガンに受けながら登り、登り切った時には達成感を味わっていました。中コースを登ったMさんは、登る前に少し不安だったのか、登り切った後は安堵の表情を浮かべていました。

三つ目は、丸太を積んで登る側(自分たちが立つ方)に少し前傾している堰堤です。丸太に足を掛けられるので足場には困りませんが、前傾しているので少し工夫して登る必要があります。また、ゴール直前ということで、堰堤をよじ登る前にみんな(Kさん、Asさん以外)で集合写真を撮ることに。「滝行しよ~」と、丸太の堰堤の前に座って上から落ちてくる水を頭からかぶりました。「冷たい!!」と叫んでいましたが、良い思い出になったようです。滝行で冷たさや水圧に耐えながら煩悩を取り払い、無の境地になった後は、丸太をよじ登り、ゴールを喜んでいました。

Kさん、Asさんの姿がなかなか見えなかったので、先にゴールし寒がっていた8人は一足先にセンターに戻りました。帰りは、川の中ではなく舗装路を歩いたので、川の中の歩きにくさ、舗装路の歩きやすさ、かかる時間の違いなどを感じたようです。 センターに着いたら、ヘルメットやライフジャケット、カッパなどを洗い、お風呂に浸かって冷えた体を温めました。「寒かったけど楽しかった!」「石にぶつけたから痣ができた」「明日筋肉痛かも」などの感想が聞かれました。

また、この日の夜は教育委員会主催の“ふるさとコンサート”があったので、少し早めに夕食をとり、コンサートを鑑賞しに行きました。村の方がたくさんいらしていたので、子どもたちは空いていた席にばらばらに座って聴くことに。演奏してくださったのは、アンコールも含めて全7曲。トランペットやホルンなどの素晴らしい金管五重奏に、心が穏やかになりました。思わず眠りそうになった子もいたようです。また、演奏の合間には楽器の紹介や、演奏者の紹介などがあり、5人の掛け合いに会場は笑いに包まれていました。
コンサートの最後には、山留生女子5人がお客さんを代表して感謝のプレゼントを渡す役目を拝命しました。人前に出るということで、緊張していたけれど、演奏してくださった5人の方に無事プレゼントを渡し、握手もしていただきました。 音楽好きな学園生が何人かいるので、プロの演奏を間近で聴く貴重な体験ができて喜んでいました。

24/07/20

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