3月18日 そば打ち体験
18日(火)は売木小中学校の三学期終業式が行われ、下校時刻が少し早かったので、学園生は帰園せず、文化交流センター“ぶなの木”に直行し、そば打ち体験をすることに。今回使うそば粉は、学園長さんの畑で7月下旬に種を蒔き、10月中旬に刈り、11月中旬に脱穀と、多くの工程を体験させていただいたものです。製粉してもらったので、さらにそば打ち体験もできることになりました。
まずは、一足早く下校になった小学生2人で、使う道具やお皿を準備したり、小麦粉やそば粉の量を量ったり、薬味用の万能ねぎを小口切りにしたりしました。


全員揃ったら、今回の講師である、普段篠笛を教えてくださっている愛芽さんから、そばについてのお話を聞きました。十割そばと二八そばの違いを学んだり、地域によってつなぎとして使う食材が違うことに驚いたりしていました。
そして、次は愛芽さんにそば生地のこね方のお手本を見せていただきました。今回打つのは、そば粉400g:小麦粉100gの、いわゆる二八そばです。そして、この日の湿度等を考慮して水240㏄と混ぜ合わせ、そば生地をこねます。絶妙な手つきで、そば粉と小麦粉と水が見る見るうちにきれいに混ざり、塊になっていく様子に、子どもたちは驚いていました。また、こねていくにつれ、香りもどんどん上がってくるので、「おおーそばの香りがする」と、花粉症で鼻が詰まっている子にも分かるくらい香りがたっていました。


お手本の次はいざ実践!四チームに分かれて、前半はMさん・Asさん・Htさんチームと、Hkさん・Kさんチームが行いました。「これで合ってる?」「生地が手にくっつく」「○○さんもやる?」と、初めて体験するそば打ちに戸惑いながらも、特にHkさん・Kさんチームはどの工程も体験できるように度々交代する様子が見られました。Mさんは、昨年度もそば打ちを体験し、今年度は個人体験でそばを扱ったので、こねるのが一番上手でした。「個人体験が活きてるね」と、周りから褒められていました。手探り状態でこねていたので、みんなの手が水分を吸収し、少し乾いたそば生地になってしまったけれど、少し寝かせておくことで柔らかくなってくるので、そば生地を円錐形まとめビニール袋に入れてしてしばらく寝かせることに。


寝かせている間に、後半のJさん・Aoさんチームと、Sさん・Atさんチームが行いました。小学5年のAoさんは、初めての体験だったようですが、愛芽さんに上手だと褒められていました。もう一方のチーム、Atさんがこね鉢からぽろぽろそば生地を落としていたので、「もったいないよ」と言われ、落とした生地を拾ったり手に付いた生地を取ったりしている間にすかさずSさんが生地をこねるなど連携する様子がありました。


後半チームがそば生地を円錐形にして寝かせている間に、次の工程である延しからカットまでのお手本を愛芽さんに見せていただきました。こね同様、絶妙な手つきで見る見るうちに生地が延びていく(生地の厚さが2、3㎜までに延びていく)様子に、子どもたちは驚いていました。
そして、お手本を真似ながら前半チームから実践!愛芽さんはいとも簡単そうに延していましたが、子どもたちがやってみると意外と難しいもので、力加減に困惑していました。後半チームも同じ様に力加減が難しそうでした。しかし、職人気質だと愛芽さんに言われたAoさんは、少ししたらコツをつかんだようで、生地を回す役を引き受けたJさんと阿吽の呼吸で延していました。二人の間に会話は一切ありませんでしたが、心は通じ合っていたようで、最も息が合ったコンビでした。



カットの工程では、初めて手にするそば切り包丁やこま板を上手く使いながらカットすることに。包丁の傾け具合で細さが決まるので、極細だったりきしめん並みの太さになったり、下まで切れず何本分か繋がっていたりしましたが、みんな一部分は上手に切れていました。
カットしたそばは、Hkさん・Kさんコンビが茹でてくれました。沸騰したお湯に入れたそばが自然と水面まで上がってきて30秒待って湯からあげるということで、数を数えながらひたむきに茹でていました。



18時過ぎ、打ちたて、茹でたてのそばをその場で食べることに。全部で25人前くらいの量の手打ちそばを作ったので、一人、一人前と少しを食べました。打ちたてのそばであることはもちろん、自分たちで打ったそばなので、美味しさは格別です。美味しさのあまり、何人かはおかわりをし、みんなで舌鼓を打ち完食しました。
また、そば湯もいただきました。麺つゆとの割合で味は異なるものの、飲んだ人はみんな美味しいと言っていました。Hkさんは、麺つゆなしでそば湯とねぎだけバージョンもいただいていました。
今年度は、そばの種蒔きから始まり、食べることまで体験させていただきました。そばを育てる体験の機会を用意してくださった学園長さん、そばを食べる体験をさせてくださった愛芽さん、ありがとうございました。食べることが大好きな学園生たちは、終始楽しそうでした。

25/04/06