12月4日
12月4日(日) 前日に続き、食文化体験で、干しいも作りをしました。冬の暮らしの中には、寒さや冬の自然を利用した、様々な工夫が残されていることや先人の知恵を知ろうということです。
9:00から、さつまいもを洗いました。おいもは、畑で育て、秋に掘り保管していた”玉豊”という干しいも用の品種。今年は、大きいものや丸々と太ったものがたさくさんとれ、デンプンを糖化させるために保管していたのです。皮についている土を落とすために、手やたわしでこすりながら洗いましたが、中には水ではなくかなり熱いお湯を使っていた子も!! 洗えたら、3段のせいろに上手く納まるように入れていきました。おいもの甘みを引き出すためには、ゆっくりじっくり蒸かさないといけません。かなり大きなおいももあったので、蒸かせるまではしばらく時間がかかりそうでした。
そこで、自由時間を挟んだ後、ミーティングで、干しいもについて少し学びました。そして、1年前に作って保存してあったスティック状の干しいもを、トースターで少し焼き、皆で食べてみました。甘さもおいしさも申し分なく、保存食として優れていることを実感! 先人の生活の知恵に感心する学園生たちでした。そうこうするうちに、厨房の方から甘い匂いが・・・。
手をきれいに洗い、まな板やトレー、ボールなどを準備したら、せいろから熱々のおいもを取り出し、手で皮をむくことに。「えーっ、包丁を使わないの?」と言う子や「熱くて持てないよ~。」と言う子も。口々に「熱い!熱い!」と言いながらも、できるだけ手早くむき、トレーに載せたら、各々が思うセンターの中で寒いと思う場所へ持って行き、おいもを冷ましました。
次に、冷ましたさつまいもを切る作業。長くて大きいおいもは半分に切ってから1cmほどの厚さにスライス。中くらいの大きさのものはそのまま1cm幅に切っていきました。おいもの端の方や、変な形になりそうな部分は、スティック状に。包丁で切りながらおいもを潰してしまったり、薄く切りすぎてぐちゃぐちゃにしてしまったりと、意外にも手こずっていた学園生たちでしたが、甘い匂いをかぎながら、なんとか全てのさつまいもを切り終えました。
最後に、干す作業です。できるだけ、天日干しにしたいところですが、とりあえず日当たりの良い室内に干し場を設置。全部を干せるサイズの干し網がないので、ひとつ外した大きな網戸をきれいにし、上にきれいなネットを載せ、その上に干すことに。さつまいもを、重ならないように広げて置いていきました。
1週間から10日ほど干す予定です。糖分が表面に浮き出た、白い粉がふく干しいもになるかどうか、おいしく食べられるかどうか、楽しみな様子の学園生たちでした。11:45 使ったものを手分けして片づけ、活動終了。
学園では、午後から翌日にかけて、来年度の山村留学を考えている人たちを対象に、1泊2日の体験留学を行いました。
学園生も体験留学生も一緒に、おやつに焼きいもを食べようということに。
まずは、薪拾い。センター下の広場や林の中へ案内し、どんな枝を拾い集めればよいかを教えてあげる学園生たちでした。
倉庫前に戻り、薪をどんどん火にくべていくと、大きな焚き火に。
焼きいもは、大きな火で焼くのではなく、熾火で焼くので、熾きになるのを待つ間に、おいもの準備を。午前中に、干しいもにした”玉豊”の、小さいものや細長いものを使うことにし、洗って新聞紙を巻いたら、水に浸し、アルミホイルで巻きました。
それから、熾きの中においもを入れ、しばらくの間、放置しておきました。
おいもが焼けるまでの間、子どもたちはその辺を走り回ったり、おしゃべりをしたりしていました。
午後4時頃、無事に、焼きいもをほおばることができました! 干しいも用の品種とは言っても、さつまいもなので、焼いても甘くておいしいということが学園生たちにはわかった様。
おいもづくしの1日になった学園生たちでしたが、お風呂の入り方・配膳の仕方・布団の敷き方など山村留学の生活について、体験留学生たちに丁寧に教えてあげていました。また、夜には太鼓演奏を披露し、学園生たちは久しぶりに太鼓を打ちました。
16/12/05