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売木村の山村留学ブログ

7月9日

一学期最後の農家生活を終えた学園生たちは、7月9日(土)の11時半頃、歩いてセンター入りしてきました。荷物整理をしたり、お昼ごはんを食べたりした後、午後2時半頃から畑へ。
二週間前に草とりをしてきれいにした畑の通路には、また、小さな雑草がたくさん生えていたので、できるだけ抜き取ることに。雨が降り出すまでと決めて、担当する一列の草とり作業開始。前回の草とりの時のように、暑くはありませんでしたが、指でつまみにくい小さな草や根こそぎ抜けない雑草に手こずったり、隣の列の子とおしゃべりしたりして、なかなか捗らない子も。また、立ち歩いてばかりで草とりに集中できない子もいました。そうこうするうちに、雨がぽつりぽつりと…。開始から数十分も経っていなかったので、誰一人として担当の列の草とりを終えられていませんでしたが、赤紫蘇の収穫に移ることに。

草とりとは打って変わり、すぐに赤紫蘇ゾーンに集まって、手早く赤紫蘇の葉を採り始めた学園生たち。実はこの赤紫蘇、今年 育てようと種をまいたり、苗を植えたりしたものではありません。昨年 種をまいてもほとんど芽が出なかったのに、こぼれ種の方から今年 芽が出たようで、畑のあちこちに種が飛び、ほうぼうで勝手に育っていたもの。まさに雑草並みの繁殖力があり、とりわけ継続生たちの一坪畑の辺りに大量繁殖していたので、小さいうちに一坪畑の周りに移植したものなどがわざわざ水やりをしなくてもぐんぐん成長。もともと漬物用やジュースなどに使うつもりで移植したわけではなく、何となく雑草と同じように根こそぎ抜くのはもったいないから…ということで、通路で育っていたものはそのままにしておいたり、畝を作りたい場所で発芽していたものは移植したりしたのでした。それらがとてもよく育っていたこともあり、せっかくなので赤紫蘇ジュースを作ってみようとなったわけです! そこで、まず学園生たちは、虫に食べられて穴があいたり泥はねで汚れたりしていない、大きめの葉を選んで採ることに。少し雨が降る中でしたが、よく見て、きれいな葉を摘みとると、反対の手に重ねて持ち、その厚みがどんどん増していきました。丁寧に重ねていく子、選りすぐり過ぎてあまり採っていない子、かなりたくさん採り 独特な香りをかぎながら癒されている子…と、様々でした。

次に、各自 摘みとった葉を持ってセンターへ戻り、流しでしっかりと水洗い。いっぱい採ってきた子は、きれいに洗うのが大変だったり、時間がかかったりしましたが、なんとか洗い終えました。

それから、洗った赤紫蘇の葉はざるにあげたのですが、念のためタオルに挟んでもう少し水気を切ることに。その作業の順番待ちをしている子になかなか交代してあげられないほど、葉っぱをタオルに挟んで水気を切る作業が気に入ってしまった子もいれば、丁寧に水気を切ろうとしすぎて時間がかかりすぎる子も! 皆で採った赤紫蘇の葉が全部で何グラムなのか 量る必要があったので、水気が切れた葉っぱは、キッチンスケールに載せたボウルに入れていくことに。葉っぱをいい加減にボウルに入れていくと、ふわっとしてすぐに山盛りになったので、途中で何度も押さえつけ、こぼれ落ちないようにしました。そうして計量すると、600g強ありました!

続いて、水を入れた大きめの鍋を火にかけ、およそ4ℓの沸騰したお湯を作り、赤紫蘇の葉っぱを入れて煮出すことに。赤紫色だった葉が緑色になり、お湯が紫色に変わっていく様子を不思議そうに見ながら、浮き上がってくる葉っぱを菜箸で沈める作業を交代していく学園生たち。数分煮出し、香りと色を十分抽出できたら、

ざるを使って液をこし、さらにざるの上からしゃもじなどで押しつけるように絞ったり、粗熱が取れたら余すところなく葉を手で絞ったり。そして、こした液を再び鍋に戻し、皆の好みに合わせて加える分量を決めた きび砂糖を加えて弱火にかけ、煮溶かしました。火をとめて酢とレモン果汁を加え、かき混ぜると、あら不思議、美しい色に変わりました!! 酢のつんとした匂いと赤紫蘇本来の香りが漂う 赤紫蘇シロップのできあがり!

普通は、完全に冷ましてから、保存容器に入れて冷蔵庫で冷やし、ジュースとして飲みたい時に水などで割って飲みますが、すぐに飲んでみたかったので、たくさんの氷と水で割って皆で試飲。想像していたよりも甘ったるい感じでもなく、赤紫蘇の味が濃すぎることもなく、酢がよく効いていました! 甘酸っぱく、風味が鼻を突き抜ける感じで、清涼感が強く、学園生たちの感想は概ね好評でした! できた赤紫蘇シロップは濃縮されているので、どのような割合で割るかによって、濃くしたり薄くしたりしてジュースとして飲むこともできるし、他にもいろいろな楽しみ方ができそう。疲労回復効果や整腸・食欲効果の他 様々な効能もあるので、これから積極的に飲んでいきたいものです。
午後5時を過ぎたので、全員での活動は一旦終了。煮出して絞った後の赤紫蘇の葉は、少量ずつ広げて電子レンジで乾燥させたものをフライパンで炒り、手で砕いたものをミルで更に細かく砕いて、塩と合わせました。もったいない精神でそんな地道な作業を、楽しんで行っていたのは小学生女子たち。できた赤紫蘇のふりかけは、この日の夕食のご飯にかけて食べてみました! 出がらしなので、あまり味はしませんでしたが、赤紫蘇を余すことなく使うことができました。

22/07/16

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