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売木村の山村留学ブログ

4月15日

4月15日(土)午後から、竹箸作りをしました。
元は一本の竹の棒から自分たちの命を繋ぐ食事の時に使う箸を作るこの活動は、「この一年、これから皆で協力して生活していこう」という約束の印です。
まずは一本の竹を取りに行く作業から。15日が雨予報ということで、前日の14日(金)、一足先に学校から帰ってきた中学2年の男子が竹林からの竹の切り出しを担いました。 竹箸を作るには、若い竹(1~2年のもの)は柔らかくて向かず、古い竹が好まれます。古い竹かどうかの判断材料は、根元に皮がついていないことや、竹を叩いた時に高い音がすることなどと言われています。しかし、正直なところ、判断はとても難しく、竹を切って中を見てみないとわかりません。竹林の中をさまよい歩き、皮の有無を見たり、叩いて音を確認したりしていました。しかし、古い竹であること以外にも、留意することがあります。それは、できるだけ真っすぐなものであることや、切った後に竹林から運び出しやすいこと、間伐すべき竹であることなどです。古い竹を見つけたと思っても、先を見ると曲がっているものが多く、適当な竹を見つけるのに苦戦していました。

良さそうな竹を見つけたので、ひとまず切ってみることに。のこぎりを使うことに慣れているのか、スムーズに切っていました。そして、竹林から引っ張り出し、枝打ちをすることに。竹の枝の付け根の部分に狙いを定め、硬い棒で打って、枝を落とします。良いところに棒が当たると、面白いくらい簡単に打ち落とすことができますが、なかなか良いところに棒が当たらず、何度も打っていました。

そして、15日(土)にその竹を使い箸作りをしました。 まずは、作る箸の長さに合わせ、竹をのこぎりで切ります。箸の長さは、手の大きさに合わせ、一咫半が良いといわれています。親指と人差し指で90度を作った時の指先と指先を結んだ長さを一咫といいます。定規で一咫を測り、1.5をかけて箸の長さを決めました。少年団活動や修学旅行でいない子もいたので、19.5cmの中学2年1人と18cmの中学1年3人、16.5cmの小学2年1人に分かれて、竹をのこぎりで切ることに。継続生が、見本として最初に竹を切りました。そしてそれを真似し、小学2年、中学1年組が後に続きました。切り口が斜めになってしまったり、途中でのこぎりの刃が挟まってしまったりしましたが、なんとか各々の長さに竹を切ることができました。

次は、それを鉈で、箸に合った太さに割ります。筒状のものを半分に、半分にしたものをさらに半分に、そしてそれをさらに半分にと、どんどん半分にしていき、好みの箸の太さにしていきます。「竹を割ったような性格」といわれるように、竹は少しの力でスパッと割ることができます。割れた時の手の感覚や音を気に入った子が多く、楽しそうに割っていました。

続いて、各自好みの箸の形にナイフで削ります。
割ったものから好きな細さの棒状の竹を2本選び、箸にしていきます。太い箸が良い子は太めを、細い箸が良い子は細めのものを選んでいました。なかには、あまり気にせず選んでいる子もいました。
四角箸にするのか丸箸にするのかなども自分で考えます。箸使いが心配な子は少し太めにしたり、細かい作業が好きな子はひたすら細くしたりと、それぞれの個性が出る箸を作っていました。最後に紙やすりで表面をつるつるにしたら完成です。
早速この日の夕飯から使うことに。今まで使っていた既製品の箸が長くて少し食べづらそうだった小学2年生の子が、手に合った長さの箸になって食べやすそうにしていたり、丸箸でつかむのが大変そうだった中学1年生の子は角箸になって少しつかみやすそうにしていたりと、皆自分で作った箸でご飯を食べることができてとても嬉しそうでした。

少年団活動や修学旅行でいなかった子も、この日の夜から翌々日にかけて、箸を作りました。さすが3年目の再入園生!他の子に上手と褒められていました。
食器乾燥機にかけたら早くも反り返ってしまった箸が何膳もありますが、一生懸命作った箸なので、大切に使っていきます。

23/04/21

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