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売木村の山村留学ブログ

6月24日

6月24日(土)の午前中は、中学1・2年生が休日部活へ行ったので、小学生と中学3年生の3人で過ごしました。

宿題を済ませた人から和太鼓の自主練習を行いました。継続生が先生となり、最初にお手本として1曲演奏し、その後は、それぞれ一節ずつ新入園生に教えたり、全員でゆっくりとしたテンポで演奏したりしました。口唱歌を口ずさみながら何度も繰り返し練習したので、新入園生も大体覚えられたよう。この日覚えたことを忘れず、次の全体練習もがんばるぞ~!

太鼓練習の後は、食事作りのお手伝いをしました。玉ねぎを大量に切っていた中学3年生のMさんは、玉ねぎに泣かされそうになっていましたが、やはり最年長というだけあって、たくさんの他の野菜も手早く切っていました。小学5年生のNさんも玉ねぎ切りに挑戦。包丁ではなくスライサーを使いましたが少しスライスしただけでギブアップしていました。「目が痛い~」と目をウルウルさせ、残りの玉ねぎのカットはすべて大人にバトンタッチ。そしてNさんは目が痛くならない人参や大根等を切っていました。2人が切った野菜を炒めることになった小学2年生のTさんは、小さな手で長い菜箸を使って炒めていたので、「箸が折れそう」と言ったり、時には野菜がフライパンから飛び出てしまったりしていました。目の前で食育指導員がフライパンを振って炒めた時は、野菜が宙を舞っていたので、「すごい!魔法使いみたい」と言って喜んでいました。
役割を交代しながら、さらに休日部活から帰ってきた中学生も後半少しだけ参加して、この日の昼食のナポリタン作りと、夕食の下ごしらえをすることができました。

午後からは、畑作業を行いました。今回は、人参・二十日大根・大葉の種まきと、中庭のビニールハウスで育てていた四角豆のポット苗と、いただいたヤーコンのポット苗の定植を行いました。
人参の種まきでは、とても小さくて軽い種の扱いに苦労しました。さらに、間引きの手間を省くためすじ蒔きではなく株間5㎝・条間15㎝で、一箇所に2~3粒ずつということで、とても根気のいる作業でした。種が風で飛んでしまいそうになったり、どこにまいたか、何粒まいたかわからなくなったりしました。
ポット苗の定植は、これまで何度か行っているので、皆少し手慣れた様子で植え付けていました。
その後、片付けをしてこの日の畑作業は終了しました。

そして、そのまま朴の葉を採りに行きました。これから柏餅(朴葉餅)作りをするためです。
売木村には、柏の木がなかったので、昔から朴の葉で包んだものを“柏餅”と呼んでいます。大きくて、香りが良い朴の葉には殺菌作用もあり、包むのにぴったりなのです。
継続生が新入園生に朴の葉の特徴や朴の木が生えている所を教えることになりました。しかし、継続生はとことこ歩くだけで特徴や場所を何も教えようとしません。また、新入園生も継続生に質問しようとしません。すると、一人の継続生が何も言わずに大きな葉を枝から採りました。朴の葉です。継続生は説明するのが恥ずかしいのか、直接朴の葉を採って教えることにしたようです。新入園生も継続生の意図を汲み、朴の木・朴の葉を無事に見つけることができました。
そして、その場で柏餅作りに使える葉とそうでないものに選別し、センターに朴の葉を持ち帰りました。

センターに戻ってすぐ、柏餅作りについてのミーティングで昔は田んぼ作業が落ち着いた農休みの時に柏餅を食べる習慣があったこと、今ではいつでも甘いものが食べられるけれど、昔は一年に一度しか食べられない甘いものがこの柏餅だったことなどを聞きました。
そして、作業開始。昔は自家製米を挽いて作ったそうなのでまずは昨年度収穫したうるち米を1合分、石臼で挽いてみることにしました。粗目に挽いた粉の方が美味しいそうですが、速く回せばよいのではなく、ゆっくりとした回転が最も効率が良いのだとか。石臼を見るのも使うのも初めてという新入園生もいるので、石臼についての説明を聞きました。固定臼と呼ばれる下部の静止した石の上面と、回転臼と呼ばれる上部の可動する石の底面を見てみると、どちらも網目状になっています。石臼は、回転臼の側面にある挽き手を反時計回りに回すことで、投入口から入れたもの(今回の場合はうるち米)が固定臼の網目と回転臼の網目でこすれ合い、挽ける仕組みになっているのです。初めて見た子は、それに驚いていました。
腕が長い子でも、回転臼を一周させるのは大変なので、二人ずつ対角に座って順番に体験してみることに。
回転を止めないよう、二人で息を合わせてゆっくり挽いていました。

また、石臼を体験した子から順に、一人二~三枚ずつ朴の葉を洗い、続いて生地をでっちる作業。売木村では、粉をこねることを“でっちる”と言うそうです。可愛い方言を気に入り、“でっちる”を連発する子もいました。
市販の米の粉、砂糖、塩に熱湯を加え、先ほど挽いた米の粉を手粉として使い、よくでっちりました。力強くできる子や、上手く生地をひとまとまりにできる子もいましたが、中にはぐちゃぐちゃにしてしまう子も・・・。5月上旬に行った草餅作りの丸める作業の時のように、べたべたと手に生地をつけていました。
生地をひとまとまりにできたら、次は餅の形に形成。適量を小判型にのばし、中にあんこを入れて閉じました。あんこが少しはみ出たり、歪な形に出来上がったりしたものもありました。 あとは、朴の葉で包み、蒸し器で蒸すのみ。17時を過ぎていたので、食べるのは夕食後のお楽しみということに!

夕食を食べ終わった子から順に、一人一つ柏餅を食べました。香りをかいでみたり、ちびちび食べてみたりと、それぞれに柏餅を美味しく頂きました。

23/07/08

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