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売木村の山村留学ブログ

5月26日 渓流釣り祭り、三者交流会、りんごの摘果

26日(日)は、朝から村のイベント“渓流釣り祭”に参加しました。
村内の河川公園にある池を、小中学生のために釣り堀として開放してくださったので、学園生はそこで来園してくださった保護者の方や兄弟姉妹のサポートを受けながら、釣りを楽しみました。
釣り祭の開始は、朝の6時。学園生は5時に起床し、朝の仕事(やぎや、チャボの世話や苗の水やり等)を済ませ、歩いて会場に向かいました。釣りが大好きなJさんにつられ、Hkさん、Aiさんは、5時の目覚ましの音楽よりも少し前に起床、普段では考えられないスピードで朝の支度を行い、センターを出発。
6時前に河川公園に着いた中学生男子は、6時の開始合図とともに釣り場に移動し、少し遅れてきた子たちも、6時10分までには釣り場に陣取りました。釣り場に着いたら、2週間ほど前に頑張って作った仕掛けを竿先のリリアンにつけ、針に餌(ブドウ虫)をつけていざ釣り開始!Jさんは、早々に一匹目を釣り上げていました。

“気温、水温が共に低そうだから前半はそこまで釣れないかも”という前日のセンター長さんの予測通り、最初はなかなか釣れず・・・。特に日が当たりづらい山側の岸は、本当に一匹も釣れませんでした。しかし、じわじわと日が当たり始めた頃、道路側の岸にいた子たちから「釣れた!」との声が飛び交いだしたので、山側の岸で釣っていた子たちも、道路側の岸へ移動。泳いでいる魚(ニジマス)の群れが肉眼でも見えたので、「こっち側めちゃくちゃいるじゃん!」「最初からこっちで釣っていればよかったかな?」と、話していました。

最初は触りたくないと言っていたブドウ虫やニジマスも、勇気を振り絞って触ってみると意外と平気なものです。保護者の方や兄弟姉妹に頼り、まさに「お姫様フィッシング」をしていた子もいましたが、後半には、みんなブドウ虫やニジマスを少しは触れるようになっていたようです。生きているもの(ブドウ虫)の命を使って、私たちが生きるために食べるもの(ニジマス)を釣っているということを胸に刻みながら糸を垂れている子もいました。

また、魚ではなく、水草を釣ったり、保護者の方や学園長さんを釣ったり(服に針を引っ掛けたり)、フェンスやロープ、置いてある看板を釣ったりしていた子もいましたが、入れ食い状態の釣り堀では、ボウズの子はいませんでした。学園で決めた“みんなで50匹”というノルマは、早々にクリアすることができました。

農家の父さんや学園長さん、学校の先生方の手も借りながら、みんなで200匹ほどニジマスを釣り、9時過ぎには撤収しました。そして、センターに戻ったら、早速釣ったニジマスをさばくことに。この日の昼食は三者交流会と称し、学園生、学園生の家族、農家の父さん母さんで団欒しながら、ニジマスの塩焼きと五平餅をいただきます。そのため、釣ってきた新鮮なニジマスをみんなで手分けしてさばき、串を打つことに。交流会で食べる用に腹開きをしたり、保存(後日食育指導員さんが調理してくださる予定)用に背開きをしたりする体験をしました。魚が大好きなJさんは、みんなで交代しながら使うはずのまな板と包丁を占領し、大量のニジマスを上手にさばき、昨年度も体験した継続生3人も、そこそこさばけていました。しかし、初めてさばく体験をした新入園生たちは、見ている方がハラハラするような包丁使いや手つきでさばき、見守る指導員や保護者の方をハラハラさせていました。中には3匹くらいさばいて心が折れた子もいましたが、みんな真剣な表情でニジマスと戦っていました。

また、学園生はニジマスに串を打つ体験もしました。泳いでいる姿を模して魚体を曲げ、焼いている間にニジマスが串から抜け落ちないように、串を打ちますが、やり方の説明を聞いていなかったのか、不器用なのか、変わった打ち方をしている子がいました。

保護者の方にもご協力いただき、全200匹ほどをさばいた後は、農家の母さんに教わりながら売木村の郷土料理のひとつである五平餅を作りました。“炊きたてのうるち米をすりこ木でつぶして「半殺し」(お米の粒が半分くらい残る程度につぶすこと)にし、串に握り付け、たれを塗って炙る”という、一見簡単な作り方ですが、やはり農家の母さんたちの手つきは別格。「体重を乗せて練つぶす」や、「おにぎりを握るみたいに」などのポイントを教えてもらいながら、各々わらじ型の五平餅を作り上げていました。

そして、農家の父さんや学園生のお父さんたちが、外で41期生が焼いた炭を使いニジマスと五平餅を焼いてくださり、食育指導員が作ってくれた筍、サバ缶入りの豚汁と一緒にいただきました。自分たちで釣ったり作ったりしたご飯をほおばりながら、農家の父さん母さんや、保護者の方、兄弟姉妹と団欒できた学園生はご満悦。終始賑やかな三者交流会になりました。

そして、保護者の方や兄弟姉妹を見送った後、学園生は南部地区にあるりんご農園で摘果作業を体験させてもらいました。せっかく実になった小さなりんごを摘み取るのはかわいそうと言う子もいましたが、一つの実に栄養を行き渡らせ、美味しいりんごを作るためには必要な作業。手先の仕事が好きな子や、淡々と行う作業が好きな子は楽しんではさみを動かしていました。
また、りんごということで、摘み取っている間にみんなの頭には一つの疑問が生まれました。『この小さな実は美味しいのか』。気になった子は、実際に摘み取った実を一つ口に入れていました。りんごの味がすると話す子や、美味しいと話す子、苦いと言う子がいて、好みは分かれたものの、つまみ食い好きな子たちは食べられて嬉しそうでした。また、中身がどうなっているか気になったAoさんやSさんは、摘み取ったりんごを半分に切って切り口を観察していました。

小一時間作業をしただけにもかかわらず、優しい農園の父さん母さんからご褒美のアイスをいただきました。「やった!アイス!」と大喜びの子どもたちでしたが、気温が低く体が冷えたことに加え、美味しい夕飯がセンターで待っているので、アイスを食べるのは後日に持ち越し。早く食べたいという気持ちが顔や声に出ている子どもたちでした。

24/06/04

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