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売木村の山村留学ブログ

6月10日 船の体験活動

10日(月)は、売木小中学校が計画休業日だったので、村の小中学生もお誘いして諏訪湖まで船の体験活動に出かけました。
前日の9日(日)に農家入りをしたので、この日はそれぞれの農家さんのお宅から学校近くにある“ぶなの木”に朝7時集合。農家さん宅からぶなの木まで一番距離があるSさん・Asさんは、6時には家を出発し、ぶなの木に一番乗りしていました。しかし、次に遠いHkさん・Htさん・Atさんは、出発が少し遅れ、歩くのが早いHkさんと、小走りで来たHtさんは、7時ぎりぎりに到着しましたが、Atさんは7時を過ぎても姿を現しませんでした。バスに荷物を載せ、みんなも座席に着きましたが、Atさんが来なかったので、途中まで迎えに行き、そのまま諏訪湖へ。バスを運転してくださるセンター長さんに「(運転)お願いします」と挨拶をした後は、多くの子が眠りにつきました。

9時半頃、無事諏訪湖ヨットハーバーに到着し、服装を整えたり、昼休憩を取る場所を準備したりした後は、今回お世話になる育てる会東京本部の武市さん(この活動のキャプテン)に挨拶をし、船の説明や活動中の注意点を聞きました。また、集合・整列・点呼の仕方も聞き、実践。休憩していたり、トイレに行こうとしていたり、どんなことをしていても、「集合!」という号令がかかったら、一班のリーダーJさんを基準に二班のリーダーHkさんは後ろに並び、班員は右にならい二列横隊に並び、点呼を行うという練習をしました。
そして、集合・整列・点呼の練習を何度かしたら、みんなの命を守ってくれるライフジャケットの着方の説明も聞き、正しく着用し、午前中一班はヨット・二班はカヌーに乗艇しました。

一班のヨット体験では、まずヨットの各部の名称や、使われているロープワークの復習をしました。覚えたロープワークがたくさんヨットに使われているところを見て、「本当にいろいろな場面で使われている結び方なんだな」と思った子がいました。
「○○(名前)、乗船します」と言い、艇のバランスを考えながら乗り込み、いざ出艇!ヨットハーバーを出て湖心あたりまでは、エンジンを使って走りました。この日は天候に恵まれ、夏の暑さを感じる程!昨年度も同じく諏訪湖で船舶体験しましたが、天気が悪かったので、ヨットハーバーポンド内から出られず、残念な思いをした継続生は、今年度は湖へ出られることに歓喜。テンションが上がっていました。

湖心へ出たら、早速セイルを揚げ帆走(風を利用してヨットを走らせる)体験をしました。しかし、セイルを揚げるのに大苦戦!名称を全く覚えていないみんなは、指導員に何を指示されているか理解できず、何をすればよいのかも分からなかったので、動くことができませんでした。バウ(船首)を風上に向け、エンジンは既に止めて作業を始めていたのですがセイルを揚げるのに手間取り、ヨットは迷走していました。各部の名称を事前にもう少し勉強しておけばよかったと思った子どもたちでした。また、一人ずつ舵を取る体験をした時も、事前に勉強しておけばもっと楽しめたのではないかと感じた子もいたようです。風向きや風の強さによって様々な方向への走り方(風の受け方)を体験し、指導員から説明もされましたが、みんなの頭にははてなマークがたくさん。なんとなくで舵を取れるだろうと、感覚で操船しようとした子もいましたが、実際は難しい・・・。しかし、自分が体験した時は意味が分からなかったけれど、自分の後に体験している子が指導員から受けている説明や、操船方法を見て子もいました。常に同じ方向から風が吹いているわけではないので、風をしっかりと読み、いろいろなことを考えながら操船する難しさを、みんな体験できた様です。
また、天気が良かったので、湖上のヨットから富士山を眺めることができました。富士山が見えるのが当たり前の場所で育った子たちは、「久しぶりの富士山だ!」と喜んでいました。

一方、二班のカヌー体験では、二人一組でカナディアンカヌーに乗ることに。まずは、同じカヌーに乗る人とは運命共同体であることや、カヌーの前後の見分け方などを聞きました。そして、重要なパドルの使い方の練習。パドリングは、二人で息を合わせて漕ぐことが大切です。てこの原理を使いパドルを押すようにして漕ぐと疲れにくいそうなので、疲れにくい漕ぎ方や、曲がり方、スピードの緩め方などを練習しました。
そして、大体理解出来たら、カヌーに乗っスロープから出てい!湖に浮かぶ小さな島を目指して進み出しました。パドルを押すようにして漕ぐと疲れにくいとはいえども、全く疲れないわけではないので、カヌーで日本や海外を旅した人たちはすごいなと感心していた子がいました。また、ずっと同じ側を漕いでいると片腕が疲れてしまうので、前後で左右交代しながら漕いでみる子たちもいました。

2時間弱、ヨットやカヌーを楽しんだ後は、お弁当を食べ、少しの昼休憩。諏訪湖を覗いたり、ヨットハーバー付近を散歩したりする子もいました。
そして、午後からは一班がカヌー体験、二班がヨット体験をしました。
一班の子たちは、「浮かんでいるウキを触る」「死んだ魚を触る」など、自分たちで課したミッションをクリアしながら進んだり、別のカヌーと競争したり、パドルで水をかけあったりしていました。

二班も、一班同様、ヨットの各部の名称をあまり覚えていない子がほとんどだったので、オロオロしていました。順番にジブセイルを操ったり、舵をとったりしてみるち分からないなりにジブシートを引いたり出したり、舵を押したり引いたりして調節しようと試みていました。また、最後ハーバーバックの際、諏訪湖の浅い部分を通過する時に、みんなの体重でヨットを傾けましたが、体重の軽い子が多かったからか、上手く傾けられず・・・。船の底を擦っている音が諏訪湖に一瞬響きました。

最後に、みんなで使ったカヌーやパドルを洗ったり片付けたりして、船舶体験は終了。お世話になった諏訪湖と育てる会の武市さんに「ありがとうございました!」と挨拶をし、16時過ぎにはバスで諏訪湖ヨットハーバーを出発しました。
そして、一緒に活動した村の小中学生を家の近くまで送り、学園生も19時前には各農家さん宅に着きました。
昨年度は思う存分活動することができなかった継続生も、今回はしっかりと活動を楽しめた様子。初めて体験した新入園生も、操船の難しさや、風の読み方、力の使い方などを、ヨットとカヌーを通して学べました。「楽しかったからまたやりたい」との声を多くの子たちから聞くことができました。

24/06/24

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