12月22日 お正月準備活動
22日（日）は、お正月準備活動（門松作り）をしました。お正月は歳神様をお家へ迎え入れる行事ですが、門松は神様が降りてこられるための目印です。
まず、売木村に数多く残っている村固有の伝統文化・生活習慣・行事などを映像で記録に残してあるDVDの年中行事の章を観ました。長野県ならではの“お年取り”（年越し行事の一大イベント）で縁起のいい料理やおせち、郷土料理などをその年最後のご馳走として食べることや、飯田下伊那の伝統的な、その字の通り門の形をした門松、年越し・大正月・小正月があることなどの地元とは違う年末年始の過ごし方をしていることがわかり、関心を持ったようでした。
売木村でのお正月という伝統文化を少し知ったところで、外に出て、松迎えをすることに。恵方ではありませんが村の方の許可をいただき、たくさん松が生えている場所から、枝が三or五段の松を二本探しました。対にす二本の松は、なるべく同じくらいの高さ・太さが好ましいので、みんなで相談しながら二本を選ん決め、代表者がのこぎりで切りました。
そして、センターに持ち帰り、地面に立てたハングリ様（松を縛り付ける杭となるクリの木）に松を縛り付けたら、次は藁細工の準備をすることに。今年の藁を一人一束ずつすきました。稲刈りの結束用の藁を準備する際にも行いましたが、やり方を忘れてしまった人がいたようで、分からない子たち（特に山留1年目の子たち）は、継続生の真似をしていました。
次に、漏斗状に編んだ正月飾り、おやす（長野県で主に飾られる歳神様にお供えする際に食器として使う飾りもの）作りをすることに。小学生の2人は、“みどりの少年団”で2日前に作ったばかりだったので、周りにいた中学生に教えてあげていました。Atさんは、Htさんにやり方を教えることはできたけれど、自分のおやすは上手く作ることができず、少し涙目になっていました。Aoさんは、手先が器用なので、自分のおやすをとてもきれいに作りながら、両サイドにいたMさんやAsさんにわかりやすく教えていました。
Kさんは、「大きいおやすを作る！」と言い、歳神様がたらふく食べられるような大きなおやすを作っていました。大きすぎて、上からおやすを見た時に丸ではなく、花形のようなおやすになっていました。
昼食後には、まず食堂で“おたから（紙垂）”を作りました。半紙に切り込みを3つ入れて手前におるのですが、幅や切り込む長さを好きなように調節し、それぞれ好きなおたからを作っていました。Htさんは、3か所切り込みを入れるところ、なぜか2か所しか切り込みを入れず、変なおたからになってしまったので、新しい半紙をもらってやり直しました。
おたからが作れたら、次に作る“注連縄”の綯い方の説明を聞きました。原理が分からないと、実際に藁で綯う時に困惑するので、ロープを藁に見立てた説明を聞きましたが、説明を聞いてもポカーンとしていたり、頭上にハテナマークがついていたりする子ばかりでした。
全員で倉庫に移動し、練習として藁6本を使って注連縄を作ってみました。手の動かし方が上手くできなかったり、力加減が毎回違ってしまったり、藁が湿っていなかったので、途中でブチッと切れてしまったりと、山留1年目の子たちは苦戦していました。継続生たちは、少し綯ったら手の感覚を思い出したようで、スッスッと綯っていました。
練習したら、次に本番（門松に渡す）用の２ｍ程の注連縄（8本取り）を作ることに。しかし、藁の本数が増えて綯いにくくなったうえ、藁の継ぎ足しが上手くいかなくて、途中で混乱し左綯いが右綯いに変わってしまうなど、半分程の子が２ｍの注連縄を綯うことができませんでした。上手くいかなかった子は、輪飾り用の短い注連縄を綯うことに専念し、藁の継ぎ足しがどうにかできた子は、頑張って長い注連縄を綯うことにしました。
Mさんは、一人黙々ときれいな長い注連縄を、Jさんは、勝手にとても太くて長い注連縄を綯っていました。Hkさんは、思うようにきれいにできなかったからか、「これで綱引きをするの」と、門松用ではなく、綱引き用（？）の注連縄を綯っていました。
そして、希望者はこの日作ったおやす・おたから・注連縄等のお正月飾りを持ち帰ることにし、持ち帰らない子たちは、センターの門松に飾りました。
最後に、みんな（1人体調不良でお休みしていました）で二学期最後の集合写真を撮りました。年末年始は、みんな地元に帰るので、センターでお正月を過ごしませんが、歳神様がセンターに来て幸福を運んでくださるよう願っています。
25/01/10