1月18日 炭焼き、食文化体験
18日(土)の午前は、中学1・2年生が休日部活に行って不在だったので、小学生2人とJさんで前回失敗してしまった炭焼きに再挑戦することに。
炭にする木や薪として使う木を一輪車に積んで窯まで運び、炭にする木は窯の中へ隙間なく詰め込み、薪として使う木はくべやすいよう焚口の近くに山積みにしました。


そして、保温のため、窯に土を被せたら火入れ。今回は、Aoさんに焚口で火を焚くために、新聞紙、焚き付けにマッチの火をつける役のお鉢が回ってきました。しかし、みんなの視線に緊張したのか、なかなかマッチを擦れませんでした。「もう少し強く擦ってみて」「マッチの持ち方が違うよ」などのアドバイスをもらいましたが、上手く擦れなかったので、Jさんにマッチの正しい擦り方の手本を示してもらいました。そして、Jさんの手本通りにAoさんがマッチを擦ってみると、やっと着火!新聞紙が燃え出し、十二分に用意した焚き付けに火が移り、徐々に燃え始めたので、3人で協力して薪をくべ、火を安定させました。


あとは、前回同様、一時間おきに交代で見守りや薪をくべるなど火の番をするとして、全体での炭焼き作業は一旦終了。その後は、Atさんは野鳥観察に、Aoさんは雪遊び、Jさんは受験勉強に励みました。
Atさんは、同行した指導員に、熱心に見かけた鳥の解説をしながら、1時間以上村内を歩き回りました。解説がとても詳しく、かつ面白かったので、Atさんにはガイド料をお支払いしたいほどだったそうで、指導員を楽しませてくれたようです。
Aoさんは、そり遊びに興じました。直近は雪が降っていませんでしたが、雪かきをしていない所や林の中にはまだまだ雪が残っていたので、自然の滑り台を滑ることに。傾斜が少し急だったので、怖いからと、一緒に遊んでいた指導員を先に滑らせ、安全性や滑り方を確認してから、意を決してAoさんは滑走。そのコースを3回程滑り、そり滑りにはまったAoさんは、別のコースも探し、計何コースか滑りました。そして、最終的には、センターの畑周りの傾斜が気に入り、何度も何度もそこを滑っていました。「もう少し滑る距離を伸ばしたい」と、コースの距離に物足りなさを感じたAoさんは、そのコースの上に雪山を作り、少し長くなったコースを楽しんで滑っていました。するとそこに、野鳥観察や休日部活からAtさんと、Asさんが帰ってきたので、「見て見て~」と滑り台を自慢し、2人にも滑らせてあげていました。


午後は、岩倉地区にお住まいの農家の母さんを講師としてお招きし、食文化体験(こんにゃく作りとけいもち作り)をしました。
こんにゃく芋を直接触ると手がかゆくなる場合があるので、全員ビニール手袋を着用。代表して二人がまずはこんにゃく芋をよく洗い泥を落とし、スプーンで芽をえぐりとったりざっと皮を剥いたりしました。全員こんにゃく芋とは初対面だったので、「変わった形をしているんだね」「スプーンで皮を剥けるの?!」などと驚いていました。
次は、ミキサーにかけるためにこんにゃく芋を小さくカットしました。少し硬かったので、切りにくそうにしていた子に、母さんが「こうやって包丁を持つといいよ」と、包丁の持ち方を教えてくださり、その通りに持ってみると切りやすそうにしていました。Sさんは、誰よりも小さくカットしていて、「みじん切りみたい」と突っ込まれていました。


続いてカットしたこんにゃく芋と水をミキサーに入れ、かくはんすることに。水の量は、経験と長年の勘がものをいうとのことで、母さんに入れてもらいました。また、ミキサーにかける時間は大体30秒間だそう。「これ(水の量やミキサーのかけ具合)はプロじゃないと分からない」と、母さんを尊敬のまなざしで見ている子がいました。
次にミキサーにかけトロトロになったものを焦げ付かないようにかき混ぜながら火にかけました。最初はトロトロでしたが、徐々に重たくなっていきます。様子を見ながらお湯を足し混ぜるそうですが、そこも経験がものをいうので母さんにお任せすることに。みんなも短時間ずつかき混ぜさせてもらうとこんにゃくの生地が徐々に透明になっていく様子がよく分かり、「すげー」と、感嘆の声を上げていました。


そして、水で溶いた凝固剤を加えて混ぜ、バットに移して冷ましつつ、形を整え(表面を平らにし)ました。最初は木べらで伸ばしたりぺちぺち叩いたりしていましたが、「手でやると手がつるつるになるよ」と、母さんがおっしゃったのを聞き、何人かは手を使っていました。スライムのような感触を喜んでいました。
その後、固まったら長方形(市販の板こんにゃくのような形)にカットし、茹でて(灰汁だし)完成です。

茹でて(灰汁だしして)いる間に、けいもち(かいもち)を作りました。
けいもちは、売木村の郷土料理の一つで、おかゆにそば粉を混ぜ合わせた生地を、おやきのように囲炉裏の灰の中で焼き、灰を落として食べていたという、主食としてもおやつとしても楽しめる、お餅のようなものです。昼食の残りご飯で作ろうと考えていましたが、みんなの食欲が旺盛だったので、予定より少量のご飯で薄いおかゆを作り、そば粉を加えて作ってみることに。おかゆの水加減や生地の練り加減もこんにゃく作り同様母さん監修のもと作りました。成形は、代表してHkさんとAoさんが行いました。
完成したこんにゃくとけいもちは、お茶を入れてこの日のおやつとして、母さんが持ってきてくださった自家製の干し柿と、みんなで漬けた源助かぶ菜と一緒にいただきました。信州のお茶飲み体験です。こんにゃくは刺身でわさび醤油をつけて食べたので、少し辛いと言っていた子もいましたが、ツルツルとした舌触りとぷりぷりの歯ごたえで美味しく、けいもちはそばの風味がほんのりして美味しかったです。
最後に、一人一言ずつ食文化体験の感想と母さんへの感謝を述べ、母さんからもありがたいお話をいただきました。初のこんにゃく作り、売木の郷土料理作りで学園生は終始楽しそうでした。


25/02/03