2月2日 雪中デイキャンプ
2日(日)は、雪中デイキャンプ(昼食作り)を行いました。
最近は、特に目立った降雪が見られなかった売木村ですが、前日の2月1日の夜から2日の朝方にかけて、売木村では今季最大の積雪量(2月2日時点)があり、子どもたちは朝からどんより。「雪が降るのは(遊べるから)嬉しいけれど、雪中デイキャンプの時はやめてよー」と、降雪のタイミングに肩を落としていました。
しかし、雪の中での野外炊事も一つの体験。5月から何度か挑戦してきた野外炊事の経験を生かし、今年度最後(の予定)の力試しです。注意事項やルールを聞いたり、グループ(継続生は全員ソロを希望したため、山留1年目の子たちのみ)を決めたりしてから、早速外に出て野外炊事を開始しようとすると雪がちらついていました。
また、今回はブロックやレンガ等の人工物を使わずに、自然のものを使い、マッチ10本でスタートすることにしました。今までこしらえたことのない型のかまどを作ってみようということで、Jさんは雪でかまどを作り、昨年度の個人体験で竹細工をしたSさんは余っていた竹を地面に敷いて火床にし、Mさんは敷地内のU字溝を利用するなど、三者三様の工夫をしていました。一方Hkさんは、指導員に以前使用したドラム缶を半分に切ったコンロの使用を懇願し、マッチ6本と引き換えに、ドラム缶コンロを使用していました。山留1年目の子たちは、グループ内で相談し、継続生のかまどの真似(雪を使ったものとドラム缶コンロ)をしていました。


焚き付け・薪集めは、みんなの予想通り、難航。建物の屋根の下の落ち葉を拾ったり、岩倉川の近くの大きな石や木の下の落ち葉や枝を拾ったりと、雪が積もっていない箇所を懸命に探し回っていました。そんな中、Aoさんは、センターの近くにお住いの村長さんに遭遇!「これ持っていきな」と、屋根の下にあった枝や木材をくださったそうで、Aoさんは、嬉しそうにかまどまで運んでいました。


抜け駆けしようと晴れていた前日に薪を集ておいたHkさんは、ドラム缶コンロを使って火おこしを始めましたが、焚き付けが少し湿っていて失敗。マッチと新聞紙を交換し、残り1本のマッチに懸け、なんとか火おこしに成功しました。
Jさんは、マッチ8本と新聞紙4枚を交換し、マッチ2本のみで火おこしに挑戦しましたが、大量の焚き付け(新聞紙)のおかげで、1発で成功。
JさんとHkさんは順調に火を育て、一人分の調理をし早々と昼食を済ませましたが、他の子たちは苦戦…。焚き付けには火がつくけれど、小枝に火が移らず、よどんだ空気が漂っていました。


Sさんは焚き付けに移った火で薪を乾かし、Mさんは鉞や鉈で薪を細くするなど、それぞれ改善点を探し、最終的には火おこしに成功していました。
Htさん・Aoさんグループは、マッチ6本とドラム缶コンロを交換したので、手持ちのマッチは4本。しかし、上手くいかずにマッチを使い果たしてしまったので、マッチのおかわりをし、暇を持て余していたJさんにアドバイスをもらいながら、火をおこしました。


Asさん・Kさん・Atさんグループは、薪を少ししか集められず、しかも焚き付けや小枝の組み方も、マッチの擦り方も全て忘れてしまったようで、そのような状態で火おこしできるわけもなく、マッチを何本も浪費…。このままではだめだと判断し、マッチを新聞紙や薪と交換して挑戦したり、Hkさんにアドバイスをもらったりしていました。しかし、薪がなすぎたり、引き取った薪が太すぎたりで、3人分のご飯と味噌汁が出来上がるまで火を保つことが出来なかったので、時間も考慮して最終的にはまだ火が残っていたHtさんとAoさんのかまどを借り、煮炊きしました。「やっとご飯が食べられる」「昼食抜きになるところだった」と、なんとか完成した昼食を美味しそうに、そして感謝の心を持ちながら食べていました。


昨年度の雪中デイキャンプは上手くいきませんでしたが、今年度はなんとか成功した継続生たち。「ちょっとは成長したかもしれない」「やはり事前準備が大切だ」などの感想がありました。初めて雪の中で野外炊事を行った山留1年目の子たちは、大変さを痛感したようで、「春、夏の野外炊事ですら大変だったのに、冬の野外炊事はもっと大変だ」「雪中デイキャンプは、今までのキャンプとは一味違う」などと話していました。
午後からは、体験留学生が来たので、雪中デイキャンプ(かまどの片付けや飯盒洗いなどまで)が終わった子から、体験生と一緒に雪遊びを楽しみました。
25/02/10