売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

1月10日

小正月が近づいてきたので、1月10日(日)にその準備をすることにしました。売木村では1月14日から16日までを小正月またはモチイと言います。モチイというのは旧暦でいうモチの日のことで、月の十五日・満月の日のこと。欠けたところのない満月のように、豊年満作の年になるように、その年の最初の満月の日・モチの日に豊作を祈るところから、百姓の正月とも言われるようになったと言われています。学園生たちはまず、売木の伝統文化を記録してあるDVDを見て、小正月の準備や御飾り・オタッシャギ・イナホとモチバナ・繭玉・モチイの年取りなどについて学びました。そして、13日までの都合の良い日に作るという小正月の御飾り「ハザ」を、自分たちの手で作ってみることに。
ハザとはどんなものなのかは、DVDで見てイメージできたのですが、小正月を数日後に控えているので、近所の村長さん宅の玄関先には既に実物があるのでは?と、皆で見に行きました。予想通りありました! 学園生たちは ふむふむと、これから作ろうとしているものを理解。そして、オニギの材料となるフシノキを村長さんからいただきました。 材料の伐り出しはただでさえ大変な作業なのに、雪も降ったので子どもたちには困難だろうと、村長さんが役場やご自宅用に材料を用意する際、学園分も含めて揃え 整えておいてくださったのです。数十cmの長さに切り揃えられた直径10cmほどのフシノキには、上下がわかるように目印もつけてくださっていました!
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玉切りにされたフシノキを一つずつ抱えて帰園した学園生たちは、門松の周りに集まり、まず 5日にしておくはずだった松納め(松こかし)をし、ハングリ様に縛りつけていた松を外しました。そして、のこぎりを使い、5段あった枝を2段に切り落としたり、下部を少し切りつめたりすることに。
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これは、一度使った松を新しくするという意味があるそう。対になるように、2本の松に手を入れます。
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門松に飾っていた注連縄やおやすも一旦外し、小正月に使うよう まとめてハングリ様にくくりつけました。続いて、切り直して新しくなった松をハングリ様に縛りつけます。
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同じくらいの高さになるよう調整しながら、ハングリ様に藁縄で松を一本ずつ取りつけました。
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次はハザに使うオニギを作るため、先ほどもらってきたフシノキや、松・雑木など割れの良い木をみかん割りにする作業。フシノキを割り始めましたが、立てた状態で鉞や手斧・ナタなどで割ることは非常に難しかったので、ハンマーも使うことに。
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自然に3~4人ずつにわかれて作業が始まり、細いものは2つ割りに、直径が10cmほどのものは4つに割っていきました。フシノキは、やわらかく割れの良い木で、節があってもわりときれいに割れました!
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フシノキを支える役割・鉞や手斧の刃先をフシノキの断面に当てて持つ役割・斧頭をハンマーで叩く役割をそれぞれが果たし、すぐに割り終わりました。できたオニギは、上下を間違えないように置いておきました。
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オニギはハングリ様の周りに中が見えないくらいに立てかけるので、もっとたくさんのオニギを作りたい! と、子どもたちから希望が出ました。割れの良い木であれば構わないので、センター下の林に、間伐材のヒノキが横たわっていることを思い出し、取りにいくことに。できるだけ節のないものを探すよう取り決めていましたが、思った以上に雪が深く、一苦労…。皆で、120~180cmくらいの長さのものを4本、センターの玄関前まで何とか運び出しました。
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そして、フシノキで作ったオニギの長さに合わせて、ヒノキをのこぎりで切るところまで昼食前に済ませてしまうことに。
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さくさく快調に切り進められた子もいれば、難渋した子たちもいました。
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午後2時から活動再開。林の中から調達してきたヒノキでオニギを作るために、割る工程。ヒノキを立てることができると、無謀にも鉞で薪割りをするようなやり方で、みかん割りにしようとするチャレンジャーもいましたが、見守っていた周りの者たちはハラハラ…。ヒノキはオニギとして使えないくらい ずたぼろに。結局、地道に斧頭をハンマーで叩いていくやり方の方が、少しずつでも断然きれいに割れると気づき、ほとんどのヒノキはそのように割っていくこととなりました。皮が中途半端に剥がれてしまったり、できるだけ節のないものを探してきたつもりだったけれど結構 節があって手こずったりしました。湿っていて上手く割れないものや、オニギとして使えないくらい破壊されたようになってしまったものも幾つかありましたが、皆で協力して堅実に割っていく作業をしばらく続け、たくさんのオニギを作ることに成功!! フシノキとヒノキをみかん割りにしオニギを作ってみて、フシノキはやわらかくてとても割り易い木だということ・白くてきれいだということを実感した学園生たちでした。
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次に、ハザに載せたり掛けたりして飾る 俵に見立てたものを作ることに。正式にはフシノキを使うのですが、いただいたフシノキは全てオニギにしてしまったので、俵に見立てる分については、その辺に生えていた灰白色の細い木を伐ってきて代用。それをのこぎりで十数cmほどにたくさん切る作業を、代わる代わる行いました。
ハザを構成するものが用意でき、ハザ作りも終盤に。ハングリ様に架け渡した ハザ棒に見立てた棒に、ヒノキとフシノキで作ったオニギを立てかけていきます。
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豊作を祈って ハングリ様の周りに中が見えないくらいに立てかけるのですが、中の方にヒノキを配置してから、表面に白くてきれいなフシノキを寄りかからせました。また、上下を間違えないよう気をつけて立てかけました。
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その上に、俵に見立てたものを飾ったり、藁縄でくくりつけて掛けたり。
全員で力を合わせ、豊年になるようにとの願いを込めながら、小正月の御飾りのハザを作ることができました!
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昔は農薬も肥料もなく、技術も低く、ほとんど自然状態に近い栽培だったので、農作物の出来不出来はその年の気象条件に大きく左右されたそう。それだけに、神仏や自然に祈る気持ちには切実なものがあり、そうした気持ちを形にして、どうかこのように豊作にしてくださいと祈ったのが、小正月の飾りものだということを知った学園生たち。また、小正月の御飾りには、たくさんの材料が必要なこともよくわかった様。14日の朝、オニギに「十二月」と書き入れる予定です。

21/01/12

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