1月13日
1月13日(日)は、雪の活動を予定していましたが、センター周辺には全く雪がなく、寧ろ暖かさを感じるくらいでした。そこで、小正月の御飾りを作ることに。売木村では1月14日から16日までを小正月またはモチイといいます。モチイというのは旧暦でいうモチの日のことで、月の十五日・満月の日のこと。欠けたところのない満月のように、豊年満作の年になるように、その年の最初の満月の日・モチの日に豊作を祈るところから、百姓の正月ともいわれるようになったといわれています。
初めに、はんぐり様に縛りつける松を探しに行きました。本来なら、松納めで一度倒した松の枝を少し落としたり、下部を少し切りつめたりして、新しくするのですが、今回は新たに切り出すことにし、枝ぶりの良い松を皆で念入りに調べました。
男子で相談して1本、女子で相談して1本を決め、中学生がノコギリで切り、玄関付近へ運びました。
この日、作るのはハザとホダル(穂垂る)。活動ミーティングの時、” 売木の伝統文化” のDVDの中でハザやホダルがどんなものなのかは見ましたが、小正月を翌日に控えているので近所に実物があるのでは?ということになり、少し散歩。ありました!ありました! 学園生たちに、これから作るものが視覚的にわかりやすく伝わりました。
そのまま、アワボ(穂垂る)をならせるための栗の木を探しに、林の中をさまよいましたが、見つからず。かわりに、伐採されていた、ハザに使うオニギを作るための雑木をたくさん持ち帰りました。
そして、ノコギリでオニギに適した長さに切っていくことに。自然に数人ずつにわかれて、作業が始まりました。
やわらかくて割れの良い雑木だったのですが、節のあるところなどがなかなか切れず大変そうでした。一か所切るのに、かなり長い時間をかけていたグループも。昼食前までひたすら同じ作業を続けました。
ハザには、フシノキを切ってタワラに見立てたものを作って載せたり、掛けたりして飾りますが、藁縄を使います。また、2本の松に注連縄を張り渡すので、藁を左綯いに撚った縄を作る必要があります。そこで、お正月準備活動で藁綯いが上手だった子は、藁縄や注連縄を作る担当に。黙々と綯っていました。
昼食と食休みの後、午後1時45分から、活動再開。しばらくの間は、オニギにするために、雑木を適当な長さに切る作業が続きました。
並行して、アワボ作りも始まり、切ったフシノキの木片の中心にキリで穴を開けていくことに没頭する子も。
はんぐり様に松を縛りつけ、注連縄を張り、ハザ棒に見立てた横棒も設置でき、オニギ作りも終盤にさしかかりました。適当な長さに切られた雑木を、手斧や斧・ナタなどで、みかん割りにしていきます。それほど太くはなかったので、2つか4つ割りに。やわらかくて割れの良い雑木だったのですが、やはり、節には手こずりました。それでも、中3生や大人が頑張って割りまくり、たくさんのオニギを作ることに成功!!
作ったオニギは、はんぐり様の周りに中が見えないくらいに立てかけました。その上に、タワラに見立てたものも飾りました。
数人でもう一度、栗の木の枝を切りに行き、なんとか手にいれることができたので、 枝先に、先ほど穴を開けたアワボを挿し込んでいきました。少しでも枝が揺れるとアワボが落ちてしまったり、開けた穴の大きさと枝先の太さが合っていないとすぐに外れてしまったりと、かなり大変でしたが、皆 根気よく作業をしていました。アワボを枝にたくさんならせたホダル(穂垂る)が完成。はんぐり様と一緒に立てたいところでしたが、倒れてしまいそうだったので、手前の桜の樹にくくりつけることに。
全員で力を合わせ、ハザとホダル(穂垂る)といった小正月の御飾りを作ることができました。学園生たちは、小正月の飾りものには、たくさんの材料が必要なこと、その年の農作物が豊作になるようにとの願いが込められていることがとてもよくわかった様。
夕方、11日の鏡開きで欠き割った鏡餅で、おかき(あられ?)を作りました。油で揚げずに、オーブンで焼いて。おやつの時間に間に合わなかったので、
夕食の後に食べました。カリッとしたおかきを食べたことで、グラグラしていた乳歯が抜けた なんていう子も!!
年神様の力が宿っている鏡餅を食べることで、年神様の力をもらい、新しい1年を元気で幸せに暮らせるよう願いました。
19/01/14