2月9日
2月9日(土)~10日(日)、他学園訪問とアルペンスキー活動をしに、大町市へ出かけました。インフルエンザに罹った子が1名いたため、残念ながら10名全員での活動にはなりませんでした。活動の目的は、大きなスキー場でスキーを楽しむこと、同じ県でも、南信の売木村と、雪が多い地域である大町市では、自然の様子や生活・文化など地域による違いがあることを知ること、八坂美麻学園の山村留学生たちと交流することなど。
6時半にセンターを出発し、マイクロバスで一路、スキー場を目指します。高速道路を利用し、車中ではおしゃべりをしたり眠ったりしながら、北上。何時間も経つと、「まだ、着かない?」「あと何分くらい?」と聞き始め、長野県の広さに関心をもった様子の子も。バスは順調に走り、10時頃 鹿島槍スキー場に到着。
ブーツを履き、準備を整えたら、中綱ゲレンデの下の方で体操。次の日の午後には、全員で鹿島槍スキー場のノースMt.に立ち、一緒に滑り降りることを目標に、3班にわかれての講習が始まりました。今シーズン3回目ないし4回目となるスキー活動です。1班の3人は、SAJ公認スキー準指導員のIさんの講習を受けられることになり、早速 高速クワッドリフトに乗って、中央ゲレンデへ。
2班の5人は、中綱ゲレンデの緩斜面を2本、足慣らし。基本を確認しながら、これまでに習得した滑り方で、気持ちよく滑走しました。
3班の子は、緩斜面をプルークスタンスで左右に曲がりながら滑ることを目指し、マンツーマン指導を受けることに。
足慣らしを終えた2班も、中央ゲレンデへ向かう高速クワッドリフトに乗車。降車場所の眼前に広がるたくさんのリフトとゲレンデに、「うわぁ~!」と喜んでいました。ところが、はりきって緩斜面を滑り降りたところで、「気持ちが悪い…。」と訴える子が! 体調不良なのかリフトに酔ったのかわかりませんでしたが、とても滑れそうにないと言うので、下りのリフトに乗って休憩所へ戻り、休むことに。その他の子たちは、幾つかのリフトに乗り、正しい姿勢を意識してゲレンデでプルークボーゲンを練習。昼食を食べる休憩所までは、中綱林道を滑り降りました! 緩やかで長いコースは、今季初めてスキーを始め、プルークボーゲンで滑れるようになった子たちには大人気。静かな林間で、長い滑走を楽しみました。
雪が降る中、気温も低かったので、寒さや手の指先の冷たさが辛すぎた1班の子たちは、少し早めに切り上げていました。休憩所に全員戻り、しっかりお昼ごはんを食べた後は、ストーブの前で休憩。
午後は1時半頃から講習を再開。3班の1人と、2班で午前中 気分が悪くなった子は、正確なプルークボーゲンの完成を目指し、緩斜面の中綱ゲレンデで、何本も練習することに。
1班と2班は合同で、Iさんの講習を受けることにしました! といっても、今回が学園で行う今季最後のスキー活動になるので、練習というよりは、安全に楽しくたくさん滑ることに。
ゲレンデの斜度に合わせて、直滑降をしてみたり、姿勢やストックの構え方に気をつけて滑ってみたり。写真は、1班の3人の滑り出しの姿勢。
クワッドリフトに乗るために並ぶ学園生たち。
少し急な斜面を滑るときも意識するのは、正しいポジションに乗ること。大きく曲がりながら、ゆっくり安全に滑り降りました。緩斜面や林道コースでは、スキー板をできるだけ揃えて滑ったり、スピードを出して楽しんだり。中には、転倒したり、林道コースから外れ、雪に埋もれてしまったりした子もいましたが、長く滑走できるので課題を持って滑り続けていた子も。
時間いっぱい滑り倒した学園生たちは、スキーの片づけをし、バスに乗り込み、この日の宿泊場所である八坂美麻学園へ。
挨拶をして、部屋に荷物を入れると、八坂美麻学園生がすぐに館内案内をしてくれました。
「お風呂の準備をして。」と言われ、お風呂に案内してもらい、一緒に入浴もしました。
午後5時50分から夕食の配膳開始ということで、八坂美麻の学園生たちと売木の子たちが一緒に配膳。
そして、八坂美麻の5つの生活班に、売木の子は1~2人ずつ加えてもらい、夕食の食卓を囲みました。普段の食事のときも静かに食べることが多い売木の子たち。人見知りなのか緊張していたのか、各班で黙々と食事をしていました。
夕食の後に自己紹介をしましたが、大きな声で元気よくすることはできませんでした。
次は、売木学園での生活の流れと同様、掃除の時間。売木では一人一か所の掃除場所を担当していますが、八坂美麻学園では班の人たちと一緒に。2階のホールを掃除したり、本棚の整理をしたり、
約50人分のお皿洗いをし、流しや厨房掃除をしたり。食堂の掃き掃除をした子も。
この後、交流会をしようということになっていたので、部屋に布団を敷き、歯磨きをしました。
午後7時半から、一堂に会して交流会が行われました。I家の親子パフォーマンスに続き、それぞれの学園で取り組んでいる太鼓や民舞を披露し合うことになり、先に売木の番になりました。月末に村の文芸祭で発表する予定で練習している、”寄せ囃子”と
“三宅島神着木遣太鼓”を披露。
八坂美麻学園生は、三演目を見せてくれました。”はねこ”では、女の子たちの心から楽しげな表情や、元気いっぱいの踊り、囃子方も学園生が担当していることに、驚いていた売木学園生たち。
食い入るように見つめていました。
また、売木では今年度着手していない”秩父屋台囃子”の、豪快なリズムを渾身の力と技で打ち出す中学生たちに、感心することしきり。大太鼓を足で抱え、腹筋を使い上半身を倒したり起こしたりしながら打つ座奏、それでも目一杯出される音に、もの凄い迫力を感じていました!
最後に披露されたのは、八坂美麻学園生全員(中学3年生数名は、高校受験のため帰省しており不在でしたが)による”三宅島神着木遣太鼓”。同じ演目でも、こうも違うものなのかと、ただただ圧倒された売木の子たち。一人ひとりがしっかりと打ち込んで音を出しているうえに、大人数での迫力満点の演奏、また、音が揃っていることなどに、舌を巻いていました。自分たちのレベルの低さに落ち込み、太鼓や民舞に取り組む意識の低さを痛感した様。しかし、これからの自分たちの太鼓演奏に活かせる何かをつかんだことでしょう。
それから、育てる会の代表理事のお話を聞いて、小学生は就寝。その後、食堂で勉強したりしゃべったりして、親睦を深める中学生男子もいました。
19/02/13