10月5日
10月5日(土)、気持ちの良い秋晴れの下、予定どおり稲刈りをしました。
これまでの田んぼの作業を振り返り、稲刈りの手順を確認した後、外に出て、まず藁すぐりをしました。稲刈りももちろん、これまでと同様 機械を使わず、鎌で稲を刈り取った後に束ねるのですが、その時に使う紐が昨年の藁。手櫛ですいて、はかまと呼ばれる下葉部分を落とし、しっかりとした茎だけを選別。一度に沢山すこうとして、良い藁の茎まで取り除いてしまう子もいましたが…。
きれいになった藁は、水で湿らせてから、木槌で打ちました。柔らかく、かつ丈夫にするためです。受け継がれてきた藁を有効活用する先人の知恵に感心しながら、結束用の藁をどんどん準備しました。
稲刈り鎌や結束用の藁を載せたソリなどを手分けして持ち、田んぼへ移動。鎌の使い方や刈り取った稲の結束の仕方のレクチャーを受けた後、収穫祭の祭壇にお供えするための稲を一人一株刈りました。
それから、教わったとおりに一人ひとり 数株を鎌で刈り取り、藁で結束。刈ることはできても、きつく結束することが難しく…。最初から玄人なみの手さばきの継続生はいましたが、ほとんどの子たちは指導員からなかなか合格点をもらえず。稲を藁でしっかりと結束できていないと、はざにかけて干す時にばらけてしまい、落ち穂が増えたり、結束し直さなければならず二度手間になったりします。
悪戦苦闘の末、結束で及第点に達した子が3人。指導員3人と合わせて、緩まないように結束できる者が6人揃い、本腰を入れて稲刈りをする体制が整いました。12人で6ペア作り、小学4・5年生6人が主に刈り、小学6年生と中学生・指導員が結束を担うことに。
とりあえずペアで、3列くらいを担当し、前進していきます。例年になく田んぼが乾いており、ぬかるみに長靴がはまって動けなくなるなど無駄な時間を取られず、稲穂を田んぼに直置きすることもでき、順調に進み始めました。親指を下にして稲を握り、鎌で刈っていた子は、誤って指を切り落としてしまう危険性があるので、正しく握り直してから刈り進むことに。
刈った稲は、固く結束して直径10cmくらいになる分量を一束分として、置かれます。それを後ろに控えている結束担当のペアの子が、結んでいくわけですが、手早くぎゅっと結べないので、どんどんたまっていっていました。さらに、田んぼが乾いているのをよいことに、腰を下ろして結束していたので、のろのろ。刈るのがゆっくりな子と組んだベテランの継続生は、待ち時間ができてしまうので、自分で刈って結束しながら、ペアの子が刈った稲も結んで束ねるという、大人顔負けの仕事っぷり!
小学5年生たちは、学校田で稲刈りを経験済みだったので、どんどん刈り進められる子もいました。ずっとしゃがんだままという体勢のきつさや腰の痛さと、暑さを我慢しながら、ひたすら刈り続けていましたが、作業がだんだん雑になる子たちも。稲を刈る位置が上の方になったり、株の切り口が水平ではなくもの凄く斜めになってもお構いなしだったり、刈った稲の根元を揃えずバラバラに置いたり、一束にする分量が少なすぎたり…。
でも、本当に田んぼにぬかるみがなく、刈ること・結束することに集中できる状態だったので、どんどん捗りました。注意された刈り方を改めたり、結束する人が手早くやりやすいように、一束にする適量の刈った稲の根元をできるだけ揃えて置いたり、気を配りながら、作業を進められるようになった子たちもいました!
だんだん慣れた手つきで鎌を扱えるようになり、ザクッザクッと小気味よい音が響くように。稲を刈るのが楽しくなり、向こうの畦が近づくと「もうちょっとで、視界が開ける! がんばろう!」と自分で鼓舞していた子も。担当していた3列を刈って、結束も終わり、対面の畦まで突貫したペアは、まだ手つかずの列の稲刈りにまわりました。それまで、主に結束を担っていた子も「私も、刈りたい。」と、鎌を手にしていました。ペア作戦&人海戦術が功を奏したようで、時間がかかっていたペアの手伝いなどもして、お昼ごはんの時間までに、刈り取りと結束が全て終了。
外で、お弁当とアケビとおやつを食べ、午後2時前から田んぼへ行き、作業再開。学園生たちは、午前中にたくさん落としてしまった穂を拾うことから始めました。すぐに休憩しようとする子もいれば、
お米の大切さをしっかりと感じ、熱心に落ち穂拾いをする子たちもいました。
はざを組み立てられたので、はざかけ作業に移りました。時々、結束が緩いものが見つかり、しっかりと束ね直さなければならず、はざかけが滞る時もありましたが、経験者が何人かいたので、手際よく進みました。
田んぼのあちこちに置かれていた稲束を拾い集めてはざの側に運ぶ役、はざにかける人に稲束を手渡す役、
はざ棒に稲を分けてかけていく役…というふうに、なんとなく流れができ、それぞれ自分にできることをやっていました! はざ棒の一番下の段にぎっしり干したら、次はそのひとつ上の段にかけ、最終的には4段がけのはざにきっちり干せました。
最後に、一粒も無駄にするまいと落ち穂を拾い集め、束ねて干しました。意外にも早く、午後3時半前に終了。稲束を干し終わった4段がけのはざは、壮観でした! この先のお天気にもよりますが、4週間ほど天日干ししたら脱穀をする予定です。新米をついて食べるおもちを楽しみに待つ学園生たちでした!
19/10/08