12月21日
12月21日(土) 、9時から”炭の窯出し”をすることに。先週の土曜日のお昼頃に火をつけ、皆で交代しながら火曜日の朝まで、焚口で薪を焚き続けた炭焼き。その後、空気を遮断するために焚口や空気穴・排煙口などを完全に塞ぎ、窯が冷えるのを待っていたのでした。
汚れる作業なのでレインスーツを着用し、学園生たちは窯の所へ移動。
窯の屋根の下に入った学園生たちはまず、窯の蓋を覆っていた土を取り除く作業から。
並行して、焚口や空気穴などを塞いでいた土もスコップなどを使って取り除きました。
窯と蓋の隙間から、窯の中に土が入ると困るので、蓋をしっかり押さえておく役割の子も配置。土埃にまみれることを厭わず、次回の炭焼きの時に使うため取っておく土を、袋に黙々と入れ続ける子も。
やっと、蓋があらわになりました!
炭焼きをしている途中に蓋を開けて、ちゃんと炭になっているかどうかを確認することはできなかったので、早く窯の中を見てみたいと逸る気持ちと、全て灰になっているのではないか、はたまた木のままなのではないかと不安が交錯する中、蓋を開ける緊張の一瞬!! いよいよ炭とご対面? 中を覗きこんでみると、大失敗ではなさそうでした!
窯の中に手を伸ばし、ひとつ取り出すと不安げに「これ、炭?」と指導員に聞く子。手渡して、見てもらい、ちゃんと炭になっていると言われたら「炭になってるって!」と皆に伝えていました。
窯を挟んで2列に並び、窯から取り出す役割・炭になっているかどうか見極める役割・隣りの人に渡す役割・乱暴に扱うと割れてしまうので、袋に丁寧に炭を入れていく役割を順番に担うことに。
全員がどの作業も体験できるよう交代しながら、窯出しを進めていきましたが、やはりドラム缶窯の中に手を入れ、炭を取り出す役目が回ってくるのが待ち遠しかった様子。「見て見て!! 立派な炭ができていたよ! すごく軽いよ。」
目で見たり、手に取った時の重さや叩いた時の音で判断したりして、炭になっていることを今一度確認してから、隣りの子へ手渡していました。「窯に詰めた時よりちっちゃくなってる!」「めちゃくちゃ軽い!!」と、歓声をあげる子も! 窯の中で、完全に炭になっていないゾーンもありましたが、大部分は理想通りの炭ができていました! 一旦、窯から全て取り出して、不完全だったものは次の機会に焼き直すことに。
窯の中に頭まで突っ込んで、炭のかけらもできる限り取り除きました。横にして作ったドラム缶窯の中は曲面なので、炭のかけらをきれいにすくい取るのはなかなか難しかったのですが、汚れることを厭わず作業する姿が! 焚口もきれいに掃除しました。
木炭は、紙袋(30kg用米袋)にいっぱい入れて、2袋半ほどあり、炭焼きはまずまず成功でした!!
できた炭は、これからや来年度の活動で使う予定です。炭を入れた紙袋を運び、令和元年産と書き込んで倉庫に納め、活動終了。
10時半すぎからは、お正月準備活動 第1弾として”鏡餅づくり”をすることに。学園生たちは、初めに、売木の伝統文化をまとめてあるDVDを見て、お正月や売木村の年越しについて知りました。売木村では昔から祝い事にはお餅をついて、神様に供えたり食べたりするのが一番のご馳走といわれ、特にお正月にはたくさんのお餅をついたそう。お正月用のお餅は、29日は苦餅・31日には一夜餅といわれ縁起が悪いといって嫌い、30日に餅つきをすることが多いよう。でも、30日は学園生たちは帰省して不在なので、この日に。昔は神様用の餅をつくときは、つく人と手水をつけて返す人とは同じ履き物を履かなければといわれていたのだとか。そして、鏡餅づくりと切り餅づくりをするため、昔は十臼くらいを一日がかりでつく家も珍しくなかったよう。
センターでは、鏡餅づくりをするために一臼だけつくことに。倉庫前に準備した臼の周りに集合し、厨房で蒸していた餅米が良い具合に蒸しあがったので、臼の中に移し、早速餅つき開始! 餅米は、今年 皆で作ったもの。重要で、かなり力もいるし大変なつぶす作業は、大人が担当。臼の周りを回りながら杵に体重をかけ、手早くしっかりとつぶしこねてから、皆のお待ちかね、つく作業に入りました。
杵と臼を使う餅つきは、皆で以前にやったことがあり、要領がわかっているので、順番にどんどんついていきました。
一巡目には、杵の重さによろけたり、お餅の真ん中を狙ってつくことができなかったりした子たちもいましたが、二巡目には、先日体験したまさかりでの薪割りの要領を思い出し 杵の重さを利用して落とすように、しっかりと餅米をつくことができるようになっていました。
頼もしい姿を見せた子も!
餅つきはスピード勝負なので、子どもたちがつく合間に大人たちが助力し、無事 お餅に。
つきたてのお餅を食べたい衝動をなんとか抑え、急いで食堂に移動した学園生たち。 一人ひとり、もちとり粉を敷いたトレーに、つきたてのお餅をもらい、丸める作業開始です。
活動前にDVDで見た、農家の母さんがお餅をきれいに丸めていた手つきを思い出してトライ。売木の鏡餅づくりとは、最初の臼で餅米だけのお餅をつき、歳神様をはじめ恵比寿様や祀ってある神様の数だけ お供えする小さな鏡餅を作ることで、お供えといっているそう。もらったお餅で大小2つの丸餅を作りますが、学園生たちのお家に飾っていたであろう鏡餅よりは随分ミニサイズになります。
もちとり粉を手のひらとお餅の表面につけ、手慣れた手つきできれいに丸められる子もいれば、お餅をべたべたと触りすぎ、手のひらにいっぱいくっつけてしまい、にっちもさっちもいかなくなった子も数人。しばらく格闘した末、全員どうにか2つの丸餅(塊?)を形づくりました。
最後に、使ったトレーを洗ったり、杵・臼を皆で洗って片づけたりし、鏡餅づくりは終了。
作った鏡餅(お供え)は、お家に飾るよう、帰省の際に持ち帰る予定です。
19/12/21