1月14日
1月14日(日) 冬の暮らしの中には、寒さや冬の自然を利用した様々な工夫が残されていることや先人の知恵を知ろうということで、食文化体験として干しいも作りをしました。
9時頃から、材料のさつまいもを洗うことに。さつまいもは、学園の畑で育て、秋に掘って保管していたもの。デンプンを糖化させ、甘くておいしい干しいもを作るために発泡スチロールに入れて保存していたのですが、寒さと水気に弱いさつまいもは、売木の冬の寒さには太刀打ちできなかった様。腐ったり傷んだりしてしまったものがたくさんありました。あまりに酷い状態のものはヤギの餌にし、腐っている部分があるものは、水でとりあえずしっかり洗い、その後 包丁で取り除くことに。干しいも用の品種も、いわゆる普通のさつまいもも保管してありましたが、全てを洗って選別。「うわぁ~、これほとんど腐ってる!!」「これは、ヤギの餌にしますか?」と、厨房で飛び交う子どもたちの声。洗えたいもは包丁部隊にまわされ、包丁部隊全員が左手の親指を少々切ってしまい流血しながらも、傷んだ部分や腐っているところをどんどん取り除いていきました。皮をしっかり洗っただけでそのまま蒸してよさそうなものはひとつもなく、元々は大きかったいもが、随分小さくなってしまいました・・・。
次は、さつまいもを3段のせいろに納めて、蒸かす工程。いもの甘みを引き出すには、ゆっくりじっくり蒸かす必要があるので、子どもたちはしばし自由時間に。太鼓の練習をしたり、厨房でお昼ごはん作りのお手伝いをしたりしていました。
さつまいもが蒸かしあがる目処がついたら、ミーティングで、干しいもについて学びました。干しいもの名産地は茨城県で、学園には茨城ガールが2人いるので、知っていることを教えてくれました。手をきれいに洗って、調理器具を準備したら、さつまいもの皮を手でむくことから。蒸かしすぎたのか、持つだけで崩れてしまうくらい軟らかいものもあり、慎重に作業をしました。
次に、さつまいもを切る作業。大きさや形によって、そのままの”丸”か、1cm弱の厚さにスライスする”平”か、1cm角の細長い棒状の”スティック”にするかを各自考えて、切る必要があるものは切りました。さつまいもを押し潰してしまったり、薄く切りすぎてぐちゃくちゃにしてしまったりと、手こずっていた子たちも多かったのですが、甘い匂いに、ついそのまま食べてしまいたくなる衝動を抑えながら、作業をしていました。
なんとか全てのさつまいもを切り終えたら、最後に、干す工程。できるだけ、天日干しにしたいところですが、とりあえず日当たりの良い室内に干し場を設置。さつまいもを、重ならないように広げて置いていきました。ぐちゃぐちゃに潰れたものも干していました! 1週間から10日ほど干す予定ですが、どんなふうに変化していくのか楽しみです。うまくできるかどうか不安でもありますが・・・。11時半頃、使ったものを手分けして片づけ、活動は終了しました。
午後から翌日にかけて、来年度の山村留学を考えている人たちを対象に、学園では、1泊2日の体験留学を行いました。
午後2時半から小一時間、学園生も体験留学生も一緒に、村内某所でソリ滑りを楽しみました!
その後、1年前に作って保存しておいた平状の干しいもを火であぶり、おやつとして食べようということに。まずは、薪集め。体験留学生たちを林へ案内し、どんな枝を拾い集めればよいかを教えてあげる学園生たちでした。 倉庫前に戻り、薪をどんどん火にくべて大きな火にしてから、熾きになるのを待ち、レンガと網を準備。干しいもを網の上に並べてあぶりました。
熾き火ではなく炎があがってしまった部分があり、黒く焦げたものもありましたが、軽く焼いた干しいもを自分で選んで食べました! 甘さもおいしさも申し分なく、保存食として優れていることを実感し、先人の知恵に感心していた学園生たちでした。
18/01/15