7月14日
3連休の初日 7/14(土)には、まず生活の仕切り直しの、荷物整理や部屋掃除。ずっと雨続きで干せていなかった布団も干し、念入りに部屋の掃除をすることに。ジメジメした布団を、ふかふか(暑くなりすぎる?)にして気持ちよく寝ようと、はりきって動く子もいました。敷布団・掛布団・枕一式を自分でフェンスやウッドデッキに干す子もいれば、室内から布団を出すのと、外で受け取って干すのとにわかれて作業する子たちもいました。
10時すぎからは、畑の草取りを頑張りました。3週間前に、2日かけて 皆で一斉にやりましたが、雑草の猛威はとどまらず・・・。畝と畝の間をとりあえず2人で受け持ち、両側から真ん中に向かって草を取っていくことに。雑草はあまり伸びていないものの、畝間にびっしり生えた小さな草!!
休日にしかしっかりと作業する時間がとれないので、仕方がない状況ではありますが、開始から1時間45分経っても少ししか進んでおらず。適宜、水分補給をしながら、ひたすら雑草と格闘し続ける学園生たちでしたが、毎回のごとく、雑草を根こそぎではなくひきちぎったり、同じ姿勢を続けることが辛くてすぐにうろうろしたりする子たちも。一方で、根気よく丁寧に除草していた子たちもいました。
昼食・食休みの後も、畑の草取りの続きに励みました。大きなクルミの木が木陰をつくってくれていて、それほど暑くはない中で作業をしていた子たちもいましたが、集中力は続かない様子・・・。おしゃべりをしたり、鼻歌を歌ったりしながらでも、手を動かせればよいけれど、そうできない子もいました。
草取りは、全体にわたって終わらなかったので、翌日に持ち越し。午後4時近くになっていたので、ヒグラシの鳴き声を聞きながら、じゃがいもを掘ることに!! 春、まず畑に植えつけたじゃがいもの種芋から伸びた茎や葉は、開花後 黄色く枯れ、収穫時期を迎えていました。しかし、雨がたくさん降り続き、じゃがいもの畝の大部分が水に浸かっていた期間が長く、なかなか掘れなかったのです。茎を手で引き抜くと、肥大したじゃがいもが幾つかついていました!
だいたい一人一畝を掘ることにしましたが、掘り始めた辺りはどの畝も水はけが悪く、種芋が腐っていたり、できた芋も腐ってぐちゃぐちゃになっていたり、虫に食べられたり、幼虫が芋の中に入っていたり。悪臭が漂い、手にもとんでもない残り香が・・・という状態で、多くの子が意気消沈しかけていました。でも、掘り進めていくと、良いじゃがいもがたくさんできていた畝も!
「あれっ?ちょっとしかついていない。」茎にくっついてくる芋が少ない場合に、土を掘ってみると、ごろごろ出てくることもありました。先ほどまでの草取り作業の取り組み方とは全然違う学園生たち。収穫の喜びなのでしょう。
乾いていて大きい芋が出てくると、「でかっ!」「見て!」と嬉しそうに皆に見せる子も。
芋掘りをしながら見つけた幼虫を、わざわざ報告する子や「何の幼虫?」と観察する子もいました。「大きいの、あった!」と歓声をあげる子、「面白い形してる!」「雪だるまみたいな形のじゃがいもが、同じところから三連続で出てきた!」と嬉々として掘り進める子も。
一通り掘れたら、マルチシートをはがしました。
そして、畝の土を隈なく掘り返し、掘り残しがないかを確認。「結構、あるじゃん!」「あっ、ここにもあった~!」と、あちらこちらから声が。腐ったり、何かに食われたり、傷んだりしている芋ははねのけ、選別しながら良い芋をかごに入れていきました。
掘ったばかりのじゃがいもと、はがしたマルチシートを、皆で協力してセンターの倉庫まで運びました。収穫した男爵いもとむらさきいもは、日陰に広げて数日干し、これから食べたり、学園生たちが夏休みに帰省する際に少しずつお土産に持ち帰ったりする予定です。量ってみると、男爵いもは58.2kg、むらさきいもは6.6kgありました! 「おばあちゃんに、料理してもらおう。」とか「これでポテトチップス作ったら、うまそう!」とか「イギリス料理を作ってもらおうっと。」など、自分が食べたいじゃがいも料理を希望したり期待したりする学園生たちでした!
夕食後の片づけをしたら、午後7時から開演する”うるぎふるさとコンサート”の会場 文化交流センター ぶなの木 へ車で行きました。新日本フィルハーモニー交響楽団のメンバーで結成する弦楽五重奏団”アンサンブル錦”の演奏に、一瞬のうちに引き込まれていった学園生たち。
演奏された曲は、バルトーク作曲 ルーマニア民俗舞曲・芥川也寸志作曲 弦楽のための三楽章より・ポップスより 川の流れのように と 美女と野獣・チャイコフスキー作曲 弦楽セレナードよりワルツ・ヴィヴァルディ作曲 四季より「夏」。一般的な演奏会ではほとんど選曲しないような曲を、意図的にリストアップしたそうで、子どもたちが聞いたことがある曲は1~2曲でした。けれど、MCが楽しかったり、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスといった弦楽器の説明が面白かったりしたので、飽きることがなかった様。因みに”馬の尻尾で羊の腸を擦る”のが、弦楽器なのだそう。MCに対してのオーバーリアクションがとても良いと、褒めてもらった学園生も。4つの弦楽器それぞれの音色の違いを楽しむことができ、気持ちよさそうに聴いていた子どもたちでした。
良い音楽に触れ、素敵な時間はあっという間に過ぎ、アンコールでは、県歌「信濃の国」を演奏してくださり、会場の人たちは歌いました。そして、学園生の中から立候補した5人が演奏家の方たちへの、花束贈呈ならぬ記念品(飯田の水引細工)贈呈役を務めました! 鳴り止まない拍手に応え、最後は G線上のアリア。穏やかで優雅で荘厳な美しさにあふれた音色に、包みこまれるような気持ちになって、学園生たちは会場を後にしました。帰園してからは、現実に引き戻され、大急ぎで掃除をしてから就寝。
18/07/18