7月15日
三連休の中日は、朝から気持ちよく晴れ渡っていました! 前日には自分たちの使っている布団を干したので、この日は布団部屋に置いてある布団を干すことに。敷布団チームと掛け布団チームに半数ずつわかれ、その中でも布団部屋から廊下の端や玄関まで運ぶ人と、靴を履いて外で、廊下や玄関からセンター周囲のフェンスに干す人にわかれて作業開始。年上の子たちが上手に指示を出し、皆 よく動いていました!
どんどん干していって、最後は皆 外に出て作業。枕も部屋の外のウッドデッキに並べ、陽に当てることに。センターの周りのフェンスは、40組弱の布団で埋め尽くされました! 働いた後は、水分補給をし帽子を被って、
車で、南一地区のりんご農園へ。農園主さんを待つ間、りんごの木陰でのんびり過ごしたり、農園を探険したりしました。今回の作業内容は”袋がけ”。袋がけは、やらなくてもよい作業ですが、遊び心で、文字やイラスト入りのりんごを作成するときの工程のひとつです。
前回、摘果されず残されたりんごの実は、”つがる”も”王林”も直径5~6cmになっていました。赤いりんごに、文字やイラストを入れるので、今回の作業は”つがる”にのみ行います。二重になった紙袋を渡され、農園主さんの説明を聞く学園生たち。要するに、色づかせないように袋で日の光を遮断し、りんごがある程度の大きさになったらまず外側の袋、数日後に内側の緑色の袋というように段階的に外していくのだそう。そして、黒い太マジックで文字を書いたり絵を描いたりした透明のシールを貼り、収穫時にそのシールを剥がすと、文字や絵の部分は色づいておらず、浮きあがるというもの。
袋のかけ方を具体的に教えてもらい、それぞれ良いと思う実を選んだら、実際に袋をかけてみました。説明を聞いたものの、見るのとやるのは大違い。二重になった紙袋を膨らませて実に被せ、袋上部の切り込みに果柄を入れて寄せ集め、袋の口を絞って、袋の端についている針金で留めるのですが、四苦八苦する子が続出!
いい加減にやってしまうと、翌日には外れて落ちてしまうと聞き、なんとかしっかりとやろうと取り組む子もいましたが、紙袋がぐしゃぐしゃになってしまい、針金でちゃんと留めることもできず「もう、無理! できない!」「やらない。」という子も。乱暴に作業をすると、りんごが取れてしまうので、優しく丁寧に作業することも意外に難しかった様。
できたら、農園主さんに確認してもらい、きちんとできていたら、もうひとつ紙袋をもらって、被せました。一人、2回体験。コツを掴み、しっかりできるようになった子が、できなくてイライラしている子に「餃子の皮にひだを寄せるみたいにやるんだよ。」と、優しく教える姿もありました。
今年は、数年ぶりに”つがる”の生育が良いそう! 次回は、2学期早々に除袋作業とシール貼りをする予定。落ちていた実?落とした実?を味見していた子がいましたが、2か月後には大きくて甘い”つがる”の収穫が期待できそうです。
センターに戻り、少し休憩をしてから、お昼ごはんまで1時間ほど、前日から持ち越した畑の草取りをしました。一坪百姓活動をしている3人は、その畑の畝間の草抜きを受け持ち、他の子たちは昨日の続きの場所を。厳しい日差しと暑さの中での作業でしたが、集中して頑張った結果、ざっと見渡すと、雑草の少ない畑になりました!
午後2時。皆が大好きなホットケーキを昼食に食べ、食べすぎておなかが苦しい子もいる中、布団の取り込みが始まりました! ひとまず全てを活動室に入れるので、やはり屋外と屋内にわかれました。敷布団を干した辺りは、布団を取り込む 活動室の大きな窓から随分離れているので、軽ワゴンを使うことに。外担当の子たちは、フェンスに横付けにしたワゴン車の荷台へ、干した敷布団を載るだけ詰め込み、いっぱいになったら、活動室の窓の傍へダッシュ! 軽ワゴンが活動室側に横付けにされると、荷台から布団を取り出し、活動室の窓から室内へ放り込んでいきました。活動室で待ち構えていた子たちは、投げ込まれた布団を畳み直し、向きを揃えて積んでいきます。その繰り返し。走り回って積み下ろしをする子たちは、「軍隊みたいだぁ。」と面白がったり喜んだり。掛け布団も枕も取り込みました。人海戦術で、あっという間でした! 室内組の人数が少なかったので、放り込まれた布団が一時 山積みになってしまいましたが・・・。湿っぽく重たい感じだった布団が、ふっかふかで少しいい匂いになりました! 皆、よく働きました!
少し休憩をしたり、水分補給をしたりした後、天気や水温・水量などの関係で延びていたシャワークライミングを行うことに。センターのすぐ前を流れる岩倉川を、上流に向かって歩く活動です。楽しみにしていたと見えて、ミーティングの後、すぐに服装や装備を整えた学園生たち。ヘルメットを着用し、数分 道を歩いていきました。
15:20頃、国道に架かる岩倉橋下辺りから川に入りました。例年、川に足を浸すとその冷たさに大騒ぎとなりますが、今年はそれほどでもない感じ。一列に並び、ゆっくりと歩き始めると、水量が結構あるのが嫌なのか、川の真ん中を歩かず、できるだけ濡れないように川の端や岩の上を歩く子が多く・・・。
普段、川を遡ることはほとんどないので、初めはどのように歩けばよいのかわからない子もいましたが、だんだん足の運び方・バランスのとり方がわかってきた様。
浅い所もあれば深い所もあり、相変わらずなるべく濡れないようにする子もいれば、濡れることを恐れずずんずん進んで行く子も。
意外に流れの強いところがあったり、体全体を使ってよじ登らなければならないような大きな岩があったりして、濡れることなどお構いなしに突き進んでいくしかありません!
歩き始めて15分。行く手に立ちはだかる壁が! このコースひとつめの難所である、1.6mほどの高さの堰堤です。髙さに加えて、流れてくる水の量がいつになく多く・・・。「高っ!」「無理じゃない?」「どうしろって言うの?」と、困惑を口にする多くの子たちを横目に、腕力だけで身軽に身体を持ち上げ、颯爽と堰堤の上に立ったのは中3男子! 頭から水を被りながら、懸命によじ登ってこようとする小学生たちを助けようと、手を差し伸べていました。
中3男子以外にとっては、自分の身長より高い堰堤。簡単には越えられません。下に大きな石はあるものの、指導員に、最初からそれを使うのではなく、自力で登ってみたら?と挑戦を促されます。堰堤の正面から何とかして登ろうと、腕の力で自分の身体を引き上げようと頑張ってみたり、垂直の壁をよじ登ろうと試みたりするものの、足をかけられる箇所がなく・・・。愚直に取り組み続ける子たちがいる一方で、早々に諦めた子たちは、石に乗って横の壁に上がり、そこから堰堤の上へ行ったり、大きな石に乗って、上から手を引っ張ってもらいつつ下から持ち上げてもらったり。
石に乗って高さを稼いだり、他人に助けてもらったりせずに、なんとしても自力で登りたい! と、しばらくの間、入れ代わり立ち代わり、壁にとりついていた子たちもいました。難しいと判断し、石を利用する選択をして、少し高さを稼ぎ、後はなんとか腕力で体を引き上げ、見事登れた子も! もうちょっと・・・という子たちは、先に登った子たちが手を貸して、引っ張りあげてくれたり、下からちょっと押し上げてもらったり。どうにか全員が、堰堤をクリアできました。
その後もどんどん川を登っていく学園生たち。胸まで浸かるくらい深い所もあり、悲鳴とも歓声ともつかない声を辺りに響かせていた子も!
もう少し先へ進むともっと深い所があり、肩まで浸かって泳いでみる子たちもいました。楽しくて、笑いがこみあげてきた様。
岩についている苔の上を歩くと滑りやすいということ、浮き石に気をつけながら足場を確保すること、冷たい水の中に温かく感じる箇所があることなどに気づきながら、遡っていきました。
川には、木が倒れて堰き止められた、自然にできた堰堤のような所があり、そこをよじ登ったり、倒木の下をくぐったりと、ちょっとした探険気分も味わえました。
次に、学園生たちの目にとびこんできたのは、このコースの第2関門 落差4mほどの滝!! ハイライトと言っても過言ではありません。「これが、滝かぁ・・・。」とつぶやく子も。
念のためロープを垂らしてから、1人ずつ、滝に挑むことに。向かって左のルートは、水勢がかなり強く、右のルートは、左より少しだけ水の勢いが緩く、足場を確保しやすいのです。どちらから登るかは、自分で選択。真剣かつ心細そうな表情を見せながら、どのようにクリアするかを考えた結果、最年少の子は滝を巻く右のルートを選び、果敢に登ってきました。
滝の下から少し離れたところで見守りながら、自分の番を待つ間も、落ちてくる激しい水音で、近くの子との会話も聞こえないほどでした。小6男子が落水量にめげず、初めて左の直登ルートをクリアしたのに続き、激しい水しぶきに視界をさえぎられ、顔をそむけながらもしっかりと足場を確保しながら登りきった小6女子。
迷うことなく直登ルートを選択したのは、中2女子。見上げながら登ると、滝の水が容赦なく頭や顔を叩きつけ、口にも入ってくる厳しい状況の中、強い水勢に流れ落とされないよう、一歩一歩足場を確かめて着実に登っていました。激しい水の勢いに負け、左から右のルートに変更した子もいましたが、全員 慎重に、真剣な表情で登り、無事に滝を突破!! 濡れ鼠にはなりましたが、爽やかな笑顔を見せていました。
全身濡れたうえに、滝での待ち時間があったため、体が冷え、寒そうにしている子もちらほらいましたが、気を取り直して、ゴール地点を目指します。川幅が更に狭くなっていき、石や岩にも変化があり、源流に近づいていっている感じが! 川の中を歩いたり、冷たい川の中で待つという慣れないことを1時間20分もしてきたので、足に疲れがきたのか、何もないところでよろめいたり、転んだりする子たちも出てきました。それぞれ気を張って最後まで歩くことに。
十数分歩くと、最後の難所である、木でできた堰堤が出現! 第1関門の堰堤より少し低く、足をかけるところがあったので、躊躇なくチャレンジ。今更、濡れることも厭いません!
全員 自力で自分の体を引き上げることができました!
堰堤を越えたそこは、今回の最終目的地!! スタートから1時間半で、皆 無事に辿り着き、お約束の記念撮影。もうすぐ午後5時だったので、すぐにセンターまで道路を歩いて帰りました。渓流の水の冷たさ、透明さ、川の雰囲気を体感し、不安定な足場や急流など遭遇する様々な状況を工夫しながら乗り越え、最後までやり抜いた学園生たちは、楽しかったし達成感があったと話していました!
18/07/20