5月5日
前日(4日)から25・26・27・28期の修園生3名が、センターに顔を見せに来てくれていました! 一緒に朝ごはんを食べた後、あまり時間がないという一人に合わせて、せっかくなのでちょっとだけ太鼓を打つことに。新入園生はまだ太鼓練習を始めていないので継続生だけでしたが、太鼓に対して積極的ではない子も多く、なかなか始まらず。修園生が音頭をとって、ようやく一緒にできそうな2曲くらいを打ちました! 修園生たちはもちろんのこと、継続生たちも久しぶりに握ったバチでした。
三宅島神着木遣太鼓を叩いた後、なかなか腰を落として打つことができない学園生に修園生が指導してくれる場面もありました。僅かでしたが楽しい時間を共有できた様。
5月5日(金)は、子どもの日ですが、端午の節句にあたります。端午の節句には、よもぎや菖蒲を軒先に吊るしたり、よもぎもちを食べたりして、邪気払いをする風習が残っています。この時期、たくさん生えているこの辺りのよもぎの若芽や若葉は採り時。なので、皆で、もち草ともいわれるよもぎを採り、もちつきをして”草もち”を作り、お昼ごはんに食べることに。
まずは、3人ずつ4グループにわかれ、グループごとにざるを持ってよもぎ摘み。センターの庭や周辺に、よもぎはたくさん生えているものの、茎が伸びきったものではなく若芽や若葉だけを摘みとっていきました。
ざるに山盛りのよもぎを採れたグループはありませんでしたが、お昼に間に合わせるため30分ほどで打ち切り。厨房で、各グループ一握りほどのよもぎを洗い、虫や枯れ草などのゴミを取り除きました。
洗ったよもぎを茹で、水にさらしてよく絞った後は、包丁で刻む作業。よもぎ独特の爽やかな香りが厨房に充満していました。柔らかい部分を採ってきたはずなのに、できるだけ細かく刻むことは大変難しく、交代しながら頑張りました。
それから、フードプロセッサーやミキサーを用い、ペースト状にしようと試みましたが上手くいかず、すり鉢とすりこ木を使用。一生懸命すりつぶしました。
朝から蒸していた昨年の留学生たちが作ったもち米も、良い具合になったので、外に出てもちつき開始! といっても、いきなりつくわけでなく、蒸し器から臼に移したもち米を杵でつぶしこねることから。もちつきの半分と言われるくらいとても重要な作業なので、継続生であり中学生男子のHiさんが主に担いました。臼の周りを回りながら杵の先に体重をかけ、しっかりとつぶしていくHiさんを、遠巻きに見る皆・・・。
つぶつぶ感が少なくなったら、いよいよつきます。力があるであろう中学生から順に。臼と杵を使ってのもちつきは皆、やったことがあるとのことでしたが、予想以上に重い杵でふらつきながらおもちをついた子も!
一度にたくさんはつけないので、2回にわけてもちつきをしました。また、摘んだよもぎが意外に少なかったので、1回目についたおもちはそのままにし、2回目につくおもちにだけよもぎを加えることに。2回目は、もち米をつぶしこねた後に、ヨモギを加え更につぶしこねてから、全員が代わる代わるついていきました。おもちは次第に滑らかになり、色鮮やかな草色に! 臼の縁を叩いてしまうことも少なく、皆 わりと上手についていました。
皆で協力し30~40分ほどで、こしが強いおもちのできあがり!! 続いて、白いおもちも草もちも千切って丸めます。我先にと手を伸ばす子たちも。そして、お皿にあんこや石臼で挽いたきな粉をまぶした白いおもち2つと草もち2つを配り、お椀に汁物を装いました。
「いっただっきま~す!!」大きく口を開けて、パクリ。
「おいし~い!!」「うますぎる!!」「何もつけなくても甘くておいしいよ。」「よもぎの香りがする~。」と、口々に歓声が。おいしい草もちを食べるために、よもぎを摘み、杵でもち米をついた苦労が報われた様です。
瞬く間に4つのおもちを食べた子どもたちは、おかわりへ。汁物もおもちも大人気でした! 一度では足りず、二度三度とおかわりする子たちもいました。夕食のおかわりに置いておく20個ほどの草もち以外、2.3升のお米をついてできたおもちを完食。しっかり邪気払いできたことでしょう。
もちつきの片づけをした後は、翌日の味噌作りに備え、材料の大豆約30kgを厨房で洗うことに。
ざるに入れた大豆をボールの中でガシャガシャ洗い、水をかえ、汚れや変色している大豆などを取り除きました。泡立ってきたり、水がすごく汚れたりして、驚いていた子も。
4つのシンクを使い、皆でかわりばんこに洗ったので、すぐに終了。きれいに洗えた大豆は、外の倉庫に置いた たっぷりと水をはった大きな樽2つに浸し、翌朝まで吸水させることに。
少し自由時間を挟み、次は”苗づくり”。5月下旬頃、畑に植えるつもりのもので、自分たちで作れそうなものは種を蒔き、苗に育ててみようというのが苗づくり。ミーティングの後、外へ出て作業をしました。
農家ペアで作業を進めることにし、まず、ビニールポットや連結ポットに野菜用培養土を入れていきました。
そして、種蒔き。今回は、イネ科のとうもろこし、うり科のかぼちゃ・ズッキーニ、マメ科の枝豆・モロッコいんげん・つるなしいんげんなどの野菜の種を蒔くことに。野菜によって種の大きさや形が違い、何粒をどのくらいの深さに植えるか、何㎝覆土するかなども違います。受け持つ野菜の種をもらったら、蒔き方の説明をよく聞き、土に穴を開ける学園生たち。
ポットの中の土に開けた穴に、丁寧に種を入れ、土をかぶせていきました。慎重に作業していたはずですが、どこかに種を落としてしまい、探し回っても結局見つけられなかった子も・・・。
予定していた種を全部蒔き終えたら、ポットを入れたかごを暖かいビニールハウス内に運びました。最後に、じょうろでたっぷりと水やり。これから毎朝、当番が水やりをし、愛情も注ぎながら、発芽するよう見守っていきます。
空いている時間には、他人の前髪カットに自信がある修園生が、学園生の前髪をパッツンに切ってくれました!「私の前髪も切って!」とお願いする子も。
また、夕方、修園生と指導員がコゴミ、ウコギ科のタラノメ・コシアブラ・ハリギリといった山菜を採ってきました。夕食のメインは天ぷらだったので、山菜も天ぷらにしてもらうと、お皿にはてんこ盛りの天ぷら。たくさんの山菜天ぷらのおかわりと、取り置きしてあった草もちのおかわりがありましたが、なんと、草もちにはあんこをたっぷりとつけ、あっという間に食べ尽くしてしまった学園生たち。恐るべき胃袋・・・。
17/05/10