5月28日①
5月28日(日)、村の釣り祭に参加しました。
5時に起き、動植物の世話などをし、釣りに行く準備ができたら、学園生たちはセンターを出発。約1か月ぶりに来園された家族とたくさんおしゃべりしながら一緒に歩いたり、学園生同士で急いだりしながら、一路 釣り堀のある河川公園へ。長靴で3kmちょっとの道のりを急いで歩くのは大変ですが、早く辿り着かなければ釣り始めが遅れてしまいます・・・。
学園生たちが河川公園に着いた頃には、釣り堀に放流されたニジマスを既に釣りあげている人たちがたくさんいました。逸る気持ちを抑え、家族ごとに広場で釣りの準備。2週間前に何とか自分で作った仕掛けと、カーボンののべ竿を受け取り、竿先のリリアンに仕掛けをつけるのですが、まず、のべ竿をのばす順序を間違え、借り物の竿を壊してしまいそうな子が続出。そして、2週間前に練習して覚えたはずの仕掛けのつけ方もすっかり忘れている子がほとんど。どうにか準備ができたら、イクラやブドウ虫などの餌を持って釣り堀へ。いろいろ注意事項を聞いた後でしたが、早速 木に仕掛けを絡ませてしまったり、釣り針で自分の服を釣ってしまったりと、前途多難な感じが・・・。釣り堀を目の前にして、釣りをなかなか始められない子も。
7時ちょっと前には、ようやく全員が糸を垂らすことができました。しかし、家族と一緒に楽しみつつも、この釣りには最低でも一人5匹は釣りあげるようノルマが課せられていました。お昼に行う昼食交流会参加予定人数が60人弱で、釣ったニジマスの塩焼きを食べる計画だったからです。一人1匹ずつ食べるためには、学園生12名が5匹ずつ釣りあげればよいという計算。
初めて釣りをする子たちにとっては多少の緊張を強いられたかもしれませんが、お腹を空かせた状態で釣り堀に放たれたばかりのニジマスたちは、釣り針につけられたイクラやブドウ虫などの餌に、面白い様に食いつきます。継続の中学生たちは、場所取りも良く、順調に釣れ始めました!
次々と釣れ、笑顔を見せる子。
お父さんの手解きで、忙しいくらい釣れまくった子も。
毎年いるのですが、何人かは早い時間から、池ぽちゃしてしまうアクシデントも・・・。
釣り始めて30分ほどはアタリがなかった子たちのいた岸の方にも、ニジマスの魚群が移動し、ついに釣れた子が。とびきりの笑顔!!
ようやく魚が釣れ、喜びのあまり大騒ぎしてしまったり、釣れたものの、魚を触れなかったり、針を外すことができなかったりして、大声で指導員を呼びつけたりする子たちもいて、釣り場のルールやマナーを忘れてしまっているようでした。
途中で、朝食のおにぎりにかぶりつきながら、釣りを続けました。場所を変えたら急に釣果を伸ばした子もいれば、他人がいる場所に割って入っておまつりしたり、針だけ持っていかれてしまい、道糸に新しいハリスを繋ぐのに酷く手間取ったりして、釣る時間が少なくなってしまった子たちもいました。
釣り開始から1時間以上が経ち、やっと1匹目が釣れた子も。
「(ニジマスが)針を飲み込んでとれないから、とってくださ~い!」などと、終始、釣り堀には学園生たちが指導員らを呼ぶ大声が響いていました。釣り始めから2時間ほど経ち、それぞれの釣果を足していくと、全体でのノルマ60匹を達成できそうな感じ。全員ボウズは免れ、独りで既に十数匹釣りあげていた子も。もう10分くらいで引き揚げようと、最後に糸を垂らすと、面白い様に釣れ始めてしまった子もいたり、ほぼ同時に数人が釣りあげたり。間違いなく釣果が伸び、ノルマを達成したので、9時過ぎに撤収。準備と同様、苦労していた子がいましたが、急いで片づけをし、車でセンターへ。
戻ったら、すぐにニジマスをさばくために、外に集まりました。全体での釣果は85匹と判明。
魚のさばき方はいろいろありますが、今回はこの後、串に刺して塩焼きにするので、はらわたを出す下処理だけ。肛門から頭の方に包丁を入れ、内臓をかきだし、血合いをきれいに取ります。「ヌルヌルする!」とか「うわぁ、血まみれだぁ。気持ちわる~。」などと初めは騒いでいた子もいましたが、次第に皆、真剣に。
下処理したものは、水できれいに洗いました。洗っていると、内臓がほとんど残ったままになっているものも。それでも、一人数匹処理したり洗ったりするうちに、どの子もなかなか上手にできるように。かなりきれいにさばける継続の中学生女子もいました! ついさっきまで生きていた魚を、食べるために自分でさばくという体験を通し、普段食べている魚や肉が自分たちの口に入るまでの過程を知り、命をいただいていることへの感謝の気持ちを再確認できたようです。
ある程度さばいて洗えたら、並行して、魚に竹串を打つ作業も進めます。食育指導員から、ニジマスをうねらせながら、串を表面に出さないようしっかり安定させるような打ち方を教わりました。
焼いている途中に串から抜けて落ちると困るし、姿よく塩焼きにしたいので、かなり難しく、説明を繰り返し聞きながら、一生懸命試みていた学園生たち。
串をちゃんと打てているかどうか確認されたニジマスの山がどんどん髙くなり、なんとか60匹に串を打ち終えました!
午前11時前には、交流会に参加してくださる受け入れ農家さんたちがぼつぼつ来園され、農家の父さんたちや学園生のお父さん方 男衆は、この後の役割を察知し、すぐに炭を熾し始めてくださいました。
17/05/30