他学園訪問1日目
2月13日(土)~14日(日)、他学園訪問とアルペンスキー活動をしに、大町市へ出かけました。学園生9名に、村の子が1名参加してくれ、10名での活動となりました。活動の目的は、大きなスキー場でスキーを楽しむこと、同じ県でも、南信の売木村と、雪が多い地域である大町市では、自然の様子や生活・文化など地域による違いがあることを学ぶこと、八坂美麻学園の山村留学生たちと交流することなどです。
13日は5時半に出発する予定で、5時に起床。各自 荷物の再確認をし、ヤギや鶏の世話・部屋の掃除など当番の仕事や、マイクロバスに荷物の積み込みなどをしました。案の定 15分ほど遅れたものの、出発!天気予報通り、既に雨が降っていましたが、北の方に行けば天気は少し良いはずと、希望的観測をして、一路、スキー場を目指します。高速道路を利用し、途中、SAでトイレ休憩や朝食のおにぎりにかぶりつき、車中ではおしゃべりをしたり眠ったりしながら、北上。バスは順調に走り、9時半頃 鹿島槍スポーツビレッジに到着。
準備を整えたら、小雨の降る中でしたが、ゲレンデへ。多くの子は今季3回目となるスキー活動でしたが、中には初の子も。全員でしっかりと準備体操をした後、早速リフトに乗車。中綱ゲレンデの緩斜面を2本、足慣らし。雨の影響が少しある雪質でしたが、気持ちよく滑ることができました。そして、同じスキー場に活動しに来ていた大町市の八坂美麻学園の留学生たちと、長野市の大岡ひじり学園の留学生たちに会い、挨拶を交わしました。
それから、4人乗り高速リフトに乗り、降り立つと、雨のため展望はきかなかったものの、すり鉢状の中央ゲレンデが!眼前に広がる大きなスキー場に、子どもたちは「こんなに広いの?」と驚き、喜んでいました。リフトが何基もあり、様々なゲレンデや林道コースを楽しむことができるスキー場なので、スキーのレベル別にわかれず、全員でいろいろな斜面を滑ってみることに。また、今回が、学園で行う今季最後のスキー活動になるので、練習というよりは、安全に楽しくたくさん滑ることにしました。
今年スキーを覚えたばかりの子も、ほとんど転ぶことなく、スイスイ滑ることができました。何か開眼したのか、これまでと比べて見違えるような滑りになった子も。リフトでノースMt(1,550m)のてっぺんにもあがり、2kmほどある鹿島槍林道コースを滑り降りたり、ゲレンデを滑ったり、3kmもある中綱スーパー林道を楽しんだりして、午前中は終了。
お昼ごはんをしっかり食べ、食休みに雨で濡れたウエアや手袋などをストーブで乾かす間にも、雨の止む気配はなく・・・。
それでも、午後もスキーをすることにし、再び、高速リフトに乗って中央ゲレンデへ。子どもたちは、多彩な斜度や幅のコースを、どういうふうに滑ったらよいか自分で考えて、安全に滑走することを心がけていました。もう少し意識できれば、もっと良い滑り方になる部分を確認しながら、丁寧に滑る子も。最後の1時間弱は、長い長い林道コースを滑りたい子たちと、斜度が15°から20°くらいのコースをガンガン滑りたい子たちの、二手に分かれることに。雨も気にせず、疲れ知らずの子どもたちは、時間いっぱい滑り倒しました!たくさん滑ったことで、一段と上達した子どもたちでした。
スキーの片づけをし、濡れた服を着がえて、バスに乗り込み、この日の宿泊場所である八坂美麻学園へ。挨拶をして、部屋に荷物を運んだり、濡れたものを干したり、館内案内をしてもらったりした後は、すぐに入浴。「大きかった!」「ステンレスのお風呂だったから驚いた!」と感想を話す子も。午後6時から夕食の配膳開始ということで、八坂美麻の学園生たち28人と売木の子たちが一緒に配膳を。
そして、八坂美麻の4つの生活班に、売木の子は2~3人ずつ加えてもらい、夕食の食卓を囲みました。普段と違いおとなしくかしこまって、黙々と食べている子たちが多かったのですが、賑やかな班に加わった子は、話をしながら楽しく食事をしていました。
夕食の後に、自己紹介をしました。継続生5名を覚えてくれている八坂美麻学園生や指導員がいて、「昨年もいたよね?」と言われる子も。
次は、売木学園での生活の流れと同様、掃除の時間。売木では一人一か所の掃除場所を担当していますが、八坂では班の人たちと一緒に。売木の子たちも階段をほうきで掃いたり、食堂の掃き掃除をしたり、2階や3階ホールに掃除機をかけたり。こちらは、約50人分のお皿洗いの後、流し掃除。人数がいるので、結構早く終わっていました。
この後、交流会をしようということになっていたので、先に布団を敷く子どもたち。大きな部屋に大勢で寝るのも、八坂美麻学園ならではの体験!
午後7時半から、一堂に会して、交流会。どちらの学園でも取り組んでいる太鼓や民舞を披露し合い、交流を深めることに。そして、先に演奏することになった売木の子たち。月末に村の文芸祭で発表する予定の”寄せ囃子”と”楽”を見てもらいました。文芸祭に向けて特訓した、祝日だった一昨日から日が経っていないので、音がそれほどばらばらになることなく演奏できました!途中の元気な掛け声が、八坂美麻学園生たちに受けた様。
八坂美麻の子たちは、”はねこ”と”秩父屋台囃子”と”三宅島神着木遣太鼓”を披露。”はねこ”では、女の子たちの楽しげな表情や、元気いっぱいの踊り、囃子方も学園生が担当していることに、驚く売木学園生たち。また、知っている演目ではあるものの売木では今年度着手していない”秩父屋台囃子”の、豪快なリズムを渾身の力と技で打ち出す中学生たちを食い入るように見ては、感心することしきり。最後に披露された、八坂美麻学園生全員による”三宅島神着木遣太鼓”は売木の子たちも打てますが、大人数での迫力満点の演奏に、舌を巻いていました。これからの自分たちの太鼓演奏に活かせる何かをつかんだことでしょう。それから、育てる会の代表理事のお話を聞いて、就寝。
16/02/16