他学園訪問2日目
14日(日)、窓の外を見ると、無情にも雨が降っていました。前日の雨とこの雨で、雪が融けそうな感じ・・・。
7時に起床した子どもたちは、15分で布団をたたみ、着替え、洗顔をすると、朝のつどいへ。雨のため、外ではなく2階ホールで、ラジオ体操をしたり、やまびこ挨拶をしたりしました。大人数でのつどいは、新鮮に映った様。
それから、皆で配膳をし、昨夜の様にまた1班に2~3人ずつ入れてもらって、おいしい朝食をいただきました。短時間で打ち解けるのは難しい様で、少し緊張したまま食事をしていました。
やはり雨は振り続けていたので、午前中に行う予定だったスキーを中止することに決定。食事の後は、片づけをして、スキー道具を返却。ほとんどの子が初めてスキーハウスに入ったので、たくさんの板や靴・ストックに目を見張っていました。今シーズン数回使用させてもらった靴はきちんとバックルを締め、サイズ別に棚に並べ、ストックも長さ別にかけました。それから、荷物整理や使った部屋の掃除。9時過ぎに、中3のSさんが代表で挨拶をして、八坂のセンターを出発!いつまでも手を振ってくれる八坂美麻学園生に、バスの中から手を振り返す売木の子たちでした。
わざわざ大町市まで来たのだから、そのまま売木に戻るのはもったいないので、『大町山岳博物館』を観覧することに。皆で3F展望ラウンジに上がり、そこから1時間余り自由行動としました。お天気が良ければ、北アルプスの展望をパノラマで楽しめるのですが、生憎の天気・・・。子どもたちは、望遠鏡や双眼鏡で、大町市にあるお店の看板を読みあげたり、大糸線の電車が走っているのを見たりして、楽しんでいました。
2Fには、山の成り立ち と 山と生きもの の展示が。あまり興味がないのかさっさと見て、1Fに下りていく子たちがいる一方で、化石や岩石に触れて「すげぇ~!!」と声に出しながらゆっくりと見て回る子や、大町市の市街地から高山にいたるまでの多彩な環境に住む生物の剥製を時間をかけて見たり、食い入るように見つめたりする子たちも。
1Fでは”北アルプス山麓の自然に蝶が舞う”という特別展示がされていました。そこには、子ども向けに蝶やクワガタ、とんぼに関するクイズが!それまでは適当に観覧していた子たちも、景品をもらえるということで、ある子が熱心にクイズに取り組んでいる姿を見るや否や、「どこにクイズの用紙があるの?」「この答えは何?」と目の色を変えていました。景品を選ぶ目は真剣そのものでした!
1Fの常設展示は、山と人。狩猟・漁労や森林資源などの採集によって、山からの恩恵を受けてきた山村での暮らしを伝える民具を興味深そうに見たり、日本の近代登山の歴史や大沢小屋の変遷を知り、感慨深い面持ちをしていたり。
触ってもよい剥製が幾つかあって、毛並みに歓声をあげ、口の中に手を入れてみたり、同じポーズをとってみたりする子も。
時間になったので自由行動を終了し、皆で博物館を出て、付属の動植物園へ。貴重な野生動植物を守って増やしたり、調査研究をしたりしながら、生きものを飼育・栽培しているところです。また、様々な理由で野生では生活できない動物も保護している施設。ライチョウ・カモシカ・キツネ・トンビなどの飼育動物を近くで見ることができ、子どもたちは嬉しそうな笑顔を見せていました!この頃には、雨はほとんど降っていませんでした。
大町市を後にし、途中でお弁当を調達。高速道路のSAの広場で食べたのですが、あまり動いていないのに、たっぷり準備していたおかわり用のご飯まですぐに完食。八坂美麻学園では普通だった食欲が、またいつもどおりに復活した学園生たちでした。南へ向かう車内では、ほとんどの子がよく眠っていました。午後4時少し前に、無事センター着。
1日しかスキーはできなかったけれども大きなスキー場でたくさん滑ることができたし、同じ県内でも地域によって様々な違いがあることや、北アルプスの自然なども知ることができた他学園訪問となりました。また、八坂美麻学園生との交流を通して、太鼓や踊りだけでなく生活面や集団のあり方など、短い時間の中で、刺激をいっぱい受けたと思います。八坂美麻学園の皆さん、ありがとうございました!
16/02/16