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売木村の山村留学ブログ

しいたけの植菌

4月10日(日) 午前中、きのこの植菌をしました。人工的に植えて育てることのできるきのこの中でも、江戸の頃から栽培されてきたという椎茸の、原木栽培を体験することに。しかも、売木村はとても椎茸栽培に適した気候なのです。

まず、室内で、菌類であるきのこの生態について少し学んだり、栽培方法や今日の作業手順などを確認したり。ちょっと難しい話だった様で、眠そうにあくびをしていた子どもたちでしたが、この後使うドリルの扱い方については真剣に聞き、作業をするために、はりきって外へ。
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3人1組になり、90cmほどの長さのほだ木に、チョークで印をつける作業から。印は、種駒(椎茸菌が培養されている木片)を打ち込むための穴をドリルであける場所なのですが、当然 ほだ木の太さはまちまち。菌を平均して行き渡らせるための目安(縦 約20cm、横 約5cm間隔で交互に)はあるものの、太さを考慮し、何列にするかを決めなければなりません。「これは、4等分して4列でいいかな?」「これは太いから、8等分して印をつけるね。」などと、相談しながら進めていました。1組6~7本を担当。
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次は、専用の”椎茸ドリル”を使い、チョークで印をつけたところに穴をあける作業。初めてドリルを使う子たちは、おっかなびっくり穴をあけていましたが、怪我をしないよう皆、緊張感を持って慎重に取り組んでいました。ドリルでの作業がスムーズにいくよう、同じ組の2人がほだ木を動かないように押さえたり、次の列に移る時にはほだ木を回転させて安定させたりと、協力する姿がありました。また、「斜めになってるよ!ドリルは真っ直ぐに入れないと。」と教わったとおりにするよう声をかけあったり、「次は、ここ。」と指し示したりして、手際よく進めていた組も。
4-10 (4).jpgそして、穴をあけたほだ木に種駒を入れ、槌で打ち込みました。初めはひとつずつやっていましたが、一列分 種駒を入れて、トントンと打ち込む方が効率よくできることに気づくと、皆そのようにやっていました。
4-10 (5).jpg適当に打てばよいのではなく、浅すぎも深すぎもせず、木の皮の表面と種駒の表面が同じになるように打ち込んでいきました。
4-10 (6).jpg4-10 (7).jpgそれぞれの組で分担し、20本余りのほだ木全てに椎茸菌を植え終わったので、仮伏せをする場所に運びました。仮伏せとは、椎茸菌をほだ木に活着させるために、雨の当たる木陰の地面に枕木を置き、その上に並べておく初期管理です。井桁積みをし、ふた梅雨越すまで、置いておくことに。
4-10 (8).jpg作業をした場所の片づけをしたら、センター下の林にあるほだ場へ移動。ほだ場には、ムカデ伏せという伏せ方で本伏せしてあるほだ木がたくさん!それらは、これまでの山村留学生たちが植菌したもので、そのほだ木から発生していた椎茸の収穫をしました。傘が完全に開く前の丸っこい冬菇状態のものも幾つか収穫!それから、ほだ場の整備をしたり、ほだ木の天地返しをしたり。数年経った細いほだ木は、スカスカになって軽く、持ち上げるとボロボロになってしまうことを知り、菌糸を見ることもできました。最後に、ヒノキの葉を集め、井桁に仮伏せしたほだ木を覆いました。今日、植菌したほだ木から椎茸が発生するのは、早くて1年半~2年後と思われますが、それまでちゃんと管理していく予定です。

中にはきのこ嫌いの子もいて、嫌がっていますが、この春も秋も椎茸をたくさん収穫できそうです!

16/04/10

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